Shiggy Jr.に夢を見た日々
2019年9月7日、Shiggy Jr.が解散した。ラストライヴは赤坂ブリッツ。僕は会社のイベントに出席して酔っ払っていた。そんなに後悔はしてなかった。
2014年、Shiggy Jr.がmona recordsからリリースした「LISTEN TO THE MUSIC」を聴いてからというもの、僕はFox&Kitten(現在休眠中の音楽blog)にて、あらん限りの賛辞を綴ったのだ。
MVも曲も何もかもパーフェクト。メジャーなフィールドで暴れまわるの楽しみにしてる。
本年度最to the高のエンドレス・リピート・ポップ・ソング。売れる!超売れるよ!
2012年12月に大学の同級生であった原田茂幸(Gt)、池田智子(Vo)を中心に結成されたShiggy Jr.は2013年にmona recordsより1st EP「Shiggy Jr. is a not child.」をリリース。2014年にメンバーチェンジで森夏彦(Ba)、諸石和馬(Dr)が加入し、同年7月に2nd EP「LISTEN TO THE MUSIC」をリリース。このEPが早耳さんたちを中心に話題を呼び、ヒット。2015年にユニヴァーサルよりシングル「サマータイムラブ」でメジャーデビュー。2016年には1stアルバム「ALL ABOUT POP」をリリース。
目に見えるようなヒットは無かったけれどこれからに期待できる伸びしろは十二分で、サクセスストーリーと言ってもいいと思うんだけど、反面いろいろあったんだろうと推察する。正直、ユニヴァーサルからの楽曲は池田智子のキャラクターと声質に過剰にフォーカスしているようで、やりすぎだったように思える。バンドはビクターに移籍し、今から思えば藻掻いているようにも見える変革のEPを2枚リリース。それでもレコード会社の尽力のおかげなのか、ドラマタイアップなんかもついた。
そして2018年12月、結果的にラストアルバムとなった2ndアルバム「DANCE TO THE MUSIC」を発表。
その半年後、バンドは解散を発表した。
解散の理由がオフィシャルサイトに記してある。
ヴォーカル池田智子の喉に声帯結節という症状が見つかり、療養を理由として立ち止まらざるを得なくなったことを契機としてこれからの人生について熟考した結果、バンドを離れる決意をした、と。池田智子はShiggyの顔である。彼女がいないのであればバンド存続は難しいだろう。他にもいろいろな理由があったのかもしれないけれど、それはわからない。
ファンは受け容れるしかない。
あらん限りの賛辞を尽くすなか、僕はこんなことも書いていた。
バンドが公言している3つの目標は「100万枚」「東京ドーム」「紅白出場」 これは見果てぬ遠い遠い夢なのか?Shiggy Jr.の曲をきいてると、どうしてもその可能性に賭けたくなってしまう。どうなるか見てみよう。
「100万枚」「東京ドーム」「紅白出場」。この3つの夢を果たし、なおかつShiggy Jr.と同じ女性Vo+男性3名という構成のバンドがいた。
そう、JUDY AND MARYである。
僕はShiggy Jr.は10年代のJUDY AND MARYになれると思っていた。
楽観論者なもんで、わりと本気で思っていた。でもかなわなかった。それでもShiggy Jr.が好きだった。いちばん熱中していたのはやはり2ndEP「LISTEN TO THE MUSIC」からメジャーデビューの頃までであって、そこから先はつかず離れずのようなスタンスを貫いてて、結局ラストライヴにも足を運ばなかった自分のような者が言うのは違っているかも知れないけれど、幸福な夢を生きたと思う。
ラストライヴから数日経って、いまさらShiggy Jr.をめちゃくちゃ聴いている。なんだったらお気に入りだけ集めたBEST的なプレイリストまで作っちゃってる。わー「二人のストーリー」いい曲すぎるでしょ・・・。「keep on raining」もたまらんな。インディーズの頃の曲もいいけど、ビクター期の「Beat goes on」や「誘惑のパーティ」もいいなー。でもやっぱユニヴァーサル期の曲はポップ&キャッチーが極まってるんだけど、どれもシュガーコーティングが過ぎるかもなあ、ってひとりごちながら聴いてる。あ、「key of life」やっぱ最強。
2019年9月7日、仙川で酔っ払ってないで赤坂で泣いてれば良かったかなあて思いながらShiggy Jr.の自選プレイリストを繰り返し聴いている。
やっぱいいね。いいバンドだった。うん、いいバンドだった。いいよなあ。
ああ、いまさら少し涙が出てきた。
ありがとう。Shiggy Jr.は永遠です。
P.S. これからの4人の活動に期待を込めて。
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