TikTok初心者が、50日連続で毎日2投稿してみえた景色【意外とブルーオーシャン】
いきなりですが、まずはじめに謝らせてください。
というのも、実績はそこそこなくせに、かなり偉そうに語っているからです。笑
でも、2014年から8年間、SNSマーケティングの最前線で活動してきた自分だからこそ、語れることがあります。
SNSマーケティングを「知識」から語るだけではなく、自分で運用してきた「経験」から語っています。
この記事は、
「自分で事業をやってるから、TikTokにチャレンジしたい!」、「TikTokはじめたけど全然伸びない・・」という人は参考になるかと思います。
50日分の所感をまとめたので長文になりますが、ゆるくお付き合いください。
チャレンジしたこと
TikTokで動画を投稿したことがなかった男が、50日連続で動画を毎日2投稿した。(タイトルのまんま)
具体的には、
という状態からのスタート。
どういう動画を投稿したかが気になる方は、⬇をご覧ください。
「50日連続TikTok毎日2投稿」をチャレンジした結果
2022年1月19日から、50日連続でTikTok毎日2投稿をチャレンジした。
このチャレンジによって開始時点では想像もしなかったような収穫が予想以上にあった。
特にTikTokは、始めたてのクリエイターを優遇してくれるようなサービス側の配慮を、数字から感じた。
その数字の結果がこちら。
動画広告を出稿したとして、再生単価が1円と仮定すると、234万円分の広告費となる。
「自分」という商品を認知したい人にとっては、なかなか効率のいいプロモーション手法だ。
TwitterやInstagramをガチで運用している人にはわかっていただけると思うが、フォロワーが少ない状態でここまでの再生数を稼ぐのは容易ではない。
前者のSNSはフォロワー数が500人いたとして、リーチが10倍以上になることはそうそうない。しかし、TikTokはフォロワーの100倍、場合によっては500倍以上になることもある。
TikTokは、始めたてのクリエイターに優しいサービスなのだ。
なぜ、「50日連続TikTok毎日2投稿」チャレンジしたのか
その理由は、大きく分けると次の2つ。
①「ショート動画の波に乗って、フォロワーを増やしたい」という下心
ショート動画の波がきているのは、SNSマーケティングのコンサルをしていた2018-19年頃から感じていた。
それから2020年の8月にInstagram(以降、Ig)のリール、2021年の6月頃からYouTubeがショート動画を展開したのをみて、「ショート動画のビッグウェーブがきてる」ということに気づいた。
そして、2021年12月にIgのリールをチャレンジしてみた。
その結果、初めて投稿したリールの動画が96万再生、2つ目が163万再生までいったのだ。
しかも、制作時間は10分くらいなのに。
https://www.instagram.com/reel/CXaOx2aFy5r/
https://www.instagram.com/reel/CXdROh8l2UW/
それまでは、ノウハウが学べるテキストのコンテンツをフィードで投稿していたが、せいぜいよくて1万人にリーチできるくらいで、制作時間は1時間以上はかかっていた。
つまり、かけたリソースに対してリターンがあまりにも少なかった。がんばっても、なかなか報われない。そんな状態が1年ほど続いていた。
そんな中で、TikTok(ショート動画)の波がきていることを感じたからチャレンジした。
②「TikTokをちゃんと理解しないとヤバいな」という危機感
フォロワーよりも、こっちのほうが動機が強いかもしれない。
個人的な話だが、ぼくは去年で30歳になった。信じたくないが、10代から見たら立派な「オッサン」だ。
でも、外見が老化したとしても、心は絶対に老化したくないとずっと思っている。ぼくの中で新しいトレンドについていけないのは、「オッサン化」している証拠だと思う。
なにより、TikTokは破竹の勢いで中毒ユーザーを増やしている。
そんなユーザーがたくさん集まってきているTikTokをちゃんと理解しないなんて、もったいない。でも、生半可な気持ちで作ったショート動画をたまにTikTokで投稿しても意味がない。
それなら、「50日連続毎日2投稿します!」と宣言することで逃げられない状況を自ら作って、「量」をこなすしかないと思ったのだ。
TikTokに没頭して、気づいたこと
TikTokにクリエイター側として没頭してみて、いろんな発見があった。
意外と、ブルーオーシャン
TikTokのユーザー数と利用時間がどんどん増えていく中で、特定ジャンルのコンテンツはまだまだ少ないと感じた。
特に「エンタメ×特定ジャンル」の掛け合わせコンテンツは参入障壁が高いこともあり、まだやってる人が少ないのでブルーオーシャンだ。
↑はちょっと意味がわからないと思うので、具体例を入れつつ、解説する。
恋愛コンサルを事業でやってるぼくの例でいうと、「恋愛系」のノウハウを発信してる人がライバルだ。そしてその人たちは、山ほどいる。
その人たちがやっているのは、「脈なしから脈ありにする方法5選!」などと、恋愛系のノウハウを早口で語るようなコンテンツだ。
正直なところ、ノウハウを得意げに早口でしゃべり続ける人の動画を見るのはおもしろくないと思う。(一般的に)
学習意欲が高い人はちゃんと見るかもしれないが、苦痛と感じる人のほうが多い。
最初はみようみまねで「ノウハウ語り」を試してみたが、まったく伸びない。
そこで、次の5パターンの動画を試しに投稿してみた。
「ノウハウ語り」、「質問回答」、「ランキング形式」、「踊ってみた系」、「コント」の5つ。
「脈ありに見えて脈なしサイン」は自分の経験&ネットで寄せ集めた情報をショートコントにしただけだったが、「23万再生」された。
「モテる人とモテない人の違い」をコントで表現したら、これも「23万再生」された。
TikTokのほとんどのユーザーが求めているのは、「エンタメ」だと思う。きゅうくつな現実世界から離れて、娯楽を楽しみたい。けど、ちょっとおもしろくて役に立つコンテンツもみたい。。
そんなニーズを満たすのが、「エンタメ×特定ジャンル(恋愛など)」だと思ったのだ。
ただ、エンタメとして成立するコンテンツを作るためには入念な企画、テロップ、SE、BGMなどの、「動画編集スキル」と「TikTokっぽいセンス」が問われる。(自分は企画とセンスで苦戦している…)
それなりのリソースとコミットが要求される分、参入障壁が高い。
だからこそ、TikTokは特定ジャンルにおいてはブルーオーシャンなのだ。
バズる動画には「気になるFV × 笑いor共感or感動or安心」が必ずある
次は、みんなが知りたいであろう「バズる動画のポイントってなに?」という話。
どこかで聞いたことが話も含まれているかもしれないが、必要な情報を省略せずにぜんぶお伝えする。
まず、そのコンテンツはFV(ファーストビュー)でユーザーの指を止めさせないといけない。
そのためにできる工夫は、
などがある。
ここで指を止めさせられなかったら、「この動画は見る価値がない」とAIが判断してしまい、再生は伸びない。
で、ユーザーが指を止めてくれたら次は、「この動画は最後まで見たい!」と思わせる必要がある。
人が「最後まで見たい!」と思うポイントは多岐にわたるのでひとくちに説明はできないが、次のどれかが必ず含まれている(はず)。
面白かったら最後までみるし、共感できるような内容なら最後までみてコメントするし、感動したらコメントした上にシェアまでする。
「安心」というのは、「抱えている不安が解消されるならみたい」などといった欲求。これも最後まで見るモチベーションとなる。
ぼくも2022年3月時点では、まだ正解はわかっていない。
しかし、動画がバズったときは、必ず上の4つのうちのどれかにハマっている。
TikTokのユーザーの気持ちにたって考えると、「どんな動画なら見たいか?」は自ずとわかる。しかし、このようにTikTokに没頭しないと、TikTokでバズるコンテンツを作るのはかなりむずかしい。
Igのコンテンツはフロー型、TikTokはストック型
実は、TikTokを運用しはじめて最も感動したのが、1ヶ月以上前のコンテンツもしっかり再生され続けること。
ご存じの方も多いが、コンテンツには「フロー型」と「ストック型」の2種類がある。
Igを運用している人はわかるが、投稿したらせいぜい2週間程度しかアクセスが伸びない。1ヶ月以上前のコンテンツとなると、物置に放置され尽くした毛布のように、日の目を見ることはほとんどなくなる。なので、Igはフロー型。
だが、TikTokは違う。1ヶ月以上の前でも、関心がありそうな人にしっかりレコメンドされて、いいねした人には自分の関連動画が表示されるようになっている。
置いたことすら忘れてしまうような毛布が、必要としている人にちゃんと届く仕組みなのだ。
つまり、TikTokのコンテンツは資産性の高い「ストック型」といえる。
TikTokでリーチやフォロワーが他のSNSよりも伸びやすい理由は、コンテンツが「ストック型」になるからだ。
TikTokをがんばる意義は、コンテンツの資産性が高いことにある。
TikTokはクリエイターファースト、Igはユーザーファースト。
先述の「ストック型」の話と関連して、TikTokとIgの明確な違いについて触れておきたい。
興味がわかないテーマかもしれないが、「自身が戦うフィールドを正確に理解すること」は、SNSマーケティングを実践する人にとって重要なはず。
これは両SNSを運用している実感に加えて、TikTokとInstagramのブランドメッセージ(ミッション)をみて、感じたこと。
この違い、おわかりになるだろうか。
TikTokは「コンテンツの創造性(クリエイティビティ)」によってユーザーに喜びをもたらすことをミッションとしている。
つまり、クリエイターファーストのスタンスだからクリエイターに特に優しい。
Igは「大切な人や、好きなことをあなたと繋げる」ことをミッションとしているので、あくまで主体は「ソーシャルな関係」だ。
Igを買収したFacebook(現Meta)は、人と人がつながるソーシャルな環境を提供している。このことを踏まえると、TikTokはクリエイター重視、Igはソーシャル重視といえる。
そう考えると、「心地いい人間関係と趣味を楽しめる空間」を目指すIgが、ビジネスの発信に向いている場なのかは懐疑的に思ってしまう。
タイムラインに流れてくるノウハウ系コンテンツやエンタメ系動画は、Igとの相性が悪いと思う。
TikTokは、怪しい人が淘汰されやすい環境
近年の副業ブームの影響で、Igでは「起業初月で月収100万円」などの怪しいアカウントが夏の蚊のように、大量発生している。
「自称・集客のプロ」みたいな人たちがマウントを取り合い、自分のすごさをさまざまな形で強調していて、きゅうくつな感じが否めない。
でもTikTokでは、そんな見かけ倒しの「自称・集客のプロ」をほとんど見かけない。
その人たちは顔出し必須のコンテンツを出すことで、中身がスカスカなことがバレてしまうのを恐れているからだ。
もちろん、本当に集客がうまい人はTikTokでしっかり活躍している。だが、そんなTikTokで活躍し続けられている人はごくわずか。
つまり、まっとうにビジネスをやっている人がTikTokをやることは、自分の信頼性が高まる付加価値につながることなのだ。
SNSが発展した現代は、「事業者の人格」が問われる時代だ。その傾向は年々、ますます強くなっている。
自らの顔をさらけ出し、怪しさを払拭することで、怪しい集団から抜け出してさらなる高みを目指せるのだと思う。
そろそろ終わりだけど、細かい運用面での気付きなどは100個以上のメモに書き留めてあるので、おいおい語っていきたいと思う。
今後やっていきたいこと
この3つをチャレンジしていく。
TikTokのコメントで、「彼女ってどう作るんですか?」という意見を多くいただくようになった。
以前から恋愛を学べる「彼女の作り方スクール」を立ち上げて頓挫していたが、需要がありそうなのでTikTokに連動させる形で開講する。
あと、もし需要があればTikTokをチャレンジしたい事業主さんのコンサルもしていきたい。
いまなら1時間のコンサルを計3回で5万円で対応可能なので、もし関心がある方がいたらDMまで。
(広告代理店時代は月1のコンサルでも20-40万だったので、ぶっちゃけかなり安くしてます)
さいごに
まるでたいそうなことを達成したかのように語ってしまったが、まだなにかが始まってもいない。なにか成し遂げたわけでもない。
しかし、チャレンジ前に見えていた景色が、ガラッと変わった。
自信もついた。無限の可能性も感じている。
もっと自分にはできることがある、と思えた。
自分一人では本当に、なにもできなかった。
ここまでやってこれたのは、奥さん、動画領域でサポートしてくれた親友、SNSを通じて知り合ったナカマ、そしてぼくの動画を面白がって見てくれているみなさんのおかげです。
もっともっと、世の中にいい影響を与えられる人間になりたいと思います。
本当に、本当にありがとうございました。