悪夢
友達が、自殺する夢を見る。
なぜか早く目覚めてしまい、仕方なく二度目の眠りに就いたときのことだった。
あぁ、こんな気持ちになるのか。
いくら気持ちを推し量っても、すべてが単なる憶測として片付けられる。
面影に手を触れようとしても、もうそこには届かない。
無意識に、涙が溢れる。
先日、身内の弔事に参列した。
そこにいるのに、そこにはいない。
ただ安らかな眠りに就いているだけで、今にも起き上がりそうなのに、もう永遠に目覚めない。
同じ空間にいるのに、違う世界にいるみたいで、それは極端に遠いようにさえに感じる。
すべてが逆流している。
その様は、いつ見ても不思議に映る。
目が覚めても、残った感覚が肌で感じられた。
印象的な夢を見ると、いつもすぐに夢占いのサイトを検索する。
占いだとか神様だとか、そういうものはあまり信じていない。
悪い情報には目をつぶり、良い情報だけを取り入れる。
そうやって、感情の後始末をする。
ただ、落とし処がほしいだけ。
最近よく、平井堅の「ノンフィクション」を聴く。
自殺した友人を思って書かれた曲。
死んだら何もかも終わりだけど、こんなにも思ってくれる人がいるというのは、とても素敵なことのように思えた。
さっ、切り替えて今日も生きよう。