【エッセー】<朗報>アンゴラ村長、LINEの返信が遅いタイプ(2023/01/26)
1年半前やないかい!
LINEニュースの記事をボーッと眺めていたら、「外部リンク」の欄に「おっ」と感じた見出し記事があったので、釣られてタップしたら、出て来たのがこの記事だった。
「1年半前やないかい!」
僕は、内容をチェックする前に、記事の上部に書き記されている日付けを見て、心の中でツッコミを入れた。「名倉やないかい!」ばりに切れ味が鋭かったと思う。といっても、心の中の話なのだが。
記事の内容を一通りチェックした僕は、「ふむ・・・。」と、心の中で呟いた後に、「また一つ、アンゴラ村長のことが、好きになってしまったなぁ・・・。」と、やはり、心の中で呟いた。
元来、僕は、そういうところがある。情動が働いた際、相手に伝わる形で発露するのではなく、心の中で、一切合切を閉じ込めてしまって、自己完結に至ろうとする癖が。
これまでの人生で、何度か「取り乱している姿を見たことが無い」などと、ポーカーフェイスであると評された経験があるが、この場を借りて白状すると、心の中が感情の渦で洪水状態になっている時ほど、仕草や表情にあらわれない、言わば、反比例の関係にあるだけのことなのだ。
周りが僕のことをどう思っているかは良く分からないが、少なくとも、僕自身は、僕のことを、”少々のことでは動じない人”などといった見立てはしていない。むしろ、”些細な事でもすぐ狼狽してしまう人”ぐらいに思っている。
併せて書くと、僕は、「ホントに怒らないよね」と言われることも、ままあるのだけど、僕からすると、どうでも良いようなことにも目くじらを立ててしまうぐらい短気なところがある、と思っている。
このように、「他者から見た自分」と「自己から見た自分」は、必ずしも、イコールの関係で結ばれるわけではない。いや、むしろ、イコールで結ばれるケースの方が、珍しいのかもしれない。
それはちょっと興味がある。研究結果の論文が公開されていたら、目を通したいぐらいには、興味がある。みんなもそう思わないかい?
・・・さて、そろそろ、本題に移るとするか。
以下、引用文は、記事冒頭に貼ったリンクから抜粋した文章である。2つに分けて、私見を述べてみたい。
亀レス①(LINEの返信)
あぁ・・・、めっちゃ分かるわ。そもそも、LINEの返信が遅いというだけでも、「ええやん!」となるのに、その後の理由が、また良い。「わかりみがふかい」とは、こういう時に使う言葉なんだなぁと思わせられる。それぐらい、分かる。激しく同意。一昔前の表現で言うと「禿同」といったところか。(なぜ一昔前の表現で言ってしまったのか・・・。)
僕も、もっぱら、一つのことしか出来ないタイプだ。マルチタスクが求められる状況がすこぶる苦手で、ていうか、得意とか苦手とか以前に、その状況に身を置くこと自体が苦手で、そもそも、急かされるような環境が苦手で、自分のペースで自分の出来ることを自分が納得のゆくまでやりたいタイプ、まぁ端的に言えば「ワガママ者」みたいな生活を送っている。
それにしても「2日くらい返さない」のは、なかなかだ。僕の場合、1日1回は、連絡ツールをチェックするようにはしているので、2日は、意図的に返さない、でも無い限り、何かしらのレスポンスは行うと思う。そういう意味で「負けた…。」と思った。お笑いで飯を食っている「プロフェッショナル・コメディアン」と、何処の馬の骨とも知れない「しがない・アラサー男性」の違いが浮き彫りになった格好だ。
念のため、断っておくが、この「なかなかだ」には、ネガティブな意味合いだとか、皮肉めいた意味合いは、一切付与されていない。むしろ、かなりポジティブな意味合いとして、用いている。僕自身、そうありたいものだ、とすら思った。それぐらい突き抜けていなければ生計を立てることは出来ないということか、と勉強にすらなった。
やはり、ここぞの場面で発揮される集中力が、違うということなのだろう。僕自身、ゾーンに入ったような感覚を覚えることは、(事後的に気付くケースが多いのだけど)それなりにあるものの、それほど長続きしないものだな、とも思う。
これは仮説になるが、アンゴラ村長のような人物は、一つの物事にガッと入り込むと、周りの人が「あの人大丈夫?」「お腹空いてないのかな?」「眠くないのかな?」と心配になるぐらい、一意専心に、取り組むことが出来るのではないかしら。
僕自身、どちらかといえば、そのタイプに属すると思っているのだけど、僕の場合、人間の三大欲求で言うと、「性欲」が邪魔をしてくるケースが、非常に多い。これは、セルフコントロール力が求められる環境で生活しているのもあるのだけど。
最近で言うと、高校野球は「夏の甲子園」で盛り上がっている。野球好きの僕は、テレビ中継をつけながら、作業を行うのが日課と化しているわけだが、時折、カメラで抜かれる、マネージャーの女の子だとか、チアガールの女の子だとか、ブラスバンド部の女の子などに、うつつを抜かしてしまい、ムラッとして、作業どころじゃなくなることが、日常茶飯事レベルで起きている。これはいけない。
僕は「40代以降で成功者になるケースが多い理由」といった切り口で、同様の話を耳にして、「なるほど!」と膝を打ったことがある。それからというもの、ことあるごとに思い出しては、「俺は大器晩成タイプだ、俺は大器晩成タイプだ・・・。」と、心の中で唱えるようになった。
そのまま朽ち果てたとしても、悔いはないさ。
「俺は早熟タイプだったんだ・・・。」と嘆いている人よりも、「俺は大器晩成タイプだ!俺の全盛期はこれから始まるのだ!」と野望を抱いている人の方が、単純に考えて、人生、楽しそうじゃん?(小並感)
亀レス②(嫉妬・束縛)
LINEの件数だけでは、正直、何とも言えないよな、とも思う。ただ、一つ言えることは、僕は、相手が未読の状態のまま、80件を送った記憶は一度も無い。
「何とも言えない」と書いた理由としては、「短文派」の人と「長文派」の人が、綺麗に分かれるからだ。僕は誰がどう見ても「長文派」である。というか、自慢にも何にもならないが、「超超超超超・長文派」を名乗って良いレベルの、長文派だと思う。
少なくとも、僕は、僕よりも長いLINEメッセージを送って来た人を、見たことが無い。裏を返せば、僕は、誰よりも長いLINEメッセージを、他者に送り付けているということになる。これが何を意味するか。言わなくても分かるだろう。「お前の文章は長くて読むのさえ苦痛だ」と、非難囂々(ごうごう)状態になるのが関の山だ。
ここで僕は考える。もし仮に、スーパー3助の、80件のLINEメッセージが、1行単位で送られていて、それを足しても、たったの80行(たったじゃない件について)、一方、僕の、1件のLINEメッセージは、目を通すだけでも疲れる長文で、「続きを読む」のボタンを押して、専用ウィンドウを表示しないといけないほどに長くって、1行がやたらと長い文章が羅列しているとしたら、アンゴラ村長は、どっちのLINEメッセージの方が、好ましい、もとい、まだマシだ、と感じるのだろうか、と。
この記事の文面を読むだけでは、その点が、いまいち解せない。「アンゴラ村長はLINEメッセージへの返信が遅い」ということは分かった。だが、「どういうメッセージの返信の仕方をするのか」、までは書かれていない。メッセージを受け取った時に感じる心情を吐露しているだけだ。
▶“自分で勝手に好きに過ごしてるんだな”って、ほっといてもらえると助かりますね
この一文から察するに、スーパー3助が送るLINEメッセージは、「今なにしてる?」といった類いのものが多いのかもしれない。もしもそれに嫌悪感を抱いているのだとしたら、僕にとっては、好都合だ。僕自身、「そんな問いかけに答えて何の意味があるのか?」と考えるタイプだからだ。
好都合だからといって、いったい何になるのか?
似た類いの話で言うと、僕は「今、暇してるやろ?」と言われるのが、昔から大嫌いだ。「なにをもって『暇』と断定しているのだろう?」と思う。「やらなければならないタスクに縛られていない状態」のことを「暇」と呼ぶのだろうか。だとしたら「ああ、確かに暇だけど、あなたに割く時間と労力は無い」とでも答えれば良いのだろうか。と思いながらも、無駄に敵を作るマネはしたくないので、「あぁ…。まぁ…。」と、曖昧な返事をして、その場をやり過ごすのだけれども。
このように、僕は、恋人の近況を、逐一知りたいと思うタイプではない。だが、やたらと長いLINEメッセージは、定期的に送りたくなるタイプではある。文面の内容は、日常生活を送る中で、ふと、恋人の存在を想起して、その時に僕が感じたことを筆記しておいて、ある程度まとまったら、送る。その結果、「続きを読む」を押さないといけないぐらいの長文になっていることが、しばしばある。
そんな仕打ちを受けるハメになった僕の恋人には、「長文を送ったら長文を返すのが礼儀とは僕は思わない。返報性の原理を働かせることはない。ただ、〇〇(恋人の名前)に伝えたいと思ったことを、筆記しただけだ。目を通すのも煩わしければ、無視してくれたって構わない」と、申し添えている。
だが、僕の断りの文章が、かえって、圧力をかけてしまうのか、相手からも、僕のような長い文章ではなくとも、それなりに長い文章で、読み終えた感想などを返してくれるケースが、ほとんどだ。そのたびに、「ああ、負担をかけてしまったのかな・・・。」と反省する。
だが、やはり、日常生活を送っていると、事あるごとに、恋人の存在が思い浮かんで来るのだ。そのたびに、ポエジーな文章を綴りたい衝動に駆られる僕は、一行、また一行と、文字の羅列を生み出し続けてしまうのであった。
P.S. 挿入歌:西野カナ『Dear…』
遠距離恋愛を数回経験してきたからなのか、僕には、どうも、”お互い会っていない時間に想い合える”ことに、重きを置く恋愛観があるらしい。
僕にとって、恋人に宛てた、長文のLINEメッセージは、言わば、最大級の愛情表現なのであるが、悲しいかな、最初は、「そこまでワタシのことを想ってくれているの?(笑)」と、まんざらでもない様子だった彼女も、次第に、「もうアナタの文章はおなかいっぱい・・・。」と言わんばかりに、恋が冷める主要因になっていって、やがて、破局を迎える。
そんな恋愛を繰り返して、気が付けば、「三十路男性 ✕ 彼女が出来る気配ゼロ」のダブルパンチの状態と、相成った。
『結婚できない男』の二代目として、阿部寛の次に、俺をキャスティングしてくれないか?
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