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遊戯王 1103環境 TG代行天使 解説

初めに

 最近ハマって遊んでいる1103環境で代行天使を研究しているのですが、当時の文献を探しても代行天使の具体的な記事が全く出てこなかったので自分の思考を整理がてら書いてみようと思います。
 代行天使の事を理解したい方にも分かっていただけるように書くつもりですので、最後までよろしくお願いします。


代行天使とは

 代行天使とは、【代行者】カテゴリーに属する光属性天使族のテーマです。それに【TG】のモンスターを一部出張させたデッキタイプの事を【TG代行天使】と呼びます。
 代表的な動きとして《神秘の代行者アース》から《創造の代行者ヴィーナス》をサーチして次のターンに展開する通称『アースヴィーナス』の動きが有名かと思われます。
 そこに《TGストライカー》と《TGワーウルフ》が絡むことによって次のターン《神秘の代行者アース》が残らなくても爆発的な展開をすることが出来るのが強力なデッキとなります。

確定枠


 TG代行天使は上記で説明したようなモンスターの展開が強力なのと出張ギミックが存在するが故に枠が少なそうなイメージを持たれるかと思いますが、実はそんなことはありません。
 実は環境に合わせてメインデッキを約15枚も変えることが出来るので、構築次第でどんなデッキにも抗える力があります。
 罠が弱い環境であれば罠を徹底的に少なくしてモンスター主体にしたり、罠を沢山入れて守りを強くすることなんかも出来ますのでここは使い手によって構築を組み替えてください。

採用候補カード

 では残りの15枚のスペースに何を入れるかのお話です。
 僕がここまで使用してきて思ったカードなのでこれが絶対という訳ではないことは理解して頂ければと思います。
 ただし、汎用魔法・汎用罠については何も言わなくても候補に上がってくるため、特別話すことがなければ省略します。

 モンスター

《朱光の宣告者》
 この環境の数少ない手札誘発であり、《エフェクト・ヴェーラー》とは違い領域問わずモンスター効果を無効にできます。
 その代わりにコストとして手札の天使の要求をされますが、それは逆に捉えれば墓地に天使を用意出来るということでもあるので《マスター・ヒュペリオン》や《大天使クリスティア》の召喚条件を整えやすいということでもあります。
 そのためデッキを天使族に寄せるのであれば選択肢になってくる一枚となります。


《大天使クリスティア》
 この環境において特殊召喚せずに2800をモンスターで超えるのは不可能なレベルのためとても強い一枚ですが、【TG代行天使】では天使族の枚数が純構築より枚数が少なくなるので召喚条件を少し満たしにくいです。
 そのため構築に組み込む場合、手札で腐る確率を減らすために《朱光の宣告者》とのセット採用がオススメです。

《TGラッシュ・ライノ》
 代行天使の苦手とする《ライオウ》や《インヴェルズ・ローチ》等の1900ラインを踏める数少ない一枚となります。
 とはいえ、召喚権はなるべく《神秘の代行者アース》や《創造の代行者ヴィーナス》に譲りたいので採用枚数は注意が必要です。

《ジャンクシンクロン》
 代行天使にこのカード入れてどうするの?とは思われるかもしれませんが、実は相性がめちゃくちゃ良い一枚だったりします。
 このカード+《TGワーウルフ》が手札にあって、墓地に落ちた《神秘の代行者アース》や《TGストライカー》、もしくは《神聖なる球体》を釣り上げるだけでそこそこ広い範囲で展開を可能にしてくれます。
 上記の展開が出来るとどうなるかの一例を話しますが、仮に《創造の代行者ヴィーナス》が《奈落の落とし穴》等で除外されていた場合、《虚空海竜リヴァイエール》から釣り上げて再度展開することが出来るようになります。これを可能にしているのが《ジャンク・シンクロン》の唯一無二の役割でもあります。
 そして《増援》でサーチ可能な闇属性ということもあり《カオス・ソーサラー》のコストにもなれる等、入れておくと意外と良い働きをしてくれたりしますが、複数枚使うカードではない点だけは注意しましょう。

《カオス・ソーサラー》
 このデッキは光属性天使が主体であり、出張パーツの《TGワーウルフ》が闇属性であるため召喚コストを確保するのは難しいことではありません。
 《マスター・ヒュペリオン》以外に捲り札が欲しい場合は候補に上がると思います。

《六武衆のご隠居》
 これ見た時大体は「はあ?」って疑問に思うかもしれませんが侮ってはいけません。
 実はこのカード+《TGストライカー》で《真六武衆─シエン》が出せます。(オマケに《ナチュル・ビースト》も出せます)
 それ以外にも《増援》からのサーチ先が広がる上に特殊召喚出来るレベル3なので意外と相性は良いです。
 しかし、このカードを採用するということは《真六武衆─シエン》もセットで採用されるので枠をだいぶ食うことになるので、採用するかどうかは環境と相談しましょう。

《冥府の使者 ゴーズ》
 言わずと知れたカードです。モンスター主体のこのデッキとはとても相性の良い防御札です。

《トラゴエディア》
 レベル2、3のモンスターが中心なのでシンクロ中心のデッキにはコントロール奪取が滅法強いカードです。
 防御札として2枚目の《冥府の使者 ゴーズ》の役割採用も検討出来ますが、打点がこちらの手札依存なのと《TGストライカー》の特殊召喚が出来なくなってしまうのがイマイチ噛み合いが悪いです。

《オネスト》
 光属性最強の戦闘サポートカードです。光属性天使族が主体なので発動機会はそこそこありますが、TGモンスターが光属性ではないためこのデッキでは優先度は低いです。

《A・ジェネクス・バードマン》
 容易に特殊召喚できるレベル3チューナーとして優秀ですが、純構築とは違い、《TGストライカー》が搭載されていることから優先度はそこまで高くありません。

魔法

《精神操作》
 シンクロとエクシーズを簡単に使い分けられるこのデッキではメイン採用が検討できます。この辺は枠と応相談。

《禁じられた聖槍》
 《創造の代行者ヴィーナス》を《奈落の落とし穴》から守る札として採用を検討する価値があります。
 攻撃力ダウンの数値もそこそこあるので戦闘補助としても使えるので入れておいて腐ることはないでしょう。


《トラップスタン》
 【TG代行天使】は冒頭でも少し触れましたが、爆発的な展開をすることができるデッキなので攻め札としての相性は抜群に良いです。
 《王宮のお触れ》でも同じようなことは出来ますが、こちらが罠カードを使えない上に《サイクロン》で割られてしまう危険性もあります。
 ただ攻める時に相手の罠を封じておきたいだけならばこのカードで充分ということで採用候補に選択しました。

《TG1-EM1》
 相手のターンに発動できる《強制転移》なので流石に強いです。
 TGモンスターも充分な枚数が採用されていることもあり妨害カードとして良い働きをしてくれるはずです。

《神の警告》
 言わずと知れたこの環境の汎用罠です。
 しかしこのデッキは《創造の代行者ヴィーナス》でライフコストを払うためイマイチ噛み合いが悪いです。
 というのも、デッキのメインエンジンでライフコストを使用しないデッキでは4000の数値分受けられるのに対し、このデッキは《創造の代行者ヴィーナス》の効果をどこかのタイミングで発動したいため、1500ライフを確保すると残りライフは6500になります。そこから《神の警告》2枚分のコストを入れると相手の攻撃で受けていいライフが2500とわずかな数値しか確保出来ません。
 以上の理由から実は【代行天使】においては実はあまり採用したくないカードに挙げられたりします。

《次元幽閉》
 《神秘の代行者アース》を守るための罠としての採用が検討されます。
 その理由として相手目線では《神秘の代行者アース》を残してしまうと次のターン《創造の代行者ヴィーナス》と合わせてシンクロやエクシーズで大幅にテンポを取られてしまうためです。
 しかし【ジャンクドッペル】相手にはほぼ機能しないので、採用する場合は環境に応じて《強制脱出装置》等のフリーチェーンの罠とどちらを採用するか検討してください。

《盗賊の七つ道具》
 《創造の代行者ヴィーナス》を罠から守り確実に通したい場合は2枚目の《神の宣告》としての採用が検討されます。
 しかしライフコストを要求されるため採用枚数は1枚が限度だと思います。


創造の代行者ヴィーナスの重要性

 これを知っていると知らないとでは対処する時に天と地程の差があります。
 そもそも【代行天使】とはテンポデッキなのでリソースゲームは苦手な部類になります。
 《神秘の代行者アース》の召喚が通ると《創造の代行者ヴィーナス》が手札に加わるので+1アドです。
 この《神秘の代行者アース》を残してしまうだけで次のターン《創造の代行者ヴィーナス》の効果により《神聖なる球体》を3体まで特殊召喚出来るので《氷結界の龍トリシューラ》や《スクラップ・ドラゴン》といった高レベルシンクロモンスターにリーチがかかっているため相手は全力で《神秘の代行者アース》を除去しに来ます。
 しかし【TG】を出張したことにより、《TGストライカー》のおかげで《神秘の代行者アース》を守らずとも展開出来るようになったどころか、むしろ展開力が増した+ある程度のリソースゲームが可能になったというのがこのデッキの強さたる所以であります。
 逆に言ってしまえば《神聖なる球体》を使ってしまった後は展開する為のリソースがTGモンスターしか残っていないことにもなります。
 それをカバーするのが、マストカウンターでありフィニッシャーの《マスター・ヒュペリオン》というわけです。

 では具体的に《創造の代行者ヴィーナス》の展開でどれぐらいの幅の展開をされるか見てみましょう。

⒈レベル2チューナー+《創造の代行者ヴィーナス》

最終盤面
①《アームズ・エイド》+《ダイガスタ・フェニクス》+《創造の代行者ヴィーナス》
②《ダイガスタ・フェニクス》+ランク2エクシーズモンスター+《創造の代行者ヴィーナス》
③レベル5シンクロモンスター+ランク2エクシーズモンスター
④レベル6シンクロモンスター+《創造の代行者ヴィーナス》
⑤レベル7シンクロモンスター+ランク2エクシーズモンスター
⑥レベル8シンクロモンスター+《創造の代行者ヴィーナス》
⑦《氷結界の龍トリシューラ》のみ

⒉《創造の代行者ヴィーナス》+《TGワーウルフ》

最終盤面
①ランク2エクシーズモンスター+ランク3エクシーズモンスター

⒊レベル2チューナー+《創造の代行者ヴィーナス》+《TGワーウルフ》

最終盤面
①《アームズ・エイド》+《ダイガスタフェニクス》+《No.30 破滅のアシッド・ゴーレム》(合計数値8000)
②《ダイガスタ・フェニクス》×2体+《No.17 リバイス・ドラゴン》(合計数値8500)
③レベル5シンクロモンスター+《神聖なる球体》×1〜2体(ランク2エクシーズモンスターも可)+《創造の代行者ヴィーナス》or《TGワーウルフ》
④レベル6シンクロモンスター+ランク3エクシーズモンスター
⑤レベル7シンクロモンスター+ランク2エクシーズモンスター+《創造の代行者ヴィーナス》or《TGワーウルフ》
⑥レベル8シンクロモンスター+ランク2エクシーズモンスター(③の盤面経由だが《TGワンダー・マジシャン》を使用する必要あり)
⑦《氷結界の龍トリシューラ》+《創造の代行者ヴィーナス》or《TGワーウルフ》

 以上のようにかなり幅が広いと思います。
 ここに《マスター・ヒュペリオン》が加わるだけで容易に8000のライフを削れる攻撃力がこのデッキ最大の強みです。
 このように【代行天使】の強さを支えているのは《創造の代行者ヴィーナス》であると認識することができるかと思います。


終わりに


 今回は僕の使用したデッキリスト紹介ではないので基本的な動きや採用が検討されるカードに焦点を絞った解説になりましたが、参考になれば幸いです。
 環境で存在するデッキの中で最も攻撃力に優れたデッキだと思うので良かったら使用してみてそれを体験していただければと思います。ではまた。

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