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【記事】ジチタイワークス:公務員、カミングアウトする

「カミングアウト」という言葉が苦手で。

ただ、それに代わる言葉がうまく見つからない。

「自分が積極的に秘匿しようとしていた」というものではなく、「生き抜くために、言わない/怪しまれない方便が積み重なっていって、はや幾星霜」の感覚なので、当事者に責任ありげな「嘘をゲロった」トーンには、違和感なのです。

また、カミングアウトの語源は「クローゼット(=隠れた状態)から出てくる(Coming out of the closet)」なのですが、往々にして実態は「僕は実はゲイなのです(バーンッ!)」と、広場のど真ん中で公表セレモニーをするようなものではありません。オトナ世代にしか伝わりませんが、人気番組だったV6の「学校へ行こう!」の主張コーナーのようなものではないのです。笑 天岩戸がゴゴゴゴゴ、、、、と開いて「わらわは実は、、、」というような話でもありません。

「この人は大丈夫かな」と思った人に、ちょこっとずつ、ちょこっとずつジャブを振りつつダダ漏れしていく、、そんなロングリードなカミングアウトのパターンは実際には結構あると思います。それもあって、カミングアウトという短期的なアクションを想起させる言葉にしっくり来ないのかもしれません。

日本にも、カミングアウト(行為としても、社会的な意味合いとしても)が不要な未来が訪れてくれないかなぁ、と切に願います。

それまでは、誰かがカミングアウトし続けて、そんな社会の必要性を訴え続けるしかないのですが。

最後に。サムネにも使っている写真は、伊勢丹のイベントで写真家の鈴木心さんに撮影いただいたものです(無料だったんです!太っ腹!)。そして、今や飛ぶ鳥を落とす勢いの「ヘラルボニー」さん初期のアイテムのボウタイと、METの人がくれたユニコーンのピンズがスタイリングのポイントです(私の顔はどうでもいい)。

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