「日本の未来を誰が売るのか」(龍之介 エッセイ集⑧)
石破茂首相は、テレビカメラの前で満面の笑みを浮かべながら、「楽しい日本」を目指すと語った。2025年は「歴史的な節目」になるとも言った。しかし、その笑顔の裏に潜む「楽しい」の意味を誰か説明できるだろうか?地方創生、経済活性化、賃上げ。それらの言葉は一見魅力的だが、実態のない空虚なスローガンに聞こえて仕方がない。
岩屋毅外相が中国を訪問した。そこでは3時間もの間、中国側の都合に合わせた議論が繰り広げられた。日本の排他的経済水域(EEZ)内に設置されたブイの撤去要求はどうなったのか?中国人観光客向けのビザ発給要件の緩和という「お土産」だけが目立ち、日本が得たものは「ゼロ」に等しい。これを外交と言えるのだろうか。
「日本は平和で楽しい国でありたい」。首相はそう語る。しかし、現実はどうだろう。中国による尖閣諸島周辺での威嚇、日本人のスパイ容疑での拘束、そして日米同盟を揺るがしかねない外交姿勢。この状況で「楽しい」を語るのは、現実逃避以外の何物でもない。
「中国へ媚びる日本、失われる尊厳」
石破政権の姿勢は明確だ。中国との「戦略的互恵関係」を推し進めるために、果てしない譲歩を繰り返している。その一方で、アメリカとの信頼関係は崩れつつある。訪中のタイミングを見れば明らかだ。トランプ次期大統領の就任直前、中国に媚びを売るように外相が訪中する。これが日本の選択だというのか?
日米関係は、単なる同盟ではない。それは戦後日本が築き上げた繁栄の土台でもある。しかし、石破政権はその基盤を自ら揺るがしている。アメリカが石破政権を「確信犯」と見なしている可能性は高い。もはや石破首相がアメリカで何を語ろうとも、それは空虚な言葉に過ぎない。
「楽しい日本?幻想の代償」
地方創生や経済成長を掲げる石破政権の言葉には、聞き心地の良い響きがある。しかし、その裏側には、国際的な信頼を失い、日本の尊厳を売り渡す危険が潜んでいる。尖閣諸島の状況を誰が真剣に考えているのか?日米同盟を壊してしまえば、この国はどうなるのか?地方創生や経済成長が、孤立した日本で実現するなどという幻想を信じる人はいないはずだ。
「選ばなければならない時が来た」
石破政権の政策は、日本を「楽しい」どころか危険な立場に追い込むリスクを孕んでいる。読者に問いたい。このまま見過ごして本当にいいのか?この国の未来は、あなたの手にかかっている。楽しい国という夢を描くなら、その基盤を守る努力を怠ってはならないのだ。
日本の未来を誰が守るのか。そして、誰が売り渡すのか。選ぶのは、私たち自身だ。
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※高倉 龍之介(政治フリージャーナリスト・映像クリエイター)