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ガラフェスの奥津マリリ ソロステージを見て号泣した話

2023年4月2日、五反田G6/G7で開催されたガラフェスというアイドルイベントに行きました。お目当てはフィロソフィーのダンスの奥津マリリさんのソロステージです。note記事もいくつか書いている通り、僕はフィロソフィーのダンスのファンで、中でも奥津マリリさん推しなんですね。そんな僕がこのイベントに行って、とにかく感動して思わず号泣したっていう話です。

オタクが推しのライブを見て感動して涙した。
我ながら若干、いやそこそこ痛いエピソードな訳で、正直誰かのためになる話ではない自分の思い出語りです。
この話は自分の心の中にしまっておこうと思っていたのですが、ライブからそれなりに時間が経っている今も、まだまだ感動の余韻を残していて。ちょっと恥ずかしいけど、やっぱり感動を文章にして公開することで、どこかの誰かに共感してもらえたり、夢中になることの素晴らしさを感じてもらえるんじゃないかという気持ちが出てきました。

そんなことを考えていたタイミングで、ガラフェスの主催である「ガラスガール」というウェブサイトにこんなコラム漫画が公開されました。

まさにあの日の奥津さんのステージの素晴らしさが、漫画で超的確かつ熱く描かれております。是非見て欲しいのですが、ここにこんなことが書かれていました。

どうやって描こうか色々考えてたんですけど、
マリリのステージを見たら全てが吹っ飛びました。
フィロのスのステージは何度も観てきたけど
ソロのマリリの破壊力があそこまでとは………!
そのステージは配信もなかったようなので、
あの現場に居合わせた人は伝説の目撃者として
広める責任があるのではないでしょうか⁉︎

2023/4/21公開 2g先生「今月はだれ推し?⑫」より

これを見て、
「いや、そうだよな…あのステージは本当に伝説だったし、俺も現場に居合わせた1人として、何か書き残すことに意味があるかもしれないな…」
そう思いました。

というわけで、前置きが長くなりましたが、僕もファンの一人として、この伝説のステージの素晴らしさと、なぜ号泣するほど感動したのかを書き残しておきたいと思います。


4/2のステージですが、会場に足を運んだマリリファンは、僕に限らず応援モードの方は多かったんじゃないでしょうか。

というのも、Twitterや、前日に開催されたフィロソフィーのダンスのオンライン特典会で、奥津さんがこのステージに立つことに対する心細さや弱気な様を吐露していたんですね。アイドル・奥津マリリは、いつも明るく元気でハイでおちゃらけるタイプだし、ステージはいつも自信と覚悟にみなぎっているので、ナーバスモードを口にするのは珍しいように感じました。加えて前日のオンラインイベントでは、花粉症の症状か、のどや鼻の調子が悪く、コンディションも正直ちょっとつらそうに見えました。
奥津さんは生粋のプロアイドルなので、ファンに心配をかけることはおそらく不本意なんじゃないかなと思うのですが、それでもちょっと心配しちゃいますよね。

加えてこれはご本人の心細さやコンディションには関係のない話ですが、4/2のライブ後に予定されていた特典会(ライブ後のチェキ撮影)がスケジュールの都合で中止になったり、イベントのオンライン配信が告知されるも奥津マリリさんのステージは配信対象外だったりと、変に邪推してしまうような状況も重なっていました。

そんなこんなで、貴重なソロステージに対する期待もかなりある中、どこかでちょっと心配もあり、ファンとしては何があっても最大限のパフォーマンスできるように全力で応援するぞの気持ちで当日のステージを待っていました。

そして、4/2 16:55から奥津マリリさんソロステージがいよいよ始まるわけですが、これはもう漫画の通りで、登場した瞬間からステージで魅せる姿はさすがとしか言いようがありません。1人のステージに心細さを吐露していたはずが、完全にアイドル・奥津マリリの世界観でお客さん全員を虜にし、魅了し尽くしました。いや、心配なんてなんのその。本当に最高のステージだったわけです。
ここからはその一部始終を。

登場

この日のイベントは声出しOKです。奥津マリリさんの出番直前、会場のステージMCの方の煽りもあり、観客のボルテージも上がっています。MCが最前の方に「今日のお目当ては?」と質問をすると、すかさず「奥津マリリさん!」「いえーい!!!」みたいなやりとりもあって、みんなその時を待ち侘びている状況です。会場は、奥津マリリファン、フィロのスファンも多く集まっていて、狭い中に熱気が溢れていたと思います。
そしてMCの方が捌け、いよいよ登場…1曲目のイントロが流れると、昨年の生誕祭で着ていたアイドル衣装にポニーテール姿の奥津マリリさんの登場です!

バイバイよりも

1曲目はフィロのス1stアルバム「FUNKY BUT CHIC」に収録されているソロ曲「バイバイよりも」。初っ端ソロ曲きたー!ライブが始まるまでは期待と不安が入り混じっていた訳ですが、しっとりとした曲の歌い始めですぐに安心一色、奥津さんの脳トロワールドに一気に吸い込まれました。
※奥津マリリさんのしっとりとした艶っぽい歌声は、脳トロボイスと称されています。

この曲、しっとりとして奥津さんの歌声にもぴったりなんですが、歌詞をよくよく見ると、ちょっと(いや、かなり)怪しげというか、人には言えない日曜日の夜の逢瀬を思い返す月曜日の歌なんです。正直、その歌詞は生々しい。

ですが。

はい、結構やばい歌だと思っていたの「ですが」、です。
この曲からスタートするこのライブ、いつも(グループ)とは違う、そして今は日曜日の夕方という状況。奥津さんがこの曲の主人公で…そう、歌詞の相手は観客一人一人、つまり自分を差してるんじゃないかという錯覚に陥るんです。一対多のステージと思いきや、全員一対一、自分と奥津さんというやばい感覚。(オタクの強烈な妄想)

そう捉えて聴くと、歌詞がめちゃくちゃ色っぽくて、今日はいつもとは違うちょっと特別な時間を過ごそうね、みたいなゾクっとして浮き足立つ世界観になるわけですよ。はいキタコレ。完全に伝説のスタート。この曲がこんな没入感を持たせる曲だとは全く知りませんでした。落ちた。

MC〜バイタル・テンプテーション

1曲歌い終わってMC。MCは漫画に書いてある通りでアイドル全開の奥津さんが「みんなマリちゃんのこと好きー?」と聞くわけです。昨日の今日でコンディションもそんなに回復していないはずですが、そんな素振りは1ミリも感じさせない。めっちゃくちゃ可愛い。目がハートになってメロメロになってたのは僕だけじゃないですよね。ステージ上のアイドル・奥津マリリは最強です。あーもう今日来てよかった。最高。すでにそういうモードです。

そこから2曲目はフィロソフィーのダンスのグループ曲から超絶格好いいファンクチューンの「バイタル・テンプテーション」をソロで披露。
この曲、まーじでかっこいいんですよね…フィロソフィーのダンスはいい曲が超たくさんありますが、個人的にベスト曲1つ選んでって言われたら、この曲選ぶかもっていうくらい好きな曲です。初めて聞いた時、アイドルがこんな曲歌うなんて信じられなかったし、アイドルの概念完全に変わりました。もろブラックサウンドで本当に格好いい。

イントロ始まった瞬間にブチ上がりましたね。そしてこのイベントは声出しOK。アイドルライブのコールなんて生まれて初めての経験です。パワフルに歌い上げる奥津さんに呼応するオタクの叫び。
『誘われたい!』『ゥオィ!!』
『騙されたい!』『ゥオィ!!!!』
もう全力で叫び狂いの踊り狂いでした。久々に声枯らしましたね。

こころ盗んで

バイタル・テンプテーションからそのまま3曲目は「こころ盗んで」。こちらは2020年の奥津さんお誕生日(7/11)に配信された奥津マリリ名義のソロ曲です。この曲もまた良いんですよね。ソロ名義の曲は「こころ盗んで」「ネイビーブルー」「花をください」の3曲あって、全部良いのですが、個人的にこの「こころ盗んで」が1番好きです。

「シスター」や「ヒューリスティック・シティ」と並ぶ、イントロなしで奥津さんの歌から始まる曲で、加えてこの曲は頭のブレスも良いんですよね…。明るくポップな曲調で『今夜こそ会いに来て こころ盗んで見せてよ』という歌詞での始まり。開始1秒でメロメロになりますよ。『ナヨナヨなんてしないで 勇気を出してこっちきて』っていうサビの歌詞とメロディーも大好きです。
ソロ曲聴ける機会なんてレアだと思うし、大好きで7inchでも聴きまくっている曲が目の前で聴けるなんて、まさに感無量。また脳が溶けていく…

MC〜魔法をかけてあげるよ

そしてここからがいよいよこの日のクライマックス。MCで、ガラフェスにオファーした方だと思うのですが、その方からのリクエストで、みんな知らない曲かもしれないけど、という語りから"オクツマリリ"が作った曲「魔法をかけてあげるよ」。このMCを聞いて会場は一気に沸きましたね。

ちょっとライブの話から脱線してしまうのですが、奥津マリリさんのその音楽キャリアは高校生で組んだバンド・The Clapから始まり、バンド解散後、シンガーソングライター・オクツマリリとして活動され、アイドル・奥津マリリへと繋がっています。
アイドルの過去をあれこれ詮索するのはご法度ですが、奥津さんはいろいろなインタビューで過去のことを語っており、それらを読めば今の奥津さんの活躍のバックグラウンド全てが過去からずっと地続きに繋がっていることは容易に読み取れます。

僕はアイドル・奥津マリリに出会ったので、過去の姿を見たことはありません。それでも、目の前のステージに立つ奥津さんの自信と覚悟に溢れる立ち姿を見ると、これまでの音楽人生での苦労や挫折、努力や戦いといった様々な経験を経てここに辿り着いているんだということを感じざるを得ません。音楽で生きてくことを決めた人が本気でアイドルをやっている。ちょいちょい小出しに語るけど、立ち姿に秘められたエモを感じるんです。

※余談ですが、2020年に発売されたオフィシャルブック「U Got The Look」には、奥津さんだけでなく、フィロソフィーのダンスのメンバーそれぞれが幼少から現在までを語ったインタビューが掲載されているので、ファン必見になっています。フィロのス全員エモいです。

奥津さんの過去に触れられるエモ記事として、2021年に奥津さんが地元小田原のライブハウス姿麗人の30周年で凱旋ライブを行った時の、姿麗人・亀井さんが残したnoteをリンクしておきます。これを読んだだけでも、奥津さんが歩んできた道が如何に誠実で真摯かを感じられると思います。

さてさて、だいぶ脱線しましたが、話はガラフェスに戻ります。
この時に披露されたのが、アイドルになる前のシンガーソングライター時代に作った名曲「魔法をかけてあげるよ」です。
この曲は、当時CDでリリースされていていますが、現在は入手困難、音楽配信サービスでもリリースされていないのですが、奇跡的にYoutubeに動画が残されています。

奥津さんはインタビューで、バンド解散は人生の全てを失ったような虚無感で、それこそ死にたくなるほどだったと語っています。ライブハウスの誘いで始めたソロ活動も1人じゃ辞め方もわからなくてと語っていて、ぶっちゃけ暗黒時代だったのかな。オタクの妄想ですけどね。
でもやっぱりこの映像を見ると、胸を熱くせずにはいられない。これがあって今があるんですよね。そんな曲をいま目の前でアイドル・奥津マリリが歌っている…
はい。もう前置きは十分ですよね。

僕、号泣です。バカ泣き。

もうね、ライブでこの曲が聴けるなんて思ってもいなかったし、勝手に想像、妄想、思い込みしていた奥津さんの軌跡が目の前に広がってるんですよ。アイドル目の前にして感情移入して泣いてるの、客観的にみたらやばいですよね。でもね、エモなんです、エモ。エモ of the year。The best エモ ever。感無量すぎて言葉にできません。
やばかったです。フィロソフィーのダンスに夢中になって、奥津マリリさんに夢中になって、この瞬間に涙腺崩壊せずにいられませんでした。最高のライブパフォーマンスでしたね。この曲を歌ってくれて、本当にありがとうございました。

花をください

最後は奥津マリリ名義のソロ曲「花をください」。こちらの曲は、奥津さん本人の熱烈オファーで、スカートの澤部渡さんが作詞作曲アレンジすべて担当された曲。奥津マリリさんの歌声にぴったりの爽やかな曲です。
「魔法をかけてあげるよ」で完全に魔法にかかった僕は、ただただ奥津マリリさんの歌の世界を漂っていたのですが、ここで若干のトラブルが発生。奥津さん、途中で歌詞が飛んだかフレーズを間違えたか、歌が途中で途切れます。が、だから何か。ざわつく様子も焦る様子もありません。フロアを完全に掌握したプロ中のプロ。「間違えちゃった♡」みたいなパフォーマンスで逆にその可愛さ、魅力をブーストさせます。
そしてラスサビのオケが流れる中、「奥津マリリでした」と深くお辞儀し、アウトロのオケが切れるか切れないかのタイミングでそそくさと退散。(漫画の通り)

まるで夢のような25分間のステージが終了、結局最後までコンディションの悪さなんて全く感じさせずにステージをやってのけました。いやあ凄まじい。奥津マリリまじで凄まじい。

このステージのあと、帰りの電車で余韻と共に感動を反芻していた時にポストされた奥津さんのツイートがこちらです。

あの時の私、この曲を作って残してくれてありがとう!な気持ち!!大切な財産だ!!

はい。ここでまたもうひと泣き。ありがとうはこっちのセリフですよ。本当に。

不安と心細さの中、コンディションの悪い中、ソロのステージに立ってくれてありがとうございます。そして、音楽を辞めないでずっと続けてきてくれてありがとうございます。これからもずっと続けてくれると嬉しいです。応援していきます。この時はそういう気持ちでした。

3週間経っても一向に熱が冷めないので、気持ちのやり場としてやっぱりnoteに残すことにしました。言葉にするのが野暮というのは今も思っていて、心の内(繰り返しますが、基本、すべて自分の妄想、想像、思い込みですよ)をきちんと言語化できているかは自信ないです。はっきり言って痛いですよね。正直、夢中になっていて痛いかどうかも自分でもよくわからないです。でも家族とかに見せるのはやっぱりちょっと恥ずかしいかな。インターネットで世界中に発信しといて何だそれって感じですが。
夢中になって、好きになって、応援して、良かったなーという気持ちと、これからも応援していきますという気持ちです。

最後に翌日の奥津さんのツイート。

これが「バイバイよりも」の歌詞の引用な訳です。
やられたー。やっぱり単なる不倫の歌じゃなかったんだ。オタクもアイドルも、中身の人、生活がそれぞれあって、虚だというのは大前提というルールだとしても、ライブだったり特典会だったりで会える時間は、誰にも言えない特別な時間。そういう解釈でいいですか。
(ポジティブに解釈しなきゃだめよというのもアイドルに教わりました)

アイドル強い。奥津マリリ強い。ありがとうございます。
油断するとすぐ脳死するので、ちゃんと自分のエネルギーに変えて、これからも応援していきますね。

長々とお付き合いいただき、ありがとうございます。
ではまた。


バイバイよりも

バイタル・テンプテーション

こころ盗んで



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