ピッツァについて語るときに、僕の語るところ
皆さんはHollywood(ハリウッド)を漢字でどう書くか知っていますか?
ヒントはHollywood→Holy Wood!!
このヒントでなんとなくピンときた人もいるかな?
知っているよそんなこと!って人はもう少しまっててね。
正解は、、、
「聖林」です!!
解説しますね。
まずハリウッドの正しいスペルは"Hollywood"です。
"Holly"+"Wood"でハリウッド
"Holly"はヒイラギって意味。つまりヒイラギの森ってこと。
なんでヒイラギか知りたい人は調べてね、ついでに僕に教えてください。
でもこれを訳した人は"Holly”を"Holy"にしちゃったわけ。
そして「"Holy"+"Wood"で聖なる森やな!!ほんなら「聖林」や!!」っていうのがことの顛末。
このミスはなかなかに恥ずかしいですよね、誰が間違えたのかは知りませんが、後になってミスに気がついた時の恥ずかしさといいったらもう言い表せません。なんだか顔が赤くなってきた、、(共感性羞恥ってやつかな?)
だから正しく訳すなら「柊林」ですね。
でも「聖林」の方がおしゃれだし印象的だからLucky Breakなのかな。
それにハリウッドのある"Los Angeles"はスペイン語で「天使たち」
つまり"The City of Angeles"にある「聖林」
しっくりくる気がする。
正しいことが正解ってわけじゃないのかもね、何事も。
No,,, not at all ! leave that aside!!
この恥ずかしいミスとなんやかんやでしっくりきてることはとりあえずどこかに置いておきましょう。(なんやかんやは人生においてとても大事)
いきなり話が逸れまくってますが、今回話したいのは僕の大好きなピッツァについてです。ピザじゃなくてピッツァこれ大事。
なんでピッツァの話なのにハリウッドの話をしているのかとも思うだろうけども、もう少し待ってくださいね。
それでは、僕が愛してやまないピッツェリアの話を始めよう。
そのピッツェリアの名前は「聖林館」という。東京近郊にお住まいなら、ご存知の方も多いだろう。ここのピッツァのメニューは非常にシンプルだ。
「マルゲリータ」と「マリナーラ」以上。(ビアンカというピッツァもあるがこれは例外)それでも全く物足りなさなどはない。むしろ訪れるたびに新鮮さを感じ、次はいつ来れるだろうかという気持ちにさせてくれる。
このピッツェリアは中目黒にある。中目黒自体はそんなに好きってわけでもないけど、ピザだと聖林館以外にも「トラットリア・ダ・イーサ」があるし、4階建てのコーヒーチェーンもある。あそこは訪れる人みんなが浮き足立っていて、思い思いに楽しんでいるような空間でちょっと明るくなれる気がする。最近はどうも人が多すぎるけども。
目黒川は相変わらずに臭うけど、そういう気持ちに慣れる場所が多いのは良いところだよね。
スチームパンク調のエクトル・ギマール作品のような鉄の螺旋階段を登るとこじんまりとした空間が広がり、ビートルズのサウンドに包まれる。
一見するとまるでピッツェリアかと思えない、ブルックリンのジャズバーのような空間で唯一無二のピッツァと出会うことができる。
ディナーは混雑するのでできれば予約したほうが吉。
さて、話をピッツァに戻そう。
聖林館のピッツァは、何と言ってもそのシンプルさが光る。メニューは基本的に「マルゲリータ」と「マリナーラ」の二つだけだが、この限られた選択肢が逆に魅力を引き立てる。特に、僕がこの店に初めて訪れたときの驚きは今でも鮮明に覚えている。ピッツァが運ばれてきた瞬間、シンプルなトマトソースの赤とバジルの緑、そしてチーズの白が美しく映え、それがただの「ピザ」ではなく「ピッツァ」だと確信させてくれた。
「マルゲリータ」を一口食べた瞬間、僕はピッツァの虜になった。衝撃だった。トマトの酸味と甘味が一体となり、モッツァレラチーズの滑らかさが口の中で溶け、バジルの爽やかな香りが鼻腔を抜ける。焼き上がった生地はもちもちで、外はカリッと香ばしい。このピッツァは、素材の味を最大限に引き出すために、余計なものは一切使われていない。むしろ、シンプルだからこそ、その奥深さが際立つ。マルゲリータという基本的なピッツァでありながら、これほどまでに感動を与えてくれるとは思わなかった。これを機に僕は各地のピッツェリアを巡るようになったが、この時以上の感動はいまだに出会えていない。
もう一つの「マリナーラ」も、シンプルさゆえに完成度が高い。トマト、オレガノ、ニンニク、オリーブオイルという非常に基本的な材料だけで作られているが、このピッツァもまた、予想以上に心を揺さぶる一品だ。特に、焼き上がった生地が持つ香ばしさと、オリーブオイルのフルーティーな香りが一体となり、口の中に広がる。「ピッツァ」という料理の原点を感じる瞬間だ。
あと、私が欠かさず注文する2つの前菜がある。「ポリポ」と「ブロッコリ」だ。ピッツァと同様、こちらも極めてシンプルだ。「ポリポ」はタコとレモン、そしてニンニク、「ブロッコリ」はブロッコリーとニンニク、唐辛子と一才の無駄がない。是非合わせてご注文いただきたい。
レモンでさっぱりとしたプリプリのタコにニンニクの香りが添えられ、思わず手が止まらなくなってしまう。同様に、
そんな聖林館の「ピッツァ」に惹かれる理由は、ただ味だけではない。先ほども触れたが、店内の雰囲気がまるで異世界に引き込まれるような感覚を与えてくれるのだ。螺旋階段を登り、入った瞬間からビートルズなどの音楽が流れ、まるでどこかのジャズバーに迷い込んだかのような錯覚を覚える。その空間に身を置くだけで、日常の喧騒から離れ、特別な時間を過ごしていると感じさせてくれる。
もちろん、聖林館は「ピッツェリア」であり、「レストラン」でもある。つまり、料理だけでなく、その場にいるという体験自体が価値を持つのだ。ピッツァを食べる行為は、単なる食事を超えて、一つの儀式のようなものに感じられる。それは、素材のこだわり、焼き方、そして提供される空間すべてが一体となり、完成されたものとして存在しているからだと思う。
このように、聖林館のピッツァはシンプルながらも、その背後には計り知れない技術と情熱が込められている。それは、単に味だけでなく、全体としての「体験」を提供しているのだ。だからこそ、僕はこの場所に何度も足を運びたくなる。どんなに忙しい日々が続いていても、ここに来れば、心が落ち着き、リフレッシュできる。そして、次に来るときには、また新たな発見や感動が待っている。そんな期待感が、このピッツェリアにはある。
それにしても、ハリウッドの話をしていたのに、いつの間にかピッツァについて熱く語ってしまった。でも、実はここには一つの共通点がある。それは、どちらも「シンプルさ」の中にある美しさや奥深さを感じることができるということだ。ハリウッドの「聖林」という訳語も、間違いから生まれたものかもしれないが、そのシンプルさゆえに人々の心に深く残っている。同様に、聖林館のピッツァも、シンプルな素材と味付けが、逆に人々に強い印象を与えている。
そう考えると、僕が「ピッツァ」ではなく「ピザ」と書かない理由も、ここにあるのかもしれない。「ピザ」という言葉が持つ軽さや大衆的なイメージに対して、「ピッツァ」という言葉はその料理の本質を捉え、より洗練されたイメージを持っている。料理や言葉の持つ力、それがどう人々に影響を与えるかという点で、ハリウッドと聖林館のピッツァは、どちらも僕にとって特別な存在だ。
最後に一つだけ付け加えるなら、ピッツァという料理の真髄は、その「シンプルさ」にあるのだと思う。素材が限られているからこそ、一つひとつの要素が大切にされ、際立つ。そして、それを味わう瞬間には、料理人の技術と情熱が感じられる。これは、どんなに豪華な料理よりも価値のあることだと僕は思う。だからこそ、ピッツァを食べるたびに、僕はそのシンプルさの中に最大の豊かさを感じるのだ。
ピッツァについて語るとき、僕が語るところ。
それは、ただ美味しいというだけでなく、その背後にある技術、情熱、そしてシンプルさの美しさを感じることだ。そして、その感動を分かち合うことが、僕にとって何よりの喜びだ。
この記事が気に入ったらサポートをしてみませんか?