(北海道十勝の農家6代目による週次の読書メモ)
変革者の姿、ここにあり。圧巻。本物。
今や、事業も人材も一流と呼び声高いP&G。
そのP&Gの中興の租、A・G・ラフリーと、世界的な実務よりの経営学者、ラム・チャランの共著となります。
(ラム・チャランさんの『経営は実行』は紛れもなく名著)
本書は、本当に結果を出した人・ゲームを変革した人でしか記せない知見に溢れています。
本書の根幹は、サブタイトルにもあるようにイノベーション。ラフリーさんの功績の肝は、イノベーションを業務の全てに、組織の全てに取り込んだことになります。
この視点は重要。イノベーションは、画期的なプロダクト・サービスだけの物だと捉える人も少なくありませんが、プロセスをはじめ、全てに適用可能であることを示しています(トヨタやユニクロだって、際立っているのは、そのビジネスプロセス・オペレーション)。
そして、プロダクトよりも、オペレーションの方が、イノベーションの結果を出せる領域だと、実業の世界で生きる人間としては感じてなりません。
加えて、ラフリーさんの凄みは、下の内容から滲み出ています。
その進め方は、ぜひ取り入れたい。ラフリーさんは傑出した戦略家である上で、現実の世界で結果を出されてきた人だからこそ、兵站や弛まむ実行によって、ゲームを変えると明言されています。
変革を進めるにあたり、前回の『企業変革の核心』では概念レベルで重要な示唆がありましたが、今回の『ゲームの変革者』では戦略から実務までのレベルで重要な示唆に富んでいます。
(些細なことだけど、下のような日常の行動も重要だと説いています)
今年度は、クレイトン・M・クリステンセンをはじめ、他にも色々とイノベーションに関わる本を読みましたが、抽象と具体の両方から、アプローチする必要性を感じざるを得ません。
本業の農業を考えると、生産性と収益性が、事業・組織の重要指標となりうる中、この2年間、前者のテコ入れ出来た結果、いよいよイノベーションの世界に足を踏み入れていかなければ。
イノベーションと本気で向き合うと、その難易度の高さ、結果が出るまでの長さに歯がゆいこともあるけれど、やるしかなく。
けれども、かのラフリーさんですら、一つ一つの積み重ねから、大きなうねりを生んでいったという事実は希望でもあります。
それは、TOYOTAですら。
"イミテーションから始めて、インプルーブメントを続け、イノベーションを呼び込む"
"終わりなき改善、その先にイノベーション"
自分が積み重ねてきた数百のカイゼンでは、そもそもの絶対量が足りないという話で、何千・何万のカイゼンの先、きっとゲームは変わっているはず。
P.S.
農業インターン・副業・プロボノ大募集!
学年や年齢、農業経験の有無は問いません!
インターン・副業・プロボノに興味のある方は、ぜひご応募ください!
農業界の未来を、共に切り拓いていきませんか?
【①インターン】
【②副業・プロボノ】
※個別対応のため、TwitterのDMでお問合せください(下はイメージ)。