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ガソリン税という名の呪い(龍之介 エッセイ集Article 11)


どれだけの日本人が、自分が払ったガソリン代がどこに消えているのか、本気で考えたことがあるだろうか?多くの人にとって、それは「仕方がない出費」だ。車を動かすためには必要だし、税金なんて、政府が国民のために使うものだと思い込んでいる。しかし、もしそのお金があなたの生活や未来に役立っていないと知ったらどうだろう?もっと言えば、それが政治家や官僚、ゼネコン、石油業界といった「利権村」を肥え太らせるためだけに使われているとしたら?

ガソリン税という呪い。

それは、払うたびに私たちの手から未来を奪い去る。ガソリン税の行き先は、道路整備という名目で特別会計に流れ込み、そこから特定の業界や政治家の懐に吸い込まれていく。道路は必要だ、と誰もが思う。けれど、その道路、本当に必要なものなのか?山の中に誰も通らない道路が作られる一方で、都市部の老朽化した橋やインフラは放置されている。それが現実だ。

特別会計という仕組みは、まるでブラックボックスだ。

中を覗こうとしても、扉は固く閉ざされている。そこにあるのは、不透明な金の流れ、腐敗、そして国民から吸い上げた血税がつぎ込まれる利権の沼だ。政治家と官僚、そしてゼネコンや石油業界が織り成す巨大な腐敗のシステム。この国の道路は、その象徴だと言ってもいい。

道路整備には金がかかる。けれど、それが本当に必要な整備ならば、誰も文句は言わない。しかし、無駄に作られた高規格道路や豪華な高速道路が、実は誰のためにもなっていないと知ったら?それらは道路という名を借りた利権の象徴でしかない。ゼネコンは建設費で儲け、官僚は退職後の天下り先を手にし、政治家は選挙資金を得る。この連鎖を断ち切るためのハサミを、私たちは持っていない。


そして石油業界だ。

彼らは政府から補助金をもらい続けている。その理由が「国民のため」だと信じている人がいるなら、目を覚ましてほしい。石油業界は十分すぎるほどの利益を上げている。彼らが補助金を受け取る理由は一つ——政治家に献金をし、政策を自分たちに有利にするためだ。結局、ガソリン価格は上がり続ける。あなたの財布を直撃するその出費が、なぜ減らないのかを考えたことがあるだろうか?

ガソリン税を減税するためには、特別会計を廃止し、税金の使途を透明化する必要がある。誰もが当たり前だと思うだろう。しかし、この国では、それが「できない」。いや、「やらない」のだ。なぜなら、それを壊すと、一部の人々が甘い汁を吸えなくなるからだ。

このままでいいのか?そんな問いかけをしても、多くの人は「自分には関係ない」と答えるだろう。しかし、その無関心こそが、ガソリン税という呪いを強めている。私たちは無言で、政府の腐敗を許し続けている。そして、気づいたときには何も変えられない。そんな未来が、すぐそこに迫っている。

最後に問う。

あなたの払ったガソリン税は、誰のために使われているのか?あなたは、納税者の一人として、その答えを知らねばならない。もしあなたが、知らないふりを続けるならば、その代償は、あなた自身が払うことになる。

◆YouTube:https://youtu.be/zNvSXbxJem4
◆MAXIM-龍之介バンド:https://tinyurl.com/278vkn2h
◆龍之介コミュニティー:https://yoor.jp/door/Ryunosuke

※高倉 龍之介(政治フリージャーナリスト・映像クリエイター)


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