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ChatGPT Teamプラン初心者向けガイド(2025年2月版)
ChatGPTのTeam Planについて、2025年2月8日時点での最新情報を調査し、初心者向けにわかりやすいガイドを作成しました。
Team Planの概要
Team Planでできること・できないこと
加入要件
Plusプランとの仕様の違い
ワークスペースの使い方や仕様
各AIモデルのレート制限、使用可能なモデルのPlusプランとの差異
既存の有料会員(Plusプラン、Proプラン)との関係(アップグレードなのか併用可能なのか)
Team Planの解約方法と解約時の注意点
PlusユーザーがTeam Planに加入するメリット・デメリット
特に法人・企業ユーザー向けの視点で解説
注意点を詳細に記述
Team Planのユースケース
どういった状況や人におすすめか
企業・法人向けの利用事例を中心に紹介
2025年2月時点でChatGPTでは「GPT-4」と「GPT-4o」の2つが公開されています。当記事では上位版である「GPT-4o」を基準で書いています。
ChatGPT Teamプランとは?(概要)
ChatGPT Teamプランは、OpenAIが提供する組織・チーム向けの有料プランです。2名以上のユーザーでChatGPTを利用する企業や団体を対象に設計されており、複数ユーザーで安全かつ効率的にChatGPTを活用できる環境を提供します (What is ChatGPT Team? | OpenAI Help Center)。より大規模な企業向けには「ChatGPT Enterprise」もありますが、Teamプランは少人数~中規模チーム向けのセルフサービス型プランです (What is ChatGPT Team? | OpenAI Help Center)。
料金体系はユーザー数に応じた月額制で、1ユーザー当たり月額$30(約¥○○)となります(※月払いの場合) (What is ChatGPT Team? | OpenAI Help Center)。年契約にすると1ユーザー当たり月額$25相当(年一括払い)となり割安です (What is ChatGPT Team? | OpenAI Help Center)。契約には最低2ユーザーが必要で、1人だけでTeamプランに加入することはできません (Manage billing on the ChatGPT Team subscription plan | OpenAI Help Center)。つまり月払いの場合、最低でも月額$60(2名分)からの利用となります。
プランの特徴: ChatGPT TeamプランではPlusプランの機能はすべて利用可能であり、さらにビジネス利用に適した追加機能が含まれます。例えば、GPT-4oの利用上限拡大や専用ワークスペースと管理機能の提供、チームデータのプライバシー保護強化などが挙げられます (ChatGPT Pricing | OpenAI) (What is ChatGPT Team? | OpenAI Help Center)。一方でEnterpriseプランに含まれるような高度な統合機能(シングルサインオン等)は含まれません (ChatGPT Pricing | OpenAI)。詳細な違いについては後述します。
データの取り扱い: ビジネス利用の懸念に配慮し、Teamプランのワークスペース内のデータはモデルの追加学習に使用されません (What is ChatGPT Team? | OpenAI Help Center)。OpenAIのビジネス利用規約が適用され、プライバシーに関する取り決めもEnterprise版に準じたものとなっています (What is ChatGPT Team? | OpenAI Help Center)。そのため、社内の機密情報をChatGPTに入力する場合でも、その内容が外部のAI学習に使われる心配がない点がメリットです (What is ChatGPT Team? | OpenAI Help Center)。
Teamプランにできること・できないこと
ここでは、ChatGPT Teamプランで利用できる主な機能と、制約・できないことを整理します。
✅ Teamプランでできること(主な機能・メリット)
高度なAIモデルと機能の利用: ChatGPT Plusと同様に、GPT-4oをはじめとする高性能モデルが利用できます。さらに次世代モデルである「OpenAI o1」「o1-mini」などにも標準アクセス可能です (ChatGPT Pricing | OpenAI)。音声会話モード(音声入力/読み上げ)や画像のアップロード・解析(Vision機能)、Webブラウジング、ファイル添付による高度なデータ分析ツールなど、Plusで提供されている最新機能もすべてTeamプランで利用できます (ChatGPT Pricing | OpenAI) (ChatGPT Pricing | OpenAI)。
メッセージ送信上限の緩和: GPT-4oモデルの利用上限(メッセージ数)がPlusよりも大幅に拡大されています。具体的には、PlusプランではGPT-4oを3時間あたり80メッセージまで送信可能ですが、Teamプランでは約2倍(160メッセージ程度)の上限が設定されています (What is the message cap on ChatGPT Team? | OpenAI Help Center)。GPT-4 Turbo(GPT-4の高速版)等についても同様にPlusの2倍程度の余裕があり、頻繁にGPT-4oを使う場合でも制限に達しにくいメリットがあります (What is the message cap on ChatGPT Team? | OpenAI Help Center)。各メンバーごとにこの上限が適用され、未使用分の持ち越しはありません (What is the message cap on ChatGPT Team? | OpenAI Help Center)。
チーム専用ワークスペースの提供: Teamプラン加入時にはチーム専用の「ワークスペース」が作成されます。ワークスペースとは、メンバー共有のチャット環境であり、そこで行われた会話や設定は他のワークスペース(個人用など)と分離されています (What is a workspace? How do I access my ChatGPT Team workspace? | OpenAI Help Center)。メンバー全員がこの空間に属し、そこでChatGPTを利用します。ワークスペース内のデータはチーム内に閉じた形で管理され、前述の通りモデル学習にも使われません (What is ChatGPT Team? | OpenAI Help Center)。社内プロジェクトや部署ごとにChatGPT利用環境を分けたい場合にも有用です。
カスタムGPTの作成と共有: ユーザーは独自にチューニングしたカスタムGPT(AIアシスタント)を作成し、チーム内で共有できます (ChatGPT Pricing | OpenAI)。たとえば、自社の製品知識や業務手順を学習させたAIアシスタントを作り、チーム全員でそのGPTを利用可能にするといった使い方ができます (ChatGPT Pricing | OpenAI)。PlusプランでもGPTの作成自体は可能ですが、Teamプランでは作成したGPTをワークスペース内に限定して共有する設定ができ、メンバーだけがそのGPTにアクセスできるよう管理できます (ChatGPT Pricing | OpenAI)。これは社内ノウハウの共有や業務特化型AIエージェントの展開に役立ちます。
高度な管理機能と統合請求: Teamプランでは管理者コンソールが提供され、メンバーの追加・削除や権限設定を一元管理できます (ChatGPT Pricing | OpenAI)。オーナー(契約者)はもちろん、管理者権限を持つメンバーであれば他ユーザーを招待したり削除したりすることが可能です(※詳細は後述の「ワークスペース管理」を参照)。また、複数ユーザー分の料金をまとめて支払う「統合請求」にも対応しており、各人が別々にPlus契約をする場合と比べて経費管理が容易です (ChatGPT Pricing | OpenAI)。企業として一括で契約し社内利用を促進する場合に、この統合請求と管理機能は大きなメリットとなります。
セキュリティとコンプライアンス対応: TeamプランはOpenAIのBusiness利用規約のもとで提供されており、SOC 2 Type II 準拠など企業向けのセキュリティ基準にも適合しています (ChatGPT Pricing | OpenAI)。また前述の通りチームの会話データはモデル学習に使われず、カスタムのデータ保持ポリシーも適用可能です (ChatGPT Pricing | OpenAI)。これらにより、企業での安心して使えるAI環境を整えることができます。社内情報の取り扱いやコンプライアンス面で、無料版やPlus版よりリスクを抑えた運用が可能です。
⚠️ Teamプランの制限・できないこと(注意点)
Enterprise専用機能の非対応: TeamプランはEnterpriseプランの下位に位置するため、Enterpriseのみで提供される機能は含まれていません。例えば、SAMLによるシングルサインオン(SSO)やSCIMプロビジョニング、ドメイン認証による一括ユーザー管理といった高度なID管理機能は利用できません (ChatGPT Pricing | OpenAI)。
API利用は含まれない: ChatGPT TeamプランはChatGPT(チャットボット)サービスの利用に限定されたプランであり、OpenAIが提供するAPI(例えばGPT-4oやGPT-3.5のAPIアクセス)は別途従量課金で契約する必要があります (What is ChatGPT Team? | OpenAI Help Center)。Teamプランに加入しても、自動化スクリプトや自社アプリからOpenAI APIを使うことはできず、それらはChatGPTプラットフォームとは別契約となる点に注意してください (What is ChatGPT Team? | OpenAI Help Center)。社内システムにAI機能を組み込みたい場合は、ChatGPTではなくOpenAI APIの利用を検討する必要があります。
Proプラン専用機能の非対応: ChatGPTには個人向け最上位のProプラン(月額$200)も存在しますが、TeamプランはProプランの機能を含みません。例えば、Proプラン限定の「OpenAI o1 プロモード」(大規模計算資源でより高度な回答を行うモード)はTeamプランでは利用できません (ChatGPT Pricing | OpenAI)。またProプランではGPT-4oや音声会話が事実上無制限(合理的な範囲で)に使えるのに対し (ChatGPT Pricing | OpenAI) (ChatGPT Pricing | OpenAI)、Teamプランでは上述の通り上限が緩和されているものの利用無制限ではないことにも留意してください(上限に達した場合は時間経過でリセットされます)。
チャット内容の共有範囲: 同じチーム内でも、他メンバーのチャット履歴を直接閲覧することはできません。各ユーザーの会話はプライベートに管理されており、管理者やオーナーであっても他の人のチャット内容を勝手に見ることはできない仕様です (Why is the "Teams" subscription inferior to the Plus subscription - ChatGPT - OpenAI Developer Community)。そのため、リアルタイムで共同編集する「グループチャット」のようなコラボレーション機能はありません (Why is the "Teams" subscription inferior to the Plus subscription - ChatGPT - OpenAI Developer Community)。あくまで複数の個人用ChatGPT環境を一つの組織としてまとめたものと考えてください。必要な場合は、ユーザー自身がチャットの「共有リンク」を発行して他メンバーに送ることで、特定のQ&A内容を共有することは可能です(ただし共有されたのは回答内容のみで会話の続きはできません)。
メンバー招待権限の注意: 現行仕様では、一般メンバーでも新たなユーザーをチームに招待可能です (Why is the "Teams" subscription inferior to the Plus subscription - ChatGPT - OpenAI Developer Community)。誰でも自由にメンバーを追加できるため、管理者の知らない間にユーザー数(=契約席数)が増えてしまうリスクがあります (Why is the "Teams" subscription inferior to the Plus subscription - ChatGPT - OpenAI Developer Community)。追加された分は即座に料金請求に反映されるため、招待時の社内ルール決め(例えば勝手に招待しない、必要な場合は管理者に連絡するといったガイドライン作成)が必要でしょう。なお、メンバーの招待を制限する細かな権限管理(例えばメンバーには招待権限を与えない等)はTeamプランには用意されていません。 (Why is the "Teams" subscription inferior to the Plus subscription - ChatGPT - OpenAI Developer Community)
専用サポートがない: Teamプラン利用者向けに特別なカスタマーサポート窓口やSLA(稼働保証)はありません。困った際の対応は基本的にPlusプランと同等で、ヘルプセンターの参照やメール問い合わせによる対応となります (Why is the "Teams" subscription inferior to the Plus subscription - ChatGPT - OpenAI Developer Community)。Enterpriseプランであれば優先サポートや専任のアカウント担当が付きますが、Teamプランでは迅速なサポートや高度なサポートは期待できない点に注意してください (Why is the "Teams" subscription inferior to the Plus subscription - ChatGPT - OpenAI Developer Community)。
データのエクスポート不可: セキュリティ上の理由から、Teamワークスペースではチャット履歴のエクスポート機能が無効になっています (Can I migrate or merge my ChatGPT Free or Plus workspace over to my ChatGPT Team workspace? | OpenAI Help Center)。個人利用のChatGPTではチャット履歴をダウンロードしてバックアップできますが、Teamではそれができません。そのため、重要なチャット内容を保存したい場合は共有リンクを生成して別途保管するなど、自分でバックアップを取る工夫が必要です (Can I migrate or merge my ChatGPT Free or Plus workspace over to my ChatGPT Team workspace? | OpenAI Help Center)。特に、後述するようにTeamプランを解約する際にはワークスペースへのアクセスができなくなるため、エクスポート不可である点は大きな注意ポイントです。
Teamプランへの加入方法とワークスペースの利用方法
加入要件とサインアップ手順
ChatGPT Teamプランへの加入にはOpenAIのアカウントが必要です(すでにPlusプランやFreeプランを利用中の場合はそのアカウントを使用可能)。契約はクレジットカード払いなどに対応しており、最低2名以上で申し込む必要があります (Manage billing on the ChatGPT Team subscription plan | OpenAI Help Center)。以下に加入手順を示します。
プランのアップグレード選択: ChatGPTにログインし、画面上部のバナーまたはメニュー内の「My Plan(プラン)」をクリックします。そこで「Upgrade to Team(Teamプランにアップグレード)」といったオプションが表示される場合があります (How do I sign up for ChatGPT Team? | OpenAI Help Center)。これを選択して次に進みます。
契約プランの選択: Teamプランの支払い方法(Flexible=月次払い or Annual=年次払い)を選びます (How do I sign up for ChatGPT Team? | OpenAI Help Center)。月次払い($30/ユーザー)か年契約($25/ユーザー/月換算)かを決定し、組織に適した方を選択してください。
支払い情報の入力: クレジットカード情報や請求先情報(会社名、住所など必要に応じて)を入力し、購入手続きを完了します。年契約の場合は初回に年間分が一括請求され、月次払いの場合は当月分が請求されます。
ワークスペースの作成: 決済が完了すると、自動的に新しいChatGPT Teamワークスペースが作成されます (How do I sign up for ChatGPT Team? | OpenAI Help Center)。あなたのアカウントはそのワークスペースのオーナー(Owner)権限となり、以後Teamプランの機能が利用可能になります。画面上部には所属しているワークスペース名(個人用/チーム用)が表示され、チーム名のワークスペースに切り替わっていることを確認してください。
メンバーの招待: 必要に応じてチームの他のメンバーを招待します。画面右上の自分のプロフィールアイコンをクリックし、チームの管理メニューから「Invite Members(メンバー招待)」等のオプションを選択できます(UIは変更の可能性があります)。招待では相手のメールアドレスを入力し招待リンクを送信します。招待されたユーザーがリンクを開き参加を承諾すると、そのユーザーがワークスペースに追加されます。追加されたメンバーには自動でSeat(席)が割り当てられ、料金計算にも反映されます。
以上でChatGPT Teamプランの利用を開始できます。なお契約後の座席数の増減については柔軟に行えます。月次払いの場合、契約途中で席を増やすと追加分が日割り計算され、翌月以降は新しい席数で請求されます (Manage billing on the ChatGPT Team subscription plan | OpenAI Help Center) (Manage billing on the ChatGPT Team subscription plan | OpenAI Help Center)。席を減らす場合は当月は元の人数分が請求され、次回請求から減った人数で請求額が調整されます (Manage billing on the ChatGPT Team subscription plan | OpenAI Help Center)。年次払いの場合も毎月「True-up」という形で追加ユーザー分が精算され、翌年以降の基本席数に組み込まれます (Manage billing on the ChatGPT Team subscription plan | OpenAI Help Center)。
ワークスペースの基本と切り替え方法
Teamプランで作成されるワークスペースは、従来の個人用ChatGPT環境とは独立した空間です (What is a workspace? How do I access my ChatGPT Team workspace? | OpenAI Help Center)。各ユーザーは複数のワークスペースを持つことが可能で、例えば「個人用ワークスペース(Free/Plus)」と「会社のTeamワークスペース」を切り替えて使うことができます (What is a workspace? How do I access my ChatGPT Team workspace? | OpenAI Help Center)。以下にワークスペースの基本と利用ポイントを説明します。
ワークスペースの構造: ワークスペースごとに「チャット履歴」「カスタムGPT」「設定(プロンプト履歴や既定の回答言語など)」が分離されています (What is a workspace? How do I access my ChatGPT Team workspace? | OpenAI Help Center)。あるワークスペースで行った会話や作成したGPTは他のワークスペースからは見えません。これにより個人用の活動とチーム用の活動を明確に分けることができます。例えば、プライベートな質問は個人ワークスペースで行い、仕事に関する質問は会社のTeamワークスペースで行う、といった使い分けが可能です。
ワークスペースの切り替え: 複数のワークスペースに所属している場合、画面右上のプロフィールアイコンからワークスペースを手動で切り替えることができます (What is a workspace? How do I access my ChatGPT Team workspace? | OpenAI Help Center)。
切り替え手順:画面右上の自分のプロフィール画像(またはイニシャル)をクリックします。
ポップアップメニューに、現在所属している複数のワークスペース名が表示されます(例:「Personal」「Team ABC Inc」など) (What is a workspace? How do I access my ChatGPT Team workspace? | OpenAI Help Center)。
アクセスしたいワークスペース名をクリックすると、その環境に切り替わります (What is a workspace? How do I access my ChatGPT Team workspace? | OpenAI Help Center)。チャット画面左上に表示される名前が選択したワークスペース名に変わればOKです。
これにより、個人用⇔チーム用のチャット環境を瞬時に行き来できます。
ロール(権限)の概念: Teamワークスペース内にはユーザーの役割(ロール)が設定されます。ロールは「オーナー (Owner)」「管理者 (Admin)」「メンバー (Member)」の3種類です (What is the difference between different roles on my ChatGPT Team workspace? | OpenAI Help Center)。最初にTeamプランを契約したあなたは自動的に「Owner」となり、請求管理やメンバー管理など全権限を持ちます (What is the difference between different roles on my ChatGPT Team workspace? | OpenAI Help Center)。Ownerは追加のAdminを指名したり、他のユーザーをOwnerに昇格させることもできます。Adminはメンバー追加・削除や権限変更など管理コンソール上の操作が可能ですが、請求情報の閲覧・変更はできません (What is the difference between different roles on my ChatGPT Team workspace? | OpenAI Help Center)。Memberは基本的にChatGPTを利用する権限のみを持つ一般ユーザーです。Memberも他ユーザーの招待は可能ですが (What is the difference between different roles on my ChatGPT Team workspace? | OpenAI Help Center)、それ以外の管理機能にはアクセスできません。ロールによってUI上で利用できる機能が異なるため、運用上必要に応じて管理者権限を付与するとよいでしょう。
メンバー管理: チームへのメンバー招待や削除は、OwnerまたはAdmin権限のユーザーが行います(Memberロールでも招待自体は可能ですが、組織運用上は限定した方が安全です)。招待時には相手のメールアドレスを入力すると、相手に参加用リンクが送信されます。招待リンクの有効期限は24時間程度ですので、受け取ったユーザーは早めに参加手続きを行う必要があります。メンバーを削除する場合、管理コンソールから該当ユーザーを選び「Remove」操作を行います (What is the difference between different roles on my ChatGPT Team workspace? | OpenAI Help Center)。削除されたユーザーはそのTeamワークスペースへのアクセス権を即時に失います。
個人ワークスペースとのデータ統合: 既存ユーザーがTeamに参加する場合、個人ワークスペースをそのまま保持するか、Teamに統合するかを選択できます (Can I migrate or merge my ChatGPT Free or Plus workspace over to my ChatGPT Team workspace? | OpenAI Help Center)。統合(Merge)を選ぶと、個人のチャット履歴や作成済みGPTがチームワークスペースにすべて移行され、個人ワークスペースは削除されます (Can I migrate or merge my ChatGPT Free or Plus workspace over to my ChatGPT Team workspace? | OpenAI Help Center) (Can I migrate or merge my ChatGPT Free or Plus workspace over to my ChatGPT Team workspace? | OpenAI Help Center)。この際、もしPlus契約を保持していた場合は自動で解約処理が行われ、残存期間分は日割りで返金されます (Can I migrate or merge my ChatGPT Free or Plus workspace over to my ChatGPT Team workspace? | OpenAI Help Center)。統合しない場合は、個人用とチーム用を分けて保持できます (Can I migrate or merge my ChatGPT Free or Plus workspace over to my ChatGPT Team workspace? | OpenAI Help Center)(データは別々に管理)。多くのユーザーは業務上の利用とプライベート利用を切り離すため、個人ワークスペースを残したままTeamワークスペースを併用する選択肢を取っています (Can I migrate or merge my ChatGPT Free or Plus workspace over to my ChatGPT Team workspace? | OpenAI Help Center)。統合するかどうかは一度きりの選択で、統合後に元の個人ワークスペースに戻すことはできません (Can I migrate or merge my ChatGPT Free or Plus workspace over to my ChatGPT Team workspace? | OpenAI Help Center) (Can I migrate or merge my ChatGPT Free or Plus workspace over to my ChatGPT Team workspace? | OpenAI Help Center)。社内ポリシーで全データを会社管理下に置く必要がある場合以外は、無理に統合せずとも「必要な会話だけ手動で共有する」運用でも問題ありません。
PlusユーザーがTeamプランに加入するメリット・デメリット
既にChatGPTのPlusプラン(月額$20)を利用しているユーザーが、Teamプランへの加入を検討するケースも多いでしょう。ここでは、特に法人・企業ユーザーの視点で、Plusプランと比較したTeamプランのメリット・デメリットを整理します。
(※ChatGPT Plusが現在最も普及している個人向け有料プランであることを前提にしています。また、上位プランであるChatGPT Pro(月額$200)との比較については最低限の言及に留めます。)
✅ メリット(利点)
複数ユーザーで同時利用できる: Teamプラン最大の利点は、一つの契約で複数ユーザーがChatGPTを利用できることです。各メンバーが自分のアカウントでChatGPTにアクセスするため、1つのPlusアカウントを共有して順番に使う…といった非公式な運用をする必要がなくなります。結果としてチーム全員が並行してAIの恩恵を受けられるため、業務効率が向上します。例えば、開発チームのメンバーそれぞれが同時にChatGPTでコードの相談をしたり、企画会議中に複数人が各自プロトタイプ文章をAI生成して持ち寄る、といったことがスムーズにできます。Plusプランは基本的に個人利用向けであり、Teamプランは「AIのファミリープラン」的な位置付けと言えます (Understanding ChatGPT Plus vs. ChatGPT Team Subscription - ChatGPT - OpenAI Developer Community)。
GPT-4oの高い利用枠: 前述の通り、TeamプランではGPT-4oのメッセージ上限がPlusプランの約2倍に引き上げられています (What is the message cap on ChatGPT Team? | OpenAI Help Center)。これにより、より多くの質問やプロンプトをGPT-4oに投げかけることが可能です。例えば、アイデア出しや長時間のブレインストーミングセッションでも、Plusのように「使用量制限に達して一時停止」という事態が起こりにくくなります。特に、業務でGPT-4oをヘビーに使うユーザーが複数いる場合は、Teamプランの方が生産性を落とさずに済むでしょう (Why is the "Teams" subscription inferior to the Plus subscription - ChatGPT - OpenAI Developer Community)。また、より大量のテキストを扱う解析(コードレビューや長文要約など)を各人が頻繁に行う組織では、この緩和されたレート制限が大きな価値を持ちます。
最新モデル・機能へのアクセス維持: Teamプラン加入により、Plusプランで提供されていたすべての最新モデルやベータ機能(GPT-4o、GPT-4 Turbo、Advanced Data Analysis=旧Code Interpreter、ブラウジング、DALL·E 3による画像生成、音声対話など)を引き続き利用可能かつ一部拡張された形で利用できます (ChatGPT Pricing | OpenAI)。したがって、Plusから移行して機能面で劣るということは基本的にありません。むしろ、ChatGPTの新機能テストへのアクセスもPlus同様に優先提供されるため、引き続き最先端のアップデートに触れられます (ChatGPT Pricing | OpenAI)。個人向けPlusからTeamに変えることで機能が減る心配は不要です。
データプライバシーと安心感: Teamプランではデフォルトで会話内容がモデルの学習素材に使われないため、企業利用におけるデータ漏洩リスクを低減できます (What is ChatGPT Team? | OpenAI Help Center)。Plusプランでも手動設定で学習への利用をオプトアウト可能ですが、Teamでは何も設定せずとも自動的に学習除外となります (ChatGPT Pricing | OpenAI)。社内機密情報や個人情報を含むやり取りをAIにかける際、「このデータが外部(OpenAI側)に蓄積されない」という保証は大きな安心材料です (ChatGPT Pricing | OpenAI)。また、OpenAI側でもビジネス利用契約のもと情報保護措置を取っており、企業のコンプライアンス部門からも承認を得やすい環境と言えます。
統合された管理・請求: Teamプランでは管理者用のコンソールが用意され、組織内のユーザー管理がしやすくなります (ChatGPT Pricing | OpenAI)。メンバーの追加・削除やロール変更がGUI上で可能で、従業員の入社・退社に応じてアクセス権限を即座にコントロールできます (ChatGPT Pricing | OpenAI)。また、複数ユーザーの契約を一括で支払える統合請求により、経費処理が簡素化されます (ChatGPT Pricing | OpenAI)。例えば今まで各社員が個別にPlusに課金していた場合、経理担当者がそれぞれの領収書を集める必要がありましたが、Teamプランなら会社として一つの請求書でまとめて支払いが可能です (ChatGPT Pricing | OpenAI)。このようにIT管理とコスト管理の両面でメリットが得られるため、特に企業利用ではPlusを複数契約するよりTeamプラン一括導入の方が管理負荷を減らせます。
チーム内でのAI活用の共有: Teamプランならではの機能として、カスタムGPT(マイGPT)のチーム内共有があります (ChatGPT Pricing | OpenAI)。一人のメンバーが自社向けにチューニングしたAIアシスタント(例えば製品知識を持つサポートBot等)を全員が使えるようにできるため、社内ノウハウやベストプラクティスをAIを通じて横展開できます。Plusプランでは各自が個別にプロンプトやカスタム指示を工夫していたものを、Teamプランでは優れたGPTを組織内資産として共有・再利用できるのです (ChatGPT Pricing | OpenAI)。これは部署間・チーム間のコラボレーション促進にもつながります。
Plusユーザーからのスムーズな移行: 現在Plusプランを利用中のユーザーでも、追加費用なしでスムーズにTeamプランへ移行可能です。Teamに招待されたからといって自動でPlus契約が解除されるわけではなく、自分でキャンセルしない限りPlus契約は維持されます (Can I migrate or merge my ChatGPT Free or Plus workspace over to my ChatGPT Team workspace? | OpenAI Help Center)。希望すれば個人のチャット履歴やカスタムGPTをTeamワークスペースに統合移行(マージ)できるため、ゼロから環境を作り直す手間もかかりません (Can I migrate or merge my ChatGPT Free or Plus workspace over to my ChatGPT Team workspace? | OpenAI Help Center)。統合移行を実行した場合、既存のPlus月額契約は自動解約され未経過期間分の料金は日割りで返金されます (Can I migrate or merge my ChatGPT Free or Plus workspace over to my ChatGPT Team workspace? | OpenAI Help Center)。このため、重複課金の心配なくPlusからTeamへ乗り換えができます。
(※統合移行は一方通行かつ不可逆なので、後述のデメリット「データ統合のリスク」も参照してください。)法人契約としての信頼性: 個人向けPlusはユーザー個々の契約ですが、Teamプランは法人契約に近い形態を取れます。契約名義を会社名義にし、請求書ベースでの支払いも可能です(クレジットカード払い以外に対応している場合があります)。また、OpenAIのビジネスポリシー準拠により社内規定上の承認も得やすく、情報システム部門から見ても監査証跡を管理しやすいという利点があります (What is ChatGPT Team? | OpenAI Help Center)。例えばSOC2 Type 2の遵守などは、外部ベンダーサービスを導入する際のセキュリティチェックリストで重要なポイントですが、Teamプランはこれを満たしているため信頼性があります (ChatGPT Pricing | OpenAI)。総じて、社内で正式にAIツールを導入する際のハードルを下げてくれるのがTeamプランと言えるでしょう。
⚠️ デメリット・注意点(留意すべき点)
コストが高い: Teamプランは費用面でPlusプランより割高になります。最低2ユーザー必要なため、1人だけで契約したい場合でも月額$60(約3倍の費用)を支払う必要があります (ChatGPT Team Plan: Is It Worth It for Your Business?)。小規模チームやフリーランスにとって、この価格差は無視できません (ChatGPT Team Plan: Is It Worth It for Your Business?)。例えば、2人チームならPlusを各自契約すれば月額$40で済むところ、Teamでは$60かかります。人数が増えるほど総額は膨らむので、Teamプランのメリット(管理機能や上限緩和等)がそのコストに見合う規模かを慎重に判断する必要があります (ChatGPT Team Plan: Is It Worth It for Your Business?)。ごく少人数の場合、各自Plus加入+運用でカバーした方がコスパが良いケースもあるでしょう (ChatGPT Team Plan: Is It Worth It for Your Business?)。
少人数だと加入不可・不向き: 前述の通りTeamプランは1人では契約できず、利用は2人以上からです (Manage billing on the ChatGPT Team subscription plan | OpenAI Help Center)。したがって、個人ユーザーや2名未満のチームには適していません。例えば、個人事業主が一人でより高機能なプランを求めてもTeamプランは選択肢に入らず、代わりにPlusプランまたはProプランを検討することになります。社員数が数名規模の小企業であっても、機能面の必要性とコストを考慮すると、まずはPlusプランの活用で十分かもしれません (ChatGPT Team Plan: Is It Worth It for Your Business?)。Teamプランはある程度のユーザー数規模がある組織向けである点を認識しておきましょう。
費用対効果の見極めが必要: Teamプランの魅力は大きいものの、すべての組織にとって常に最適とは限りません。例えば「チームメンバーが実質1人しか使わない」「GPT-4oをそこまで頻繁に使わない」ような場合、Plusプランで事足りることもあります。また、ChatGPT以外のAIツールも組み合わせて使いたい企業にとっては、Teamプラン契約が柔軟性を欠く可能性もあります (ChatGPT Team Plan: Is It Worth It for Your Business?)(他社モデルは使えずOpenAIのChatGPTに限定されるため)。ChatGPTだけでなく様々なLLMを試したい場合は、PlusのままやAPI利用の方が適しているかもしれません。このように自社のユースケースに照らし、Teamプラン導入による効果を定性的・定量的に評価することが重要です。
「チーム」機能の限界: 名前に「Team(チーム)」と付いていますが、リアルタイムの共同作業機能は限定的です。各メンバーのチャット履歴ややり取りは共有されず、誰かが他の人と同じチャット上で一緒にやりとりすることもできません (Why is the "Teams" subscription inferior to the Plus subscription - ChatGPT - OpenAI Developer Community)。つまり、コラボレーションと言っても実態は各人が独立してChatGPTを使っているだけのケースが多いです (Why is the "Teams" subscription inferior to the Plus subscription - ChatGPT - OpenAI Developer Community)。たとえば、あるメンバーが得た回答を別のメンバーと共有したい場合、結局そのチャット内容を共有リンクで渡すといった手間が必要になります。同じプロンプトを皆で閲覧し議論するような機能は無いため、名称から想像する「共同編集できるAIドキュメント」のような使い方はできません。この点は誤解しやすいポイントであり、「Shared Workspace=みんなで共有された場」というよりは「Shared Billing&Admin(共有の契約と管理)による各自利用」と考えるのが実態に近いです。
サポート体制の不足: Teamプランには専用のサポート窓口や担当者が割り当てられません。何かトラブルが起きた際も、基本的にはヘルプセンターの記事参照や一般ユーザー向けの問い合わせフォームを使う形となり、迅速・手厚いサポートは期待できないのが現状です (Why is the "Teams" subscription inferior to the Plus subscription - ChatGPT - OpenAI Developer Community)。Enterpriseプランであれば優先的な技術サポートや導入支援がありますが、TeamプランではPlusプランと同等レベルの自己解決ベースになります (Why is the "Teams" subscription inferior to the Plus subscription - ChatGPT - OpenAI Developer Community)。企業利用では、万一サービス停止や不具合が発生した場合に問い合わせ先が明確でないことはリスクになり得ます。そのため、重要ミッションへの適用には注意し、必要であればEnterpriseプラン契約や別途サポート契約の検討も視野に入れるべきでしょう。
管理上の懸念(招待権限など): 前述したように、現状Teamワークスペースではすべてのメンバーが他ユーザーの招待を行えてしまう仕様です (Why is the "Teams" subscription inferior to the Plus subscription - ChatGPT - OpenAI Developer Community)。悪意がなくとも、メンバーが誤って自分の同僚を追加してしまい、いつの間にか席数が増えて料金も増加していた…というケースが起こり得ます。誰がメンバーを招待してよいかを社内で決めておく、招待があった際はオーナーに通知する、といった運用ルールでカバーする必要があります。また、管理者コンソールで把握できる情報の範囲も限定的です。例えば、各メンバーの利用状況(何件質問したか等)の詳細な分析機能やログエクスポートは提供されていません(これらはEnterpriseで提供予定の「Analyticsダッシュボード」機能となります (ChatGPT Pricing | OpenAI))。従って、Teamプランではあくまで基本的なユーザー管理と請求管理のみが可能と割り切る必要があります。組織全体の利用状況を細かくモニタリングしたり制限したりするには機能不足がある点はデメリットです。
データ統合におけるリスク: Plusユーザーが自身の個人ワークスペースをTeamに統合することも可能ですが、一度統合すると取り消せない点に注意が必要です (Can I migrate or merge my ChatGPT Free or Plus workspace over to my ChatGPT Team workspace? | OpenAI Help Center)。統合すると個人側のデータ(チャット履歴やカスタムGPT)はすべてTeam側に移り、個人用は削除されます (Can I migrate or merge my ChatGPT Free or Plus workspace over to my ChatGPT Team workspace? | OpenAI Help Center)。その後もし自分がTeamワークスペースから外れた場合(退職・異動やTeam解約など)、統合先のデータは自分では取り出せなくなります (Can I migrate or merge my ChatGPT Free or Plus workspace over to my ChatGPT Team workspace? | OpenAI Help Center)。具体的には、Teamを離れると新たに空の個人ワークスペースが生成されるだけで、以前統合したデータはアクセス不能になります (What happens if a workspace has been deactivated? | OpenAI Help Center)。またTeamではデータエクスポートができないため、統合後にデータを手元に残す方法がありません (Can I migrate or merge my ChatGPT Free or Plus workspace over to my ChatGPT Team workspace? | OpenAI Help Center)。社員個人が自分のチャット資産を将来も保持したい場合や、社外でもPlusを使いたいような場合は、統合せず個人ワークスペースを維持する方が安全です。企業側としても、統合を強制すると従業員が自分の知見の蓄積を失う懸念があるため、この判断は慎重に行う必要があります。
その他の注意点: Teamプラン解約時には、後述するようにワークスペースが非アクティブ化されメンバーはアクセスできなくなります。必要なデータは事前に保存しておかないと失われる恐れがあります。また、スマホアプリでの利用については、TeamプランでもChatGPT公式アプリ(iOS/Android)からログイン・利用可能ですが、アプリ側でのワークスペース切り替えUIなど一部操作性がWeb版ほど整備されていない場合があります (ChatGPT Team | OpenAI Help Center)。現時点(2025年2月)ではモバイルアプリでもプロフィールメニューからWorkspace切り替えが可能ですが、基本的にPCブラウザでの利用が快適でしょう。これら細かな点も踏まえ、Teamプラン導入前にトライアル(可能なら月額で短期間試す)して確認するのがおすすめです。
Teamプランのユースケースと活用事例(企業・法人向け)
最後に、ChatGPT Teamプランがどのような状況・組織に向いているか、主なユースケースを紹介します。特に企業や法人での利用を念頭に、考えられるシナリオを挙げます。
💼 社員複数名が日常的にChatGPTを使う組織: 例えば10名以上のチームでそれぞれがChatGPTを業務に活用している場合、Teamプラン導入の意義は大きいで (ChatGPT Team Plan: Is It Worth It for Your Business?)】。マーケティング部門で複数の担当者がコピーライティングにChatGPTを使ったり、開発部門でエンジニア全員がコードのリファクタやバグ修正にChatGPTを利用したりするようなケースが該当しま (ChatGPT Team Plan: Is It Worth It for Your Business?)】。人数分のPlus契約をするより一括で管理できるTeamプランの方が運用コスト(お金と手間)の両面で効率的ですし、各メンバーが常にGPT-4oを十分使える環境を提供できるため生産性向上につながりま (ChatGPT Team Plan: Is It Worth It for Your Business?)】。特に社内の様々な部署(営業、企画、サポートなど)でAIアシスタントを横断的に使う場合、Teamプランで組織全体のAI活用基盤を整えるとよいでしょう。
🔒 機密データを扱う企業での活用: 社外秘の情報や個人情報を含むデータをAIにかけて分析・要約したいケースでも、Teamプランは適しています。例えば法律事務所で機密性の高い契約書を要約したり、医療機関で患者データをもとにレポート下書きを作成したりする場合です。TeamプランならデータがOpenAI側に学習利用されないため安心して利用でき (ChatGPT Pricing | OpenAI)8】。さらにSOC2準拠などのセキュリティ水準も確保されているので、情報ガバナンス上の承認も得やすいでし (ChatGPT Pricing | OpenAI)2】。このように、データの機密性・安全性を重視する企業にとって、Teamプランは現実的な選択肢となります(必要に応じて機密保持契約の締結やEnterpriseプラン検討も並行すると万全です)。
🚀 社内ノウハウやAIエージェントの共有: 社員が個々に得た知見や作成したプロンプトを組織全体で共有し、生産性を底上げしたい場合にもTeamプランは有用です。例えば、ある部署のメンバーが特定業務に特化したカスタムGPT(マイGPT)を作成し、それを他部署のメンバーも使えるようにする、といったことが可 (ChatGPT Pricing | OpenAI)35】。TeamプランのGPT共有機能により、優れたAIアシスタントを社内の誰もが活用できる環境を作 (ChatGPT Pricing | OpenAI)35】。これは人材のスキル格差を埋め、新人教育や情報共有を効率化する効果があります。実例として、カスタマーサポート部門でよくある問い合わせへの回答AIを作り営業部門でも活用する、研究開発部門の専門知識をAIにまとめ他部署にも提供する、など部門を超えたAI活用が推進できます。
📊 複数アカウントの一元管理: 情報システム部門や経理部門の視点では、社内のAIツール利用状況を一元管理できる点がTeamプランの魅力です。各社員がバラバラにPlusに加入していると、誰が使っているか把握しづらく、経費精算も煩雑です。Teamプランならユーザーの追加・削減状況や利用コストを管理画面から把握でき、月次の利用料もまとめて処理 (ChatGPT Pricing | OpenAI)640】。加えて、退職者のアカウントを削除し情報アクセスを遮断する、といったセキュリティ管理も即座に実施可能 (ChatGPT Pricing | OpenAI)676】。コンプライアンス上、従業員が勝手に外部AIサービスを使うリスクを下げ、会社が正式に提供するツールとしてコントロール下に置ける点で、TeamプランはITガバナンスに資するツールと言えます。
🏢 Enterpriseプランへのステップとして: 将来的にChatGPT Enterpriseの導入を考えているものの、まずは小規模で試したい場合にもTeamプランは適しています。例えば数十名規模で一定期間Teamプランを使って社内利用の効果を検証し、その後必要に応じてEnterpriseにアップグレードするといった段階的導入が可能です。TeamプランとEnterpriseプランは共にビジネス利用前提の契約であり、データの取り扱いポリシーも共通する部分があります。そのため、一度Teamプランで構築したワークスペースや運用ルールはEnterprise移行時にも活かしやすいでしょう。費用面・機能面でまずはTeamから開始し、組織のAI利用成熟度に応じてプラン変更するのも一つの戦略です。
👤 小規模利用にはPlusプランが最適: 一方で、利用人数がごくわずか(1~数名)の場合や、AI活用が限定的なケースでは無理にTeamプランにする必要 (ChatGPT Team Plan: Is It Worth It for Your Business?)-L163】。個人事業主やスタートアップ初期で「自分だけor二人だけでChatGPTを使いたい」という場合は、Plusプランが安価で (ChatGPT Team Plan: Is It Worth It for Your Business?)-L163】。ChatGPTの無料プラン(GPT-3.5のみ使用可能)で様子を見て、頻繁に使うようであればPlusプラン(月額$20)に上げる、という段階的な導入でも (ChatGPT Team Plan: Is It Worth It for Your Business?)-L163】。Teamプランはあくまで複数人での本格利用に価値が出るプランである点を認識し、組織の規模と必要性に応じて選択してください。
Teamプランの解約方法と注意点
ChatGPT Teamプランを解約(キャンセル)したい場合、ワークスペースのオーナーが手続きを行います。解約手順は以下の通りです。
プラン管理画面を開く: ChatGPT画面右下のプロフィールメニューから「Settings(設定)」→「Billing & Plan(請求とプラン)」もしくは「Manage Plan(プラン管理)」を選択します。
キャンセルの実行: Teamプランの契約情報欄に表示されている「Cancel Subscription(サブスクリプションを解約)」ボタンをクリックします。確認ダイアログが出たら内容を読み、「はい」または「Confirm」を選択して進めます。
解約完了の確認: 解約が完了すると現在の請求サイクル終了時にワークスペースが停止する旨の表示がなされます。例えば月次払いの場合、解約月の残り期間は引き続き利用可能で、次回請求日にプラン (What happens if a workspace has been deactivated? | OpenAI Help Center)3-L39】。年次払いの場合も同様に、契約期間満了までアクセス可能です。
解約後の挙動: オーナーがキャンセルを行うと、支払い期間が終了したタイミングでワークスペースが「非アクティブ化」 (What happens if a workspace has been deactivated? | OpenAI Help Center)3-L41】。非アクティブ化とは、そのTeamワークスペースへの通常アクセスができなくなる状態を指します。ポイントは次の通りです。
データは即時削除されない: ワークスペース自体は保持され、内部のチャット履歴やGPTなどのデータもそのまま (What happens if a workspace has been deactivated? | OpenAI Help Center)9-L47】。ただし通常のメンバー・管理者はそのワークスペースに入ることができないため、事実上データ閲覧はできなく (What happens if a workspace has been deactivated? | OpenAI Help Center)9-L47】。解約前に取得していなかったチャット内容はこの時点でメンバーから見えなくなるため、注意してください。
オーナーのみ再開手続き可能: 非アクティブ化後、ワークスペースのオーナーだけはChatGPTログイン後にその非アクティブなワークスペースの設定にアク (What happens if a workspace has been deactivated? | OpenAI Help Center)1-L49】。オーナーはそこで「再サブスクライブ(Re-Subscribe)」や未払い請求の支払い手続きを行うことで、ワークスペースを再開(再アクティブ化) (What happens if a workspace has been deactivated? | OpenAI Help Center)1-L56】。再開すると、またメンバー全員が以前のデータにアクセスできるよ (What happens if a workspace has been deactivated? | OpenAI Help Center)3-L56】。
メンバーの扱い: ワークスペースが停止した場合、メンバー各自は自分の個人ワークスペースに戻ってChatGPTを利用するこ (What happens if a workspace has been deactivated? | OpenAI Help Center)3-L49】。もともとFreeユーザーだった人はFreeに、Plusユーザーだった人はPlusに戻ります。もしPlus契約が残っていない場合でも、ログインすれば無料プランのPersonalワークスペースは (What happens if a workspace has been deactivated? | OpenAI Help Center)3-L49】。一方、以前に個人ワークスペースをTeamに統合していたユーザーについて (What happens if a workspace has been deactivated? | OpenAI Help Center)5-L49】。統合により個人ワークスペースが消滅しているため、Teamが停止するとその人は新しく空の個人ワークスペースが作られるこ (What happens if a workspace has been deactivated? | OpenAI Help Center)3-L49】。つまり、過去のチャット履歴やGPTは失われた状態でFreeプランから再スタートする形になります(元のデータはTeam内に残っていますがアクセス不可)。このように、統合済みユーザーはTeam解約=データ喪失となる点に十分注意 (Can I migrate or merge my ChatGPT Free or Plus workspace over to my ChatGPT Team workspace? | OpenAI Help Center)5-L73】。
エクスポート不可: 前述の通りTeamワークスペースではデータエクスポート機能がありません (Can I migrate or merge my ChatGPT Free or Plus workspace over to my ChatGPT Team workspace? | OpenAI Help Center)7-L79】。そのため、解約前に必要な情報は共有リンクを発行するなど手動でバックアップしておくことを強く推奨します (Can I migrate or merge my ChatGPT Free or Plus workspace over to my ChatGPT Team workspace? | OpenAI Help Center)5-L81】。特にチャット履歴は、解約後に遡って閲覧する方法が無いため、「この会話内容は今後も参照したい」というものがあれば事前にコピーや共有リンク保存をしておきましょう。
再利用と新規契約: 解約後、一定期間が過ぎてワークスペースが削除されてしまう可能性もあります(※公式には明示されていませんが長期非アクティブ状態は削除される場合があります)。もし同じチームで再度利用したくなった場合、オーナーが前述の手順で再アクティブ化するか、新たにTeamプランを契約し直すこ (What happens if a workspace has been deactivated? | OpenAI Help Center)1-L56】。以前のデータが必要な場合はオーナーが再開するしかないので、オーナーが退職してしまった等の事情があるとデータ復旧が困難になります。この点も含め、社内でのオーナー権限の引き継ぎや請求管理の運用を決めておくと安心です。
以上、ChatGPT Teamプランの概要からメリット・デメリット、活用シーン、そして解約時の注意点までを詳しく解説しました。Plusプランからのステップアップとして、Teamプランは複数人でChatGPTを活用する際に非常に強力なプラットフォームを提供してくれます。特に企業・組織での導入を考えている場合、データの扱いや管理機能の充実といった観点から、Teamプランは現実的な選択肢となるでしょう。
しかし同時に、コスト面や現在の機能制約も踏まえて、自社の状況に適したプランかを見極めることが重要です。「人数が少ないうちはPlusで十分か」「もっと大規模になったらEnterpriseも検討すべきか」など、将来の拡張も視野に入れつつ検討してください (ChatGPT Team Plan: Is It Worth It for Your Business?)-L210】。多くの場合、個人利用や小規模利用にはPlus、大人数や高度な管理ニーズにはTeamがフィットするでしょう (ChatGPT Team Plan: Is It Worth It for Your Business?)-L210】。
ChatGPT Teamプランを上手に活用し、ぜひ組織の生産性向上につなげてみてください。AIをチームの力に変えるこのプランが、皆様の業務効率化や新たな価値創出の一助となることを願っています。
【参考資料】本ガイドは2025年2月8日時点の最新情報に基づいて作成されています。各種仕様やポリシーは変更される可能性があるため、公式の最新情報やヘルプセンターの記事も適宜ご確 (What is ChatGPT Team? | OpenAI Help Center) (ChatGPT Pricing | OpenAI)-L187】