解除師だからできる鑑定を考える
解除師と鑑定
龍音堂は、「解除師(げじょし)」という肩書きで活動し、「解除初級講座」などといった講座も開催しています。
こちらの講座では、ネガティブなエネルギー、いわゆる邪気や穢れへの対処方法や、それらがどのような理論理屈で人に影響を与えるのかということをお伝えしています。
基本的にネガティブなエネルギーに対処するのが専門ですので、直接そういった場やエネルギーに働きかけるだけでなく、身につけるだけで、そういったものから身を守ることのできる各種護符も制作しています。
これらのものに関しては、自分の理念及び技術と一致しているわけですので、違和感なく行うことができるのですが、「鑑定」となるとちょっと趣が変わってきます。
もちろん、場のエネルギーを測定したり、邪気や穢れをチェックしたりということはするわけですが、そこから一歩進んで、個人の運命に比較的近い部分にまで踏み込むというのには、ちょっと覚悟がありませんでした。
禍事符が導いた鑑定への道
邪気や穢れといったものを、純粋にエネルギーとして捉えるために、神仏への信仰もなければ、占いなどで他者の未来に介入したり、ご利益を誘導したりするということを解除師は行いません。
ですので、エネルギーのチェックという形はとっても、あくまでも、ある程度実害があってからの対応ということになります。
例えていうならば、警察的な動き方であり、凶事を未然に防いだりするというのはできなかったわけです。
基本的に邪気や穢れなどを扱うのは、そういったケースが多く、僕が学んだ流派でもそういうスタンスだったので、それが当然だと思っていました。
しかしながら、今年、多くの方から支援を受けて「禍事符」という新しい形のオラクルカードを作ったことで考えが変わってきました。
「禍事符」は簡単にいってしまうと、禍事や凶事を察知するための卜占を行うカードです。もちろん、卜占だけでなく、そこに込められたシンボルを元にして、より細かい分析も可能なのですが、身の回りで起こるような凶事を察知して対処することができるようになっているのです。
僕は解除師ということもあり、どうしてもきつめの禍事をイメージしてしまうのですが、「禍事符」が発売されてから、色々な方が使っているのをみると、よりカジュアルに、ちょっとした一日の凶事に対処するために利用していて、作者でありながら目から鱗が落ちる想いでした。
確かに卜占として、受け止めるのならばそんなに致命的なことでなくてもいいし、転ばぬ先の杖として活用するのが一番だと思い知らされました。
もちろん、そういった意図もあって作成したとはいえ、どうしても、致命的な状況を避けるようなことばかり考えていましたが、日々起こる小さな災いを防ぐ意味で、「禍事符」は非常に役立ってくれているわけです。
このあたりは、講座などで詳しく説明することで、より皆さんが活用してくれると思いましたし、使い方の幅が大きく広がっていくのでとても嬉しいのですが、作者として、自分が禍事符を使って何かを提供したいという想いも芽生えてきました。
そこで、今までは積極的に触れてこなかった「鑑定」をやってみようと思ったわけです。
解除師だからできること
禍事符を使って、日常の中で凶事を察知するための方法に関しては、せっかく製品として世に出したからには、「禍事符用法講座」などを受講された方々が、ご自身のセッションや、生活に中に取り入れて貰えればいいので、そこに関しては、使い方を提供するのが僕の役目だと思っています。
じゃあ、自分だけが出来ることはなにかと考えた時に、鑑定だけでなく、その結果をリアルタイムに活かした特別な護符を作るところ迄を、セットにしようと思いました。
とはいえ、特別な護符を作るのは時間がかかります。龍音堂では、オーダーメイドの護符も受け付けてはいますが、こちらは作るだけで早くて一ヶ月、そのあと、対面で持ち主と護符を結びつける儀式を行うのに1時間程度かかるという、非常に手間暇がかかったものとなっています。
これぐらい時間をかけて行うからこそ、特別なものができあがるのですが、鑑定してから護符の完成まで一ヶ月も時間がたってしまうと、すでに手遅れになる可能性が高く、まったく意味がありません。
そこで、なんとかして鑑定したその場で作れるオーダーメイド護符を構築する方法を考え始めたのです。
禍事解除術之縁が産んだ新しい護符
今年に入って、新しい試みとして、「禍事解除術之縁」というものを始めています。
これも、「禍事符」があってのものではあるのですが、参加された方に訪れる凶事を、それにあわせた特別な護符で防ぐと共に、人生を良い方向に向けるための力も持たせることで、ご利益とまではいかなくて、利他行として他者の運命に介入するというものです。
こちらは、防御したり取り除いたりという解除師の術とはちょっと異なっているので、術の力を増すために、色々なことを積み重ねているわけです。
このあたりについては以下を読んでいただければ幸いです。
この新しい術の積み重ねと、そして龍音堂の護符の最も基本とも言える積層護符を組み合わせることで、新しい形の護符が完成しました。
調製型積層護符-解除-ができるまで
まずは、積層護符の基本となるパーツ作りからはじめました。
ここは、形や角度、数といった普遍的なエネルギーを発生させる要素を取り入れて、龍音堂らしいものになっています。
ただ、これだけだと身固と変わりませんし、効力を強くするためには魂入が必要になってきます。
龍音堂の製品は、ほぼ全て魂入されていますが、こちらも儀式など全て含めると、結構な時間がかかりますし、儀式の場を構築するとなると鑑定の場をカフェなどで出来なくなるというデメリットがでてきます。
レンタルオフィスなどを使ってもいいのですが、依頼者が女性だった場合、ただでさえ、凶事に巻き込まれていたり、不吉な兆しを感じている状態で、見ず知らずの男性と二人っきりになるのは、ストレスが高いでしょうし、そうなってしまうと、術の行使も難しくなるので、鑑定を行うならばカフェなどのオープンスペースを使おうと思っていたのです。
そのために、前もって状況にあわせたエネルギーを魂入した動力源となるものを作ることを思いつきました。
これは「解除初級講座応用」でお伝えしているものをアレンジして、よりパワフルにしたものとなっています。
さらに、カフェで行う場合、儀式のような場を構築するのは難しくても、ある程度結界を構築し、場のエネルギーをよくするために「浄蔵」を少し改造したものを用意し、それを置くことで簡易的な結界をつくることにしました。
ここまで来ればあとは比較的簡単になってきます。
最後は、凶事にあわせて、依頼者の方を守り導くためのエネルギーを作り出すための護符を作るだけです。
まずは、シジルの要素を、炭素を多く含んだ黒鉛へと様々な要素を積層に含んで、持ち主のエネルギーを流しやすくしたペンで書いていきます。
さらに、禍事解除術之縁でも使った塗香を練り込んだ印泥と、形の要素をシンプルに入れたハンコを使うことで、その場で作りながらも、しっかりとしたエネルギーが出て、なおかつ、依頼者と一緒にシジルを構築することで、護符と依頼者を結びつける儀式を行わなくても、エネルギーを繋げることができるようになりました。
あとは細かい部分として、ハンコの台を桃木にして、エネルギーが流れるように銅などをいれたり、護符の中でエネルギーを表現したシジルは導電性ペンで書いたりと、色々と試行錯誤をして「調製型積層護符-解除-」が完成となったわけです。
禍事解除鑑定
そうやって、解除師ならではの鑑定である「禍事解除鑑定」は完成しました。
日常のちょっとした凶事ではなく、もうちょっと嫌な予感や、すでに凶事がはじまっているような方に向けたものとなっていますが、気になる方は下記をチェックしてみてください。
禍事解除鑑定
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