ふらっと呼ばれたふりかえりの会議で何をしてあげられるのか
はじめに
ふりかえり。
レトロスペクティブ(Retrospective)
スクラムを運営する上で重要な定例イベントの1つです。
進捗を確認したり
成果物のチェックをすることは、どの進め方でも実施されると思います。
スクラムでは、
人間関係やプロセス、ツールについてのカイゼン活動を定期的に行います。
社内では、そのスクラムという開発のフレームワークを使用しているチームが複数あります。
自分の所属しているチームではないチームに
レトロスペクティブのファシリテーターとして呼ばれることがあります。
その時に自分を認知し、学びにつながったので公開します。
昔の自分
スクラムチームにファシリテーター役の人がいないことがあります。スクラムチームのスクラムマスターが主にファシリテーターを担っていた場合に起こるかと思います。
「スクラムマスターがファシリテーターをしなければいけない」というルールはないのですが、プロセスやツールの面はスクラムマスターの分野ということもあり、「スクラムマスターにファシリテーターをしてもらいたい」というニーズが生まれます。
※誰がやるかという話は本題から逸れるので・・・ここでは扱いません
他のチームにレトロスペクティブのファシリテーターとして呼ばれることは単純に嬉しいです。
実際に、担当のスクラムマスターの代役以上のものが残せるような心意気でファシリテーターをします。
何かの気づきのきっかけにならないか?いつもとは違う刺激になるといいな
と何を与えることができるか楽しみです。
ファシリテーターとしても、いつもとは違う環境やメンバーとの会で生まれる違和感に学びがある大事な時間です。
今の自分
基本的には今もポジティブにレトロスペクティブに呼ばれたいなと感じます。しかし、今は・・・以前より少し成熟したのか・・・心配の種が増えました。
●私と呼んでくれたチームの関係性はどうなっているのか?
私が自然と出す空気感は、チームが作るレトロスペクティブの空気に対してどのような効果が出るのか不安になります。
チームは私の一言を受け入れる体制ができているのか不安になります。
●チームの継続課題はないのか
チームに提示されていない、担当のスクラムマスターが作り上げようとする継続課題がないのか不安になります。
チームに対してあえて伝えていない内容があるかもしれません。
担当のスクラムマスターの考えと適さない内容を伝えるかもしれません。
●チームに適切な問いは何か
その時のチームのコンテキストから気づきにつながる適切な問いにつながる質問ができるのか・・・。
同じ答えが返ってくる質問だろうとも、聞き方次第で相手の感情は大きく変わるはずです。さらに深められる問いを投げかけられるかもしれません。
●チームはレトロスペクティブに何を期待しているのか
レトロスペクティブには少なからずチームで作り上げられた文化があると思います。
良し悪しはともかく、毎回全てのテーマに対して解決策と行動施策を決めたいチーム。
とにかく1つのテーマに集中して行動施策とその達成条件を決めたいチーム
私は、深掘りが適切に行えて探求が行えれば、行動の決定は難易度が低いと思っています。
なので、解決策よりも気づきの時間を多く取る傾向があります。
それどころか、「解決策が重要なら時間で終われなかったらいつか決めるだろう」とすら思っています。
●チームは私に何を期待しているのか
少なくとも「チーム」と「私」の関係が存在します。
「チーム」が「私」に何か期待をしているはずです(何も期待してないも含め期待だ!)
その期待値の大幅なズレ(ネガティブ)があるのはお互いにとって良いことではないと思います。
そんなことを考えていたら、こんな気持ちになった
●最大の効果を発揮できる気がしない・・・
こんな色々な要素があるのに、もし仮に1時間のレトロスペクティブのファシリテーター枠を与えられて・・・。
何かできるはずない!!
●準備だけで乗り切れる気がしない・・・
心配な事柄を克服するために準備をすればいいのかもしれません・・・。
しかし・・・。
これは私だけが準備したら乗り切れるようには思えないんです。
1時間のために積み上げていく事柄が多すぎる!!!
学び
自チームへの学びとしては、自分はより一層「不安になった箇所」をカイゼンして積み上げていく必要があるんだと認識できました!!
レトロスペクティブは会の司会進行をするだけでなく、
お互いを受け入れられる関係性(心理的安全性というと軽い気がする)が重要だと学びました。
問いかけられる勇気、問う勇気が必要です。そのコミュニケーションが安全に取れる関係性が必要です。
チーム状況に合わせたフカボリが必要です。ただただ「なぜ」を知らない人に問いただされるのは苦痛でしかないかもしれません。
今、問うべき内容と段階を意識して、効果的に問いかけなければいけません。
お互いの期待値をすり合わせる必要があります。会で得たいもの、ファシリテーターが変わると起こると期待していることを明確にしていく必要がありそうです。
ポジティブに期待を超えるのは良いことですが、超えてほしい方向性が違うと、ポジティブな内応も正しく伝わらないかもしれません。
つまり、前提条件をすり合わせる必要があります。チームのコンテキストも含めて、前提となる条件を同じにする必要があります。
最後に
そう入っても、準備には限界があります。
スクラムマスターは常々忙しいはずなので・・・。
少なくとも、その場で何が起きる予定なのか
終了時点にどうなっているのかの予報を伝えてあげるといいのかもしれませんね!!!