ずっと仕事をやめたくてたまらなかったのに2週間だけ仕事が楽しかった
何をしていてもふとしたときに「仕事やめたいなぁ」ってつぶやいてしまうくらい仕事をやめたい。
やめたい理由なんて数えられないくらいある。
上の記事にもあるように来年の3月にやめることを目標としている私が今年の夏。2週間だけなんだけど、仕事が楽しくてたまらないという不思議な経験をした。
オリンピック関連で2週間だけ臨時で大きなプロジェクトにいれられた。
そこには同じ会社の人ももちろんいたけど、いろんな会社の人が参加していた。100人はいたと思う。ベテランのおじいちゃんから新卒ではいりたての子まで年齢層はかなり豊かで、各社からかき集められたというのが1番分かりやすいのかもしれない。
同じ会社から参加した人の中には私をいじめてきた人や苦手な人もいて、参加前は不安で仕方なかった。
コロナの関係で多数の人との接触はよくないということになり、その大勢の中から何グループかに分かれて作業をするということになった。
なぜか私だけ他社の人しかいないグループにいれられた。同じ会社の苦手な人と一緒じゃなくていいというだけで心は少しおだやかになった。
結果的に言うとそのグループが最高に楽しかったのだ。毎日バカみたいに笑って、仕事はもちろん大変だったのだけど最後に残ったのは「疲れた」「キツかった」ではなく「楽しかった」という感情だけだった。
振り返ると今の会社にはいって2年がたとうとしているが、仕事をしていて心の底から爆笑することなんて1度もなかった。愛想笑いだけをする毎日。それが当たり前になっていた。
なんでこんなに楽しかったのかというと、そのグループのリーダーのおかげだった。
2年前入社してすぐのころに数日研修で行かされた仕事で少しだけ関わりがあった人だったのだけど、その数日でなぜか少し仲良くなった。40代くらいの体も声もでかくて明るくて、いろんな人をいじるの大好きなみるからにリーダーという感じの人だった。わかりやすくいうと完全なる陽キャ。
私は極度の人見知りで、仲良くなるまで大きな壁を作ってしまう。そのまま暗い人なんだなって終わることのほうが多いのだけど、その人だけは違った。なぜか出会ってすぐにガンガン話しかけられ、ガンガンいじられた。心をひらくのに時間はかからなかった。
オードリーの若林さんがいつだかテレビで、数年に一度くらい人見知りの自分にガンガン話しかけてくる明るい人がいるって言っていたことがある。フワちゃんがオードリーを大好きなような。まさにそれで、お互いを知る人たちからは仲がいいことが不思議でたまらないと言われるくらいだった。
久しぶりの再会だったのだけど、最初から昨日も会っていたくらいに昔と変わらず接してくれて、初日からずっと笑っていた。その人がいることでグループの雰囲気はずっとよくて、みんなをいじって大笑いして人見知りな私でもグループのはじめましての人たちともすぐに仲良くなった。
仕事内容は普段と変わらないし、むしろ少し過酷くらいだったのに楽しくてたまらなかった。ずっとこのメンバーで仕事を続けていきたいと思った。仕事に行くのが楽しみだった。これははじめての経験だった。またいつかこんなに楽しく仕事ができるならやめなくてもいいのかもなって思った。
2週間のプロジェクトが終わって通常業務に戻ると、私は仕事をやめたいんじゃなくて、会社をやめたいことに改めて気づいた。仕事内容が嫌なのではない。会社が嫌なんだなって。
2年前の研修のときにミスをしたことがあった。そのリーダーはミスしたことにたいして必要以上にいじってきた。周りもいじられる私を見て笑っていた。そのおかげか誰からも怒られることはなかった。はじめて知るやさしさだった。私は慰める、励ますっていうやさしさしか知らなかったからこういう方法もあるんだってことに驚いた。
同じようなミスを同じ会社の人との仕事でしたときには、何時間も泣くまで説教された。それを周りは見て見ぬふりしていたなってことを思い出した。怒られるうちが華とも言われた。
気づけば秋になっていた。やっぱり今は仕事を辞めたい。いや、会社を辞めたい。
あの日以来、仕事をしていて心の底から笑ったことはない。
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