占い師のデッキ語り③
次に紹介するデッキはこちらです。
エンシェントイタリアンタロットと言います。
タロットの原点とも言われているマルセイユ版のデッキです。
さてここでライダー版とマルセイユ版の違いについて少し語りますね。
占い師のデッキ語り①でご紹介したラディアントライダーウェイトタロットはライダー版に属します。
対するこちら、マルセイユ版の大きな特徴はなんといってもパンチの効いたイラストではないでしょうか。
(画像はニコラ・コンヴェル版マルセイユ)
タロット初心者さんが見たら「うぇーなんじゃこりゃ!」と思うかもしれません。ちなみにわたしは「げーなんだこれきっっっしょ!」と思いました(マルセイユ版過激派の方がいたらごめんなさい。今ではマルセイユ大好きです本当です信じてください)。
小アルカナのデザインはそれぞれの属性のアイテム(ワンド、ペンタクル、ソード、カップ)がその数の分だけ描かれているだけなので数秘術と合わせてリーディングする形になります。
故に、めちゃくちゃシンプルに力強く、そして淡々と結果を語りかけてくるようなイメージを強く感じます。
基本的に正逆を採用しないデッキが多いのかな?
そのカードごとに天地を定めず描かれているものもあれば天地が決まっているものもあるので、わたしはその場の直感で正逆を判断しています。
小アルカナの偶数は基本的に正逆が分からないようにデザインされてるものが多いかも。
このデッキは前回の記事でご紹介した、ニチユーさんが開いている世界のトランプ・タロット展でお迎えしたデッキです(前回の記事とはまた別の場所で開催されていたところでお迎えしました)。
占い配信を本格的に始めてから「マルセイユ版が一個欲しい!!!」と思っていた私。
けどAmazonでウィンドウショッピングしてもなんかピンとこない。
ならばいっそ実店舗で見てみよう、と思い行きました。
世界のトランプ・タロット展ではいくつかのデッキが額縁に美しく展示されているので、気になるタロットが飾られているとじっくり印刷やデザインを見ることができるのが嬉しいです。
またカタログが何冊も置かれているので、気になるデッキがあればその場で絵柄や背面を確認することもできます。至れり尽くせり。ありがたや。
マルセイユが欲しいけどこれがいい!というのはないまま向かったわたし。
箱の緑のインパクトがすごく強く、また、パッケージに印刷されていた戦車の絵が、昔ながらのマルセイユのシンプルなデザインを残しながら、さらに色鮮やかに着彩されていたので「すごく親しみやすそうだな、わたしでも読めるかも」と思ったのを覚えています。
このデッキも額縁に飾られ展示されていました。
背面の明るすぎず、決して暗くもない、上品で落ち着いた感じのデザインも一目見て気になりましたね。
その時同行していた方からも「これがいいんじゃないか」と言われて購入するに至りました。
メーカーは「ロスカラベオ」という会社です。
以前紹介した「U.S.Games」という会社と同じかちょい少ないくらいの頻度で目にするかな?
カードの質感はU.S.Games社のカードと比べると薄くて柔らかいです(U.S.Gamesのカードでも薄くて柔らかい物はありますが)。
けどこちらも丁寧にシャッフルすれば折れ曲がることがないです。
ただ、梅雨の時期など湿気の多い時期は斜めに反れる事が結構ありました…その時はシャッフルしにくくて大変だった…なのでそれらには要注意かと思います。保管場所とかは湿気のない場所をおすすめします。
実際に使ってみて、今までにない感覚があったのをよく覚えています。
今までのリーディングは、小アルカナでも一枚一枚人物や象徴などが散りばめられていたので、絵柄からのリーディングに頼ることも多かったのですが、いざ展開してみると数秘の知識と上下前後のカードと合わせていけばスッとイメージが入ってきて驚きました。
また、ファーストリーディングでわたし自身のことをどう思うか問いかけた時、「自分に自信があまりにもなく行動に移せない人だね。カードには支配されるのではなく、支配するんだ」と淡々と言われました。キビシー。
最近お迎えしたもう一つのマルセイユ版のタロットからも似たようなことを言われたので、もしかしたらマルセイユはみんな淡々としているのかもしれないです。
カードに意思が宿ると言い続けてきておいて「支配されてんじゃねぇ」とぶっ刺されてるのはどうなんだと思われた方もいるかもしれません。
わたしの場合なのですが、基本的に、自分の見ることのできない部分(人の気持ちや過去や未来など)をカードに教えてもらって、そこからアドバイスや対策などを自分の考えを交えた上で伝えていくような意識でいつも占っていますね。
なので今は振り回されているつもりはないですよ。
とにかく淡々と感情を抜きにした結果が出るので、「相手の気持ちを知りたい!」「好きな人が何考えているのか教えて!」と言う方の占いにはほぼこのデッキを使っております。
好きな人や恋人、元恋人など、相談者が大きな関心を向けている人の気持ちって、気持ちが大きいだけにちょっとした結果で舞い上がったり落ち込んだりしがちだと思うんです。
そういう占いに対して「これはこうだからこうなってる。それはここからきてる問題」と状況整理にすごく助かる出方をしてきてくれるんですよね。
わたしの占いだとやはり恋愛占いが大半なので、このデッキはよく引っ張り出されてます。相談者からしたらちょっと味気なくて面白くないデッキかとしれません。
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