第25回 [UEFA チャンピオンズリーグ決勝トーナメント1回戦] レアル・マドリードvsパリサンジェルマン 分析・解説 『勝利のための優位性の取り合い』
こんにちは! 細谷龍生と申します!!
もし私を知らない方がいましたら
自己紹介はこちらのnoteでしていますので
もし良かったら見てみてください!
まずは報告から
今回から全文無料ですが、投げ銭100円を設置しました!
面白かった、ためになった、また見たいなど思いましたら、是非よろしくお願い致します!
今回は、第25回目の投稿です!
第25回目は、3月9日に行われた
”レアルマドリードvsパリサンジェルマン”
について分析・解説をしていきたいと思います。
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〜試合情報について〜
’試合結果'
’メンバー'
’スタッツ'
アンチェロッティ率いるレアルマドリード。選手の特徴から戦術を合わせるチームビルディングで、リーグ戦では好調続きで、首位をキープし続けている。
メッシ、エムバペ、ネイマールなど、サッカーを知らない人でも知っている選手が多く所属している正真正銘の銀河系軍団PSG。
知る人ぞ知るビックマッチの組み合わせとなった。
スタッツはボールを持っているPSGだが、シュート数は倍近くレアルが多い。
これはデータの裏にあるものが試合で感じる内容でした。
1stlegを1ー0でPSGが勝ち越して
迎えた2ndleg。
その結果はレアルマドリードが3ー1で勝利。
2戦合計3ー2でレアルマドリードが逆転でベスト8進出を決めた。
このポイントをメインで今回は分析・解説していきます!
では本編に入っていきます!
〜第1部 PSGの恐怖の攻撃は一瞬で訪れる〜
PSGとレアルマドリードのビルドアップから紐解こうと思いましたが…
基本相手を外すシーンはなく、ミドルゾーンまたはディフェンシブサードのブロックを敷く形から両者とも守備を開始していた。
私は前半を見ながらこう思いました。
『なぜ、こんなにも能力が高い選手たちを揃えているのなら、相手のビルドアップからプレスをかけて引っ掛ければショートカウンターや高い位置で攻撃ができるのにな。』
と純粋に思いましたが、時間を過ぎて行くことにその考えは甘かったことに気付かされました。
これを主に解説していきたいと思う。
まずはPSGから。
PSGはヴェラッティを中心にボールを循環させて、前のスリートップの質的優位を活かして攻めて行くスタイルを取っていた。
たしかにボールは循環していたが、Uの字で回っているだけで、あまり怖さが感じなかったのが正直な印象であった。
しかし、PSGはボール保持がメインの狙いではないと分析する。
▪️第一の狙いは『ボール非保持フェーズ』
にあった。
守備時にはスリートップはほとんど守備をしない。そのため4ー3のブロックで中を締めて、外にボールを逃すお手本のようなローブロックを敷いていた。
『スリートップ守備しないとダメじゃね?』
と思いました。
しかしこれが恐怖のカウンターのトリガーだった。
PSGは、レアルには前線にどんどん人数をかけて欲しかった。それはなぜ?
これを意図的に狙っていたと分析した。
CBの脇を奪った瞬間にエムバペに走らせて
高速ロングカウンターが3発炸裂をしていた。
その1つがあの先制点として生まれた。
これはたまたま守備をサボっていた時に来ただけじゃない?と思うかもしれませんが
エムバペ、ネイマールはピンチの時、人数が足りない時はしっかりプレースバックをしていた。
試合を通してみた結果、このカウンターは
▪️ゲームモデルに準拠したもの
だと自信を持って分析をする。
しかし
レアルはその狙いを超えたものを攻守共に
1試合通して高い質で行い続けた。
それはなんなのか?なぜ逆転できた?
[それには多くの伏線があった]
それを第2部で分析していきます。
〜第2部 狙っていたのは"今"ではなく"未来"?
レアルは第1部で取り上げた通り先制点を許して、絶望的な状態になる。
が、そこから後半3得点が入る。
これらは、ただ後半が良かったのではなく
前半から得点の伏線が多く貼られていたからである。
それを攻守ともに紐解いて行く。
攻撃時
レアルはとにかく相手の3ボランチを揺さぶるボール保持フェーズを行なっていた。
相手は7人で守るため、サイドレーンにフリーを作れるシーンが多かった。
特に左サイドではヴィニシウスがアイソレーションをして、ハキミとの1vs1を多く創出していた。
そこからサイドチェンジやボール循環をして、相手とボールを常に走らせていた。
前半は結果に繋がらなかったが、後半に成果が出始める。
前半は耐え切れていたPSGブロックだったが、揺さぶりと仕掛けによって、どんどんチャンネル間が空いてきて、CBのマルキーニョスとキンペンペがカバーを多くしないといけないシーンが増えてきた。
それと直接的関係があるかわからないが
マルキーニョスは後半
▪️縦パスの楔のパスを2本インターセプト
されてしまっている。
これは3失点目のマルキーニョスのミスの伏線に
なっていた。
心理的要因、肉体的要因、チーム要因
全てが重なって起きた現象だと分析する。
このようにより深く視た時に結果的に良い効果を生んでいた。
肉体的にきつい横スライドが段々遅くなり始めるとレアルはよりボックス内に侵入する回数が増えてきていた。
これらが攻撃の狙いであった。
ここからは守備の狙いを分析して行くが、
これは攻撃にも繋がってくる狙いである。
スタッツを見る限り、
ボール支配率56:44で
'PSG'が支配していた。
がしかし、それはゲームを支配していたとは言えないと思う。
このようにレアルはプレスはかけていたが、全重心をかけずに、ある程度前身を許してから
ミドルブロック→ローブロックを敷きながら守備をしていた。
こうすることによって、PSGは人数をかけてくる。
また配置的にスリートップは真ん中に集まり、三角形をつくり、高い位置の幅を取るのは'SB'だった。
『高い幅を取るのがSB』
これが大きな狙いのポイントだった。
ハキミが高さと幅を取ると、CB脇にスペースが空いて、そこに張っているヴィニシウスにロングボール1発で侵入するシーンが多くみられていた。
これが結果として結びついたのは2点目のシーンである。
モドリッチのドライブから上下の運動が多いハキミが戻り切れずに生まれたスペースに
ヴィニシウスが裏抜けで侵入 そこからゴールが生まれた。
あえての我慢の前半があったからこそ、後半怒涛の大逆転が生まれた。
守備→攻撃=ポジティブトランジション
ただ、この試合のレアルに関しては
トランジションではなく、攻守が一体的になり、それぞれが補完し合っているように感じた。
トランジションという概念は時代遅れなのかもしれない。
〜まとめ〜
今回は
レアルマドリードvsパリサンジェルマン
について分析・解説しました!
ベンゼマのスーパーハットトリックで大逆転で勝利したレアルマドリード。
狙いと高い質を発揮したが、レアルに一歩及ばなかったパリサンジェルマン。
高い質vs高い質を越えるのは、
その質をいかに使いたいところで120%発揮できるかの見せ所だなと感じた1試合でした。
▪️非保持フェーズで相手をコントロールする。
自分にはまだできない能力だなと学ばせていただきました。
それが今回はレアルマドリードだったということであり、結果にもそれが現れたと思いました!
改めてチャンピオンズリーグは最高です!
ベスト8も非常に楽しみです!
以上で終わります!
閲覧していただきありがとうございました!
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