基本編②撃発のお話

撃発と言いましたが、今回は構えるところから撃ち終わって銃をスタンドに置くところまでのお話をしていきたいと思います。

撃発について

基本的にはスタンドから姿勢を作り、構え、撃発し、スタンドに戻すという流れだと思います。例外として、十数発ずっと構えっぱなしという方もいるとは思いますが、銃を構えるところから撃発までは全く同じことを行っているのでおそらく参考にできると思います。

①スタンド~構え

まず弾を込め、スタンドから銃を持ち上げます。このとき注意する点は主に2つあります。

1つ目は腰の位置です。腰の位置が変わってしまうとその分弾着もずれていきます。なので、腰ができるだけ同じ位置に来るようにしてください。腰はそのままで銃と腕だけを動かして構えるようにするとほぼ同じ位置で構えることができますが、足に負担がかかるので必ず何度かは休憩を入れてください。

2つ目は肘の位置です。こちらも腰と同じように同じ位置に来るようにしてください。理由も全く同じです。しかし、銃を構えるという動作をするときには必ず腕を動かさなければならないので、腰のように同じように所定の位置に置いたままにすることは不可能なので、毎回必ず確認するようにしてください。

②構え~標的を見る

銃を構えたらすぐサイトを見る方がいると思いますが、それをしてしまうと弾着が纏まらない原因になる場合があります。理由は、その時その時によってリラックスの度合いが違うからです。ある時は肩が少し上がっていたり、またある時はバットプレートの位置が微妙にずれているといった事態が起こりやすくなるので、やめた方が良いと思います。

では、銃を構えたらまず何をするか。もちろん姿勢の確認です。足の幅はどうか、足の重心はどこにあるか、グリップの握り方はどうか、肘・腰の位置や背中の反り具合はどうか、こういったことを確認します。感覚的にはなりますが、それでもやらないよりは弾着が纏まり、銃の揺れが少なくなります。

この時に注意する点は標的側を見たまま構えないということです。なぜかと言うと、自然狙点がずれてしまうからです。皆さんは力で構えるのとある程度脱力した状態で構えるのではどちらがより揺れが少ないと思いますか?もちろん後者だと思います。なので、自分が一番楽でこのまま撃ったら絶対に10点後半を撃てる!と思ったところに黒点が来るように照準をあわせるのですが、このことを「自然狙点を合わせる」と言います。しかし、せっかく自然狙点を合わせても、標的側を見ながら構えてしまうと「今ここにフロントサイトがあると黒点辺りに照準が来る場所」に合わせて肘を置いてしまいます。つまり、自然な構えではなく力を使った構えになってしまうわけです。それを防ぐため、まずは体の正面を向いた状態で構えるのです。

そして、呼吸を使って体をリラックスさせます。私の場合は、3度ほど深い呼吸をして銃を落とし込みます。

これらすべてが終わってから標的側を見ます。

③標的を見る~サイトを見る

標的側を見たとき、まず初めに見るべき点は銃口の位置です。銃口が自然狙点を合わせた時と同じであるかを確認します。ここで銃口がいつもと違う位置にあったら、一度銃をスタンド(机)に置き、構えなおします。

自然狙点が合っているかを確認したら、ようやくサイトを見ます。この時、フロントリングが黒点のほぼ真上に来ているか確認してください。来ていなかったら、先程と同様に銃を構えるところからやり直します。

この二点が合っていて初めて銃を黒点に向けて下ろしていきます。このとき注意する点は、「呼吸」で下ろすことです。筋肉や体のバランスを変えて下ろしてしまうとせっかく自然狙点を合わせた意味がありません。呼吸を使うことでより自然に銃を下ろすことができ、力を抜いた状態で黒点を見ることができます。

④撃発

お待たせしました。撃発のお時間です。

さて、ようやくフロントリングが黒点までたどり着いたわけですが、撃発する時に注意すべき点は主につです。

一つ目は、ファーストチャンスで撃つことです。ファーストチャンスとは、簡単に言うとフロントリングが黒点に合った直後のことを指します。ファーストチャンスというのは銃口の動きがかなり止まりやすく、止まっている時間もセカンド・サードチャンスに比べて長いです。なので、ファーストチャンスで撃つことで、理論上はセカンド以降のチャンスを狙うよりも高い点数を狙うことができます。また、撃発までの時間が短くなることで調子が悪い時の復元作業や休憩に割く時間等をより長くとることができ、射撃全体の流れ・テンポを良くすることにもつながるので、ぜひファーストチャンスで撃発できるように練習してみてください。

二つ目は、トリガーを引く力です。どれだけ止まっていても、どれだけファーストチャンスで撃つことができても、トリガーだけですべてが台無しになってしまいます。トリガーを引く際に、あまりにも強い力で引いてしまうと銃口がぶれてしまい、狙ったところに飛びません。このことをがく引きと言ったりしますが、がく引きをしてしまうと本当に当たりません。なので、トリガーをいかに力を入れずに引くかが重要になってきます。トリガーの重さを調節したり、白紙撃ちをしたり、動画を撮って音なしで再生したとき、いつトリガーを引いたかが分からなくなるまで練習をしてください。

3つ目は、黒点を見ないことです。人間というものは不思議で、狙おう止めようとすると、力が入りすぎたりすることで逆に止まらなくなります。そこで黒点を見ずに撃発をします。では、どこを見るのか。それは、黒点とフロントリングの間の空白です。一見同じところを見ているように見えますが、実は全く違います。これは、私の語彙力では説明できないので、詳しい解説は控えますが、とりあえず空白を見るように意識してください。そして、上下左右の空白が一定になる場所に自然狙点を合わせ、ファーストチャンスでそこを狙います。

ここで私がやっている、ある意味裏技のような技術を紹介したいと思います。それは、フロントリングの空白を見るとき、時計でいう5時7時当たりの空白を見ることです。これは高校時代にコーチから教えられたものなのですが、他の場所を見るより、なぜか銃の動きが止まって見えます。原理はわからないのですが、ファーストチャンスで撃てなくなってきたら数回これをすることで割と早い段階で撃発できるようになります。必ずファーストチャンスで撃つことができるというわけではないのですが、試してみる価値は十分にある技術だと思います。

⑤フォロースルー

フォロースルーとは、簡単に説明すると撃発後も数秒同じ姿勢を取り続けることです。一見時間の無駄かと思われる技術ですが、実はかなり重要です。というのも、銃というのはトリガーを引いた瞬間に弾が出るわけではありません。ビームライフルについてはその可能性もありますが、ARに関してはトリガーを引いてから圧縮された空気が弾を押し出し、バレルを通って銃口から出るまでの時間があるわけです。なので、トリガーを引いてすぐ銃口を動かしてしまうと狙ったところに弾が当たらない、弾着が思ったところと違うところにある状況ができてしまいます。短くても1秒、できれば3秒程度はフォロースルーを続けましょう。また、ビームについては意味ないと思う人もいるかもしれませんが、次の1発への準備として気持ちを落ち着けることができるので、必ずやりましょう。(とは言うものの、筆者も忘れがちです・・・要練習・・・)

ここまで来たら、あとはゆっくり銃をスタンドに置くだけです。


さて、撃発から銃を下ろすまでの話をしましたが、一介の学生でさえ一発うつだけでこれだけのことをやっています。もし、あなたがやってない事があれば自分のルーティーンに取り入れてみてください!また、前回から1年ほど時間が空きましたが、決して忘れていたとかじゃありませんよ?ホントデス・・・(そもそも見てる人や期待して待ってた人がいるのかどうかすら怪しいですが。)そんなこんなで自分はSBを始めました!それについても今後触れていきたいと思ってますので、もし暇だったらたまに読んでいただけるとありがたいですm(_ _)m


ではまた次回!

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