【ネットミーム】全国の都道府県代表ミームの紹介・解説!#01〈北海道&東北地方編〉
都道府県に1個ずつネットミームあるんじゃね??
2024/11/23の夜、下村 れーじ氏がつぶやいた上のツイートは、同日中に1000万Viewを超えるほど注目を集めた。
その後、Twitterに生息するツイッタラー(死語)有志たちが加わり、各都道府県の代表選手が着々と選出され、翌24日には地図が完成した。
そしてこれが、完成したネットミーム日本地図である。
こちらのnoteでは全国の代表に選ばれた各ミームについて簡潔に解説しようと思う。
なお、ミーム名に関しては上記画像の表記に従っており、()内の数字はおおよその流行年である。
北海道地方
北海道:キャンピングカー大横転で死にかけた男達(2023)
Youtubeチャンネルなどで活動している配信者グループS4Uが2019年に行った北海道旅行で起きた事故のこと。
笑顔のオタクたちがキャンピングカーで大横転する衝撃映像が2023年Twitterなどで大きな話題を呼んだ。
事故の原因は高速道路を走行中、横風にハンドルをとられたことによるもので、動画本編では事故直前に横風を心配する様子から事故が発生する瞬間が数カメ体制で収められており、「事故には原因が必ずあり、かつ、突然発生するもの」だと今一度思い知らされる。免許更新で見せられるVTR、もうこれでいいよ。
旅行の全容は下記動画から見られるので是非ご覧いただきたい。
事故映像の後の平然と(?)行われる宴会が個人的ツボだ。
東北地方
青森県:しじみがトゥルル(松岡修造)(2007)
「お米食べろ!」や「もっと熱くなれよ!」など数多くの名言を残している炎の妖精松岡修造が自身のオフィシャルサイトで公開した動画にて残した迷言名言。
松岡修造はその暑苦し熱血さや、音MADの素材として利用されることにも理解を示すなどの聖人ぶりから古くよりネット民に愛されている。
(こちらはニコニコ動画に転載されたもの)
本来は「(-10℃の極寒の中)しじみがとれるって頑張ってるんだよ!」と発言したかったのだろうが、どう聞いてもトゥルルにしか聞こえない。まずなんで松岡修造はしじみをとろうとしてるんだよ。元テニスプレーヤーだぞ、彼。
ロケ地は島根県の宍道湖だと言われていたが、湖が-10℃の極寒であることや、当時の松岡修造のスケジュールなどからロケ地は宍道湖同様しじみの産地として名高い青森県の十三湖でほぼ間違いないといわれている。ロケ地特定のためにここまでやるか?
(詳しくはニコニコ大百科の記事を参照のこと)
岩手県:取材拒否大谷翔平(2024)
通訳の横領や前人未到の50-50達成など、今年何かと話題に事欠かない岩手が生んだスター大谷翔平が岩手代表として選出。
ミーム内容だが、まず、今年5月に大谷翔平が豪邸を購入したというニュースを受け、日本テレビやフジテレビが現地を執拗に取材したことで、大谷翔平が激怒し、取材を拒否したという噂が広まった。
その後、11月に大谷の所属チームがWSを制覇した際に、WS放映権を持っていたフジテレビは生中継で大谷にインタビューを試みようとしたが、大谷は相手がフジテレビと理解するや否や、笑顔を消し反対方向へ去って行った。まあ、そりゃそうじゃ。
そして、その時のキャプチャ画像が後に2コマミームとして広まった。
(場所的にはニューヨークでは?)
岩手県(控え):水を吐くフグ(2019)
東京新聞の「親子で学ぶぅ」というアカウントが岩手県雫石町の鶯宿温泉にて育てられた無毒のフグを取材した。
その記事に添えられた水を吐くフグのシュールな写真がユーザーの目に留まりミーム化を遂げた。
(記事内容と写真はあまり関係ない。なぜこの写真にしたのだろうか。)
水を吐くフグはイラスト界隈で大いに受け、いらすとやデビューを果たしたり、様々なキャラクターに水を吐かせる改変イラストが大いに人気を呼んだりした。こういうのでいいんだよ、こういうので。
宮城県:おそうざいなら、キンピラがいいかな?(2003)
テレビのインタビューで総裁と惣菜を聞き違えた好きな総菜発表男性。
左下のテロップや左上に見切れる仙台駅の看板により宮城県だと分かる。
こちらは面白画像として有名だが、実は字幕部分は勝手に付け足されたコラ画像である。
元インタビューは2003年の衆議院選挙特番のものだと判明しており、今年の11/15に元映像が発見された、今再び注目を集めているミームである。
詳しくは以下のnoteにて紹介しているのでご覧いただきたい(宣伝)。
秋田県:すぐ切りますガチャン(秋田県知事)(2023)
秋田県はまさかの県知事の発言が代表入りした。
こちらの佐竹知事は豪快な発言内容がよく注目を集めているが、こちらのミームは過去最悪のクマ被害が起きた秋田県で、クマ駆除について定例会見で述べた言葉である。
秋田県には当時、クマ駆除について匿名の抗議の電話が寄せられていたが、知事は人命優先の方針を変えるつもりは無く、かえって一方的な苦情の電話が職員の業務を妨害するとして、そういった苦情についてはすぐに電話を切るという姿勢を示した。
クマ被害について「クマを駆除するなんて、かわいそう」という声も一部で見られる中で、現職知事のこの発言は視聴者に強烈な印象を与えた。
山形県:たった一人で立ち向かう勇者(2013)
こちらは実写系の画像。「立ちはだかる四天王+魔王VS勇者」という漫画にありそうな写真がTwitterで話題になり、コラ画像やイラストパロなどが流行した。(ただし、元ツイートは消去済み)
こちらの画像、「たった一人で立ち向かう勇者 in 鶴岡公園」とも呼ばれており、山形県鶴岡市の鶴岡公園であることは当時から知られていたそうだ。(参考記事)
そのため、聖地巡礼が思ったより盛んで、GoogleMapで「鶴岡公園」と入力するとサジェストに「鶴岡公園 四天王」が登場するほどだ。
鶴岡を訪れる場合、ぜひ訪れてみてはいかがだろうか。
無論、聖地巡礼をする際は周辺住民への配慮を忘れないこと(当然)
福島県:やる気以前のダースベイダーのテーマ(2015)
こちらは2015年にYoutubeに投稿された『ダースベイダーのテーマ』を演奏する動画で、重厚感のあるはずの『ダースベイダーのテーマ』がへなちょこに聞こえると話題になり動画は1000万再生をたたき出した。
動画を投稿したのは、福島県福島市を中心に活動するアマチュア金管アンサンブルブラスアンサンブル輝響ムービーというチャンネルで、この動画のほかにも【やる気以前シリーズ】として『MUSIC STATIONのテーマ』や『残酷な天使のテーゼ』、『ダースベイダーのテーマ』のリベンジverも投稿しています。
また、もちろん(?)ガチな演奏もしっかりしており、YOASOBIの『アイドル』などの演奏動画も投稿されている。
余談:やる気のないダースベイダーのテーマ(2005)
余談だが、『やる気以前の~』に似た曲で『やる気のないダースベイダーのテーマ』〈正式名称:『帝国のマーチ』〉と呼ばれる、また別のダースベイダーアレンジ曲が存在する。
こちらはYoutubeやニコニコの動画でBGMとして使われているほか、時々テレビ番組でも使用されることもある。
この曲の作曲者は栗コーダーカルテットという音楽グループで、『やる気以前の~』同様にリコーダーで演奏した曲である。
また、なんとこちらのグループ、Z世代なら全員知っている あのNHKの神番組『ピタゴラスイッチ オープニングテーマ』(2002)も手掛けている とんでもないグループだった。
またメンバーの一人、栗原 |正己〈まさき〉氏は『あずまんが大王』のBGM制作やドンタコスのCMに歌唱参加しているなど、かなり興味深い経歴をお持ちのようで、もしかしたら今後個人的に深堀するかもしれない…
余談2:ギコギコはしません(QVC福島)(2018)
またさらに余談だが、下村れーじ氏の地図中で完成直前まで福島県は「ギコギコはしません」となっていたが、とある理由で取り消された。
「ギコギコはしません」は通販番組でパン切り包丁を紹介した実演販売士が「この包丁は高性能のためパンを切る時にギコギコしないでいいんです。」という旨で包丁を紹介した後、
と、ギコギコしながらパンを切るという放送事故を起こしたのだ。
この流れがネット民の間で爆発的な話題を呼び、ミーム化した。
一応、こちらのフォローをすると、映像でも確認できるが包丁自体は高性能であり、断面もきれいに仕上がっている。
何なら、この実演販売士もプライベートで愛用しているという。紹介ワードが悪かったとしか言いようがない。
こちらのミーム名はQVC福島と注釈がつくこともあり、これが福島のミーム代表に選ばれた原因だろう。
しかし、このミームは福島県と全く関係がない。
QVC福島と聞くと、「福島のテレビ局かな?」と思うだろうが、こちら日本本社は千葉県にある通販を専門としたテレビ局である。
「じゃあ福島は何だよ」となるかもしれないが、QVC福島は実演販売士の福島豊 氏のあだ名である。QVC(テレビ局名)+福島(人名)である。
あと、福島氏はQVCの社員ではない。
なんで社員じゃない実演販売士のあだ名に社名が付いたんですかね…?(疑問)というか実演販売士にあだ名がつくこと普通あります?ないだろ。
以上、「ギコギコはしません」及びQVC福島(福島豊)の解説である。
続きは次回!!
北海道&東北地方の代表ミームの紹介は以上です。
次は関東地方の代表ミーム紹介ですが、ここまで4600字と非常に長くなってしまったので一度切りたいと思います。
それでは、また後で。