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トランプの繰り方・甘酒のベタ付き


【1】トランプの繰り方

僕はトランプを上手く繰ることが出来ない。正式名称が分からないので言語化するのが難しいのだけど、一番オーソドックスと思われる、トランプの束を片方の手で持って、もう片方の手で、ある程度のまとまりを抜き出して、トランプの束の上に重ねる、という繰り方すらも、満足にこなせない。擬音語で説明すると、得意な人は「シュッ、シュッ、シュッ」と、俊敏な手つきで繰るのだけど、僕の場合は「スッ、トン、スッ、トン、スッ、トン」と、まるで、ジェンガを崩さないように、スッ、と抜き出してから、上に重ねる際も慎重に、トン、と置くかの如く、鈍重な手つきで繰るのである。更に、僕の場合、遅くて不恰好なだけでは終わらない。ちゃんと繰れていないのだ。「ある程度のまとまりを抜き出して」という部分のサジ加減がヘタクソだからなのか、それとも、時間ばかり掛かって、繰り方が甘いからなのか、理由は定かではないが、前回繰った時と同じ流れのカードが続いて「ちゃんと混ざるように繰れよ〜」と叱咤されることがしばしばある。その件に関しては平謝りする他は無いのだが、僕がトランプを上手く繰れないことを既に知っているのであれば、繰る役目を僕に任命しないでいただきたいと、心の中で毒付いてしまう。付け加えると、最下位になったやつが繰る役目を担おう、だとか、早く上がったやつはある程度トランプの束が溜まったら繰っておいて、というルールだと、勝ち負けうんぬんよりも、どうすればトランプを繰る役目から逃れられるか、に意識が向いてしまうので、正直、やめていただきたい。トランプを繰る役目は、トランプを繰るのが得意な人が担うべきである。我ながらシンプルイズベストであると思うのだけど、なかなかそういうシチュエーションにならない。上手くいかないものだ。

【2】甘酒のベタ付き

「糀甘酒は飲む点滴である」という話を鵜呑みにして以来、毎日、「牛乳・豆乳・コーヒー」に、甘酒を混ぜて飲む習慣を続けている。期間としては数ヶ月以上半年未満ぐらいかと推測されるが、ここまでは「なるほど、これが『糀甘酒は飲む点滴』と呼ばれる所以か!」と実感した試しは無いのだけど、別に悪影響を及ぼしているわけでもないので、今後も続けて行く所存なのだが、一つだけ、悩みのタネがある。それが「ベタ付き」である。フタを開けてマグカップに注ぐ際に、手が軽くベト付いてしまうのだ。詳しくは分からないが、甘酒の「甘」の部分を生み出すナニカなんだろう、と思っている。一度ベタ付きを感じてからは、なるべく、糀甘酒の水滴が付着せぬよう、慎重に注ぐよう心掛けているのだが、どうしても、1本丸々使い終わるまでに、どこかに付着してしまって、注ぐ際に手に付着して、ベトつき、手洗いを行うしかない、毎回、そういうパターンに陥っている。ベタ付きを一切感じずに甘酒を飲むことは出来ないものか。他の人はこの悩みを抱えながら甘酒を飲んでいるのだろうか。単純に僕が不器用なだけだったら悲しい。それとも、「牛乳・豆乳・コーヒー」に、ちょろちょろっとしか入れていないために、使い切るまでに注ぐ作業の回数が多過ぎて、注意していても付着してベタ付きが発生してしまう、ということなのだろうか。その可能性も無くは無さそうだ。けど、不器用説も有力に思える。つまるところ、両方正解、ということか。であるならば、改善する手段は無さそうだ。糀甘酒の使い方を改めるか、自分の不器用さを抜本的に改善するか、その二択を迫られたら、僕は、今後も甘酒のベタ付きを感じながらお世話になる、その道を選ぼう。

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