神経繊維腫症:母が死んだ日

昨日までと同じように、時が流れていくのが許せなかった、やるせなかった。
世界で一番大切な人が死んだというのに、見えるもの全てが白々しくて憎らしかった。

何もなかったように流れていく時間を壊して、呪って、止めてしまいたかった。変わらずに息をしていくあたしを殺したかった。
12月19日、私の最愛の母は死んだ。享年48歳。
脳腫瘍、グリオーマだった。
宣告された余命は半年。

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