第21回 [UEFAチャンピオンズリーググループステージ第5節] チェルシーvsユヴェントス 分析・解説 『質と戦略の緻密なぶつかり合い』
こんにちは! 細谷龍生と申します!!
もし私を知らない方がいましたら
自己紹介はこちらのnoteでしていますので
もし良かったら見てみてください!
今回は、第21回目の投稿です!
第21回目は、11月24日に行われた
"チェルシーvsユヴェントス"
について分析・解説をしていきたいと思います。
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では本編に入っていきます!
〜試合情報について〜
’試合結果'
’メンバー'
’スタッツ'
グループリーグ全勝のユヴェントスに対して
リーグ戦含めて好調を保ち続けるチェルシーの戦い。
名将同士の戦いは、結果以上に緻密で戦略的な試合になっていました。
ただ、結果が全ての世界。
・なぜチェルシーが大差で勝てたのか?
・準備の先にある本当の"狙い"
このポイントをメインで今回は分析・解説していきます!
〜第1部 後出しジャンケンのようなビルドアップ構造〜
まず、チェルシーはビルドアップと前進フェーズにおいて、このような配置を行なっていた。
3-4-2-1
の形からカンテを一個前に押し出して
3-1-5-1に可変の形として配置をしていた。
もちろんこれはプレミアリーグでも
ジョルジーニョのプレースペースと攻撃の厚み
を出すために行っているポジションであるが
なぜこれをユヴェントス相手にやるのか?
これには絶対的な意図があると感じた。
上記の図の通り、ユヴェントスは4-4-2のブロック形成からファイナルサード開始のプレスをかけ続けていた。
だがこれには配置的に大きな穴が生まれてしまう。
プレスの構造として
チェルシー ユヴェントス
3CB ⇄ 2FW
で見るとなると、アンカーが消せずに、ボランチが縦スライドによってジョルジーニョにつく形に必然的になる。
これを予想していたかのように
残ったボランチの両脇を
『カンテ、シエシュ、オドイ』で挟んで
3CBの縦のパスラインが消えない現象が起きていた。
これによって、チェルシーは速いプレッシングに対してうまく回避をして前進することができていた。
その結果ゴール前に行く回数が多くなり、得点をした。それにはシュート数が物語っている。
ではシュートまで行ける回数が多くなったから、点差が4ー0になった!
とは試合を見てて思わなかった。
もちろんチャンスの数が多いに越したことはないが、その内容に着目をした。
なぜ点が決められるのか。
ここも分析していこうと思う。
〜第1-2 あるポジションの立ち位置によって生まれる"厚み"〜
まず私が着目したのは
クロス時のチェルシーの選手たちの位置である。
チェルシーは幅と厚みを使い、相手を押し込んでいくスタイルだが
なぜそれが得点につながるのか?
と考えた時に、クロス時のペナルティエリア内の人数がとても多いということに気づいた。
これは2点目のシーンだが、ペナルティエリア内
厳密にいうと相手の最終ラインに"4人"も入り込んでいる。
その大外にいるのは
WBのジェームスである。
え?WBは外に張ってないの?
リスク管理で3CBの脇にいないの?
と常識的には考えるが、ドイツ代表やチェルシー、セリエAだと、WBがハーフスペースより中に入り、WBのクロスからWBが点を決めるということが当たり前になってきていると感じる。
2点目を見ていただければ分かると思うが、普通にサイドレーンに張っていたら、生まれなかったゴールだと思う。
そういう観点では、点を取るというサッカーの原則の面から考えると、適正なポジショニングになっていたと考える。
2シャドー+FWがクロスに入る
+
WBが入る
これによって、攻撃の厚みと質が合わさって得点を量産できているのかなと仮定した。
〜第2部 普遍的準備とvs相手への準備の融合
チェルシーの守備の狙いとして
中盤を機能させない
これが
・ボールを奪う
・ゴールを守る
・ゴールを狙いに行く
これに直結するために守備をしていたと感じた。
まず相手自陣のプレスの構造について。
いつもの5-2-3ではなく
"変則的につくプレッシングに変更していた"
シエシュがボールサイドのボランチをマンツーマンでつき、1FWのプリシッチがCBに対してワンサイドカットをする。
SHのラビオがハーフスペース寄りにオフザボールをするため、それはカンテがつき
SBに対しては、ジェームスが牽制しながらプレスをかけていた。
実はこの構造には
ユヴェントスのストロングである
モラタのスピードとキエーザの推進力が
腐ってしまう理由があった。
それはユヴェントスの選手が誰かは関係なく
ボールが必然的にサイドに行ってしまうようになっていたのである。
ユヴェントスの選手も瞬時にどのプレーが最善策か判断できる能力を持っているため、左SBのアレックスサンドロは、前線にフィードをして相手自陣にチーム全体を押し込もうとしたが、チェルシーは準備ができているため、なかなか収まらないプレーが多かった。
『じゃあ収まらないし、中盤につけてみるか?』
これが本当のチェルシーの落とし込んだ罠
にはまってしまうことになる。
この状態から中盤につけると、360°のパスコースが消されていて、ベンタンクールとロカテッリはマークされている外す必要があった。
しかしチェルシーの選手は、1発で交わされる強度でいくのではなく、"ついていける"強度で行っていた。
そのプレスは何を意味するか。
それは、『持てると錯覚させて、知らないうちに囲まれてミスを誘う→ショートカウンター炸裂』
実際にプレースペースがない中で、少しでも判断が遅れると奪われて、シュートまでいかれたシーンが※3シーンほど見受けられた。
※ショートカウンターの定義によって変わります。
これは絶対に偶然ではないと思う。
なぜなら
いつもうまく行っている5-2-3でプレス構造
で行かずに
この変則的なプレス構造にした理由
が現象として詰まっているからである。
トゥヘル、スタッフ陣のvsユヴェントスに対して用意した準備。
そしてそれを実行してしまうチェルシーの選手たち。
決断力と実行力の素晴らしさをこの一連のプレーから感じた。
〜まとめ〜
今回はチェルシーvsユヴェントスについて分析解説していきました。
チェルシーの強さとその裏側について分析していきました!
アッレグリ率いるユヴェントスに対して、やりたいことをそのままやってしまうチェルシーの質の高さには驚いた反面、リヴァプールファンにとっては、嬉しくない強化であります。笑
そのくらいプレミアリーグで首位をキープしている理由もわかってしまうくらいの安定感を感じました。
ユヴェントスも狙いがあった中で、もっと共通項を増やしていけば、より良いプレーができると感じた内容でした。
リーグ戦でも頑張ってほしいです!
では今回は終わります!!
最後まで見てくださり、ありがとうございます!
他にも投稿をしているので、是非見てみてください!
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細谷龍生