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U-23日本代表、アジアカップ優勝とパリ五輪に向けての雑感

サッカーU-23日本代表、U-23アジアカップ優勝・・・です!
アンダー世代のトーナメントとかは、五輪以外はそんなにチェックすることはなかったんだけど、今回は町田の平河悠と藤尾翔太が選出されていたので、できる限り試合を観るようにしてました。
やっぱ応援するクラブがあると違う。代表戦を観る気合も異なる。

カタールのドーハで開催されたウズベキスタンとの決勝は後半アディショナルタイムに山田楓喜 (東京V)が均衡を破る先制弾。かと思いきや数分後にPKを取られて絶体絶命・・・!しかしGKの小久保玲央ブライアン (ベンフィカ/ポルトガル) が右手でPKストップして、そのまんまタイムアップ!優勝!という劇的な幕切れでした。いやあ・・・アディショナルタイム17分は長すぎる!

24時30分スタートのこの試合。当日はだいぶ疲れていたので、寝落ちしてしまい、9割くらい観てません。しかし先制点の歓声と実況の絶叫で叩き起こされた。PKストップも観た。

今回は「23歳以下のアジアいちばんの国はどこだ?」を決める大会だったわけですが、開催が今夏に迫るパリオリンピックのアジア代表(3.5枠)を決める大会でもあった。アジアカップの上位3か国が代表に、4位の国はアフリカ・ギニアとのプレーオフに回るというレギュレーション。一発勝負のノックアウト方式でやっている以上、いくら実力のある国でもボタンの掛け違いで準々決勝敗退とかもあり得たわけで、W杯予選のようなリーグ戦で勝ち点を重ねていく方式とはわけが違う。実際に韓国が約40年ぶりに五輪出場を逃すという憂き目にあってしまいました。

・・・・というわけでかなり怖かったんだけど、五輪出場権獲得&アジアカップ優勝という最高の結果に終わりました!

めでたし!!



・・・・とはいかないんだよな。
大岩監督が頭を悩ませるであろう (すでに苦しんでいるはず)、オリンピック代表選手選考が待っているんです。
その前に今回のU-23アジアカップの簡単な総括を。


■U-23アジアカップの簡単な総括

中2日で試合があるというタイトなスケジュール。
基本的には試合ごとに少しづつ選手を入れ替えて臨んでいる感じだった。今回は23歳以下の海外組の招集は限られており、もちろん世代最大のスター、久保建英 (レアル・ソシエダ/スペイン) も呼べず。ベストメンバーからはやや遠かった。それでも結束力が強い今回の代表はキャプテンの藤田譲瑠チマ (シント=トロイデン/ベルギー) を中心によくまとまっていたと思う。GL第3戦の韓国戦は負けたものの、この試合までにGL突破を決めており、単純な順位決定戦。次の準々決勝で韓国はインドネシアに敗れ、日本はカタールに勝利したことから、結果論だがこれで良かったと言えそう。
カタール戦は実力拮抗したいい試合だった。2-2の同点のまま延長戦へ。しかし101分、エース・細谷真大(柏) のようやくのゴールで勝ち越し。112分に内野航太郎 (筑波大学) がダメ押しゴールを決め、そのまま4-2で勝負を決めた。この試合がいちばん苦しかったのではないか。


気になった選手。
町田の平河と藤尾は特別枠なので置いておくとして(2人とも怪我無くよく頑張った!)、まずボランチでキャプテンの藤田は別格。若いCB高井幸大 (川崎フロンターレ) も今後日本の守備陣の中心になる可能性を秘めたプレイヤー。そして山田楓喜は待望久しいプレースキッカーのスペシャリスト。このまま中村俊輔のようになって欲しい貴重な人材。守護神・小久保玲央ブライアンは今すぐA代表に引き上げて、鈴木彩艶と競わせてもいいくらいのクオリティだった。大会のMVPは藤田だったが、小久保でも異論はなかっただろう。

■五輪本番のメンバー選考について

さて、問題のメンバー選考だ。
今回のU-23アジアカップでは23名の選手が選ばれたが、オリンピック本番では18名になる。W杯のメンバーも23名から26名になっている昨今、なんでここは変わらんのだろうと思うが(しかも中2日でスケジュールが進行する)、いまのところは18名だ。
さらに、オーバーエイジとして23歳以上の選手を3名まで招集することができる。前回の東京五輪では、A代表の主力である吉田麻也、遠藤航、酒井宏樹の3名が選ばれたことは記憶に新しい。大岩監督は「オーバーエイジは検討する方向」のようなので、残りは15名。しかも今回選出されていないU-23の海外組の招集も交渉するとみられ、アジアカップを勝ち抜いたメンバーは半分ほどになる可能性が高い。

・選手は18名
・オーバーエイジ3名使う
・U23世代でアジアカップ未招集の海外組とも交渉する

ということを踏まえてのメンバー予測。
まずはオーバーエイジの3枠。大岩監督はあらゆる可能性も考慮しながら(オーバーエイジ使わない/3名じゃなくて2名とか) 選考を進めるようだけど、フルで使うと仮定してどんな選手を選ぶのか。
以下の3名を選出してみた。

FW:大迫勇也 (神戸)
DF:板倉滉 (ボルシアMG/ドイツ)
DF:伊藤洋輝 (シュトゥットガルト/ドイツ)

FW(CF)は正直、細谷だと心許ない。
経験値があり、かつ収められるFWが欲しい。
上田綺世 (フェイエノールト/オランダ) を呼べなんて意見も見かけたけど、A代表の主力を呼ぶのは厳しいんじゃないかとみる。大迫なら神戸のOKさえ出れば障壁はなさそうな気がする。
あと2枚はDF。最初は谷口を予想してたんだけど、ポリバレント性を考えるとボランチも出来る板倉が一番いいのかなと。
もう1枚は左SBを想定して伊藤洋輝。CBでのプレーも可能。
過去には微妙なオーバーエイジもいましたけど、A代表キャップが10試合未満の選手とかだと厳しい。W杯経験者が理想的です。

で、パリ五輪本番。
OAも含め、以下の18名と予想。

GK:鈴木彩艶、小久保玲央ブライアン
DF:板倉滉 (OA)、伊藤洋輝(OA)、バングーナガンデ佳史扶、木村誠治、関根大輝、高井幸大
MF:平河悠、鈴木唯人、山田楓喜、山本理仁、藤田譲瑠チマ、松木玖生
FW:大迫勇也 (OA)、藤尾翔太、荒木遼太郎、細谷真大


ゼルビアの選手ながら、藤尾は外れる予想をしてたんですが、ポジションバランスの兼ね合いから最後の18人目に滑り込ませました。あくまで今回のアジアカップのメンバーをベースにして、未招集の海外組はあんまり呼ばないんじゃないかと。絶好調の鈴木唯人 (ブレンビー/デンマーク) 、GKの鈴木彩艶(シント=トロイデン/ベルギー) くらいで。あとは、久保建英の招集に関しては本人の希望あるなしに関わらず、実現しないと思います。移籍の可能性もあるし、クラブが許さなそう。しかし18人無理!!


■メディア露出が多かったのは良かった

最後に。
今回のU-23アジアカップ、全試合地上波で放送されたんですよね。
最近では放映権料が高騰してるなんかの理由で、A代表のW杯予選ですら地上波なし、みたいな事態になっていたので、五輪決定&優勝という最高の結果をお茶の間に届けられたのはとても良かったと思います。
松木のおっさんの居酒屋解説なんていらん、DAZNで充分みたいな人もいるのだが、それだと新規ファンが開拓できないと思う。「代表戦くらいはチェックしときたい」というライトめなファンはたくさんいるわけだし、そういう人たちを繋ぎとめる&ついでに新しいファンも獲得できたのではないかと思うし、現にX (Twitter)の投稿でもライト層が小久保のPKストップを絶賛したりしてるの見かけるので、U23の選手もしっかり名前を売ることができたのではないか。
興味を継続した状態でパリ五輪に突入、メダルを獲得するなど良い結果を出してもらって、今年中にメンバーの何人かがA代表入りしてくれると、さらに良い循環が生まれるはずだ。

なんだかんだ言っても、まだテレビの地上波放送というのは重要なんだと思う。


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