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25年2月23日付『みなとニュース』(民間の努力と政治の責任?/防災、気候危機、暮らしの応援は?/お勧めの一冊『深堀ソウルガイド』)
みなと隆介の近況:「民間の努力と政治の責任」
「生理の貧困」の問題の解決に貢献したいという企業さんが、アプリを使用して無料で生理用品を提供するOiTr(オイテル)というサービスを展開しています。私が勤務する企業への導入を提案し、昨年、導入にこぎつけました。毎月多くの方が利用されていて、導入してよかったと思うと同時に「生理の貧困」の問題の根深さを感じています。
先日は、障がいなどで移動に困難を抱える方に、遠隔操作ロボットなどを通じて就労機会を提供している企業さんのお話をオンラインでお聞きしました。登壇者のお1人の「(移動困難者の就労について)最初は国の取り組みと捉えていたが、民間で取り組んだ方が早いなと思って携わるようになりました」(大意)と話しておられたのが大変印象的でした。
昨今、様々な社会問題に関する社会的起業(社会問題を解決するための起業)が進んでいます。素晴らしい動きだなと思いますが、同時に政治の側が問われているとも考えます。大事な課題の解決を民間の努力だけに任せていいのか、そして、社会変革のためにこういった企業や起業家とつながる努力を日本共産党としても積み重ねなければ、と。
みなと隆介の視点:防災、気候危機、暮らしへの応援は?
2月14日に大阪市の2025年度予算案が発表されました。私の第一印象は「パッとしない」、です。万博関連に大阪府・市合わせて300億円以上の税金が投入され、今年も財政収支は150億円の赤字。物価高で苦しむ暮らし応援のため、あるいは防災や気候危機対応のための投資による赤字ならまだしも、そういった施策は事の重大さに比べ大変貧弱です。
もちろん子育て関連では様々な施策が新規実施・拡充されており便利になる面があります。一方で少人数学級、保育園の配置基準の拡充(子どもと保育士さんの比率)など、きめ細かな教育・保育に向けた新規取り組みがないのは残念です。
また補聴器の購入助成制度の導入は一歩前進で嬉しいですが「介護予防事業」への参加が要件となっており、当事者の困難に寄り添うという意味では不要な要件だなと複雑な思いです。
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予算案の詳細は大阪市ホームページでご覧になれます。
みなとお勧めの一冊:加藤圭木ゼミナール『深堀ソウルガイド』
一橋大学の加藤圭木ゼミの学生さんたちによる、韓国・ソウル観光のガイドブックです。映えるカフェや名所、雑貨屋などの紹介ももちろん掲載されていますが、この本の特徴は、日本による植民地支配の加害の歴史にまつわる場所も多く掲載されていることです。
以前の『みなとニュース』で西大門刑務所のことを掲載しましたが、ソウル市内にもまだまだ行かなきゃいけない場所がたくさんあるなと思い知りました。
韓国やKPOP好きでも、韓国のいわゆる「反日」にモヤモヤしてしまうのはなぜか?(大意)という大学生たちの真摯な文章にも心打たれます。
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