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なぜ私はLMEを絶賛するのか

※このnoteにはシャニマスのコミュに関するネタバレが含まれます※

LMEは素晴らしいライブだった。シャニマスのライブの中でも屈指の出来だったと私は確信している。
だがTwitterやnoteを見るとこのライブに対してお気持ち表明という名の批判を行っている人が少なくない。
正直なところこのライブの何が不満なのか全く理解できないので批判に対する反論ではなく、なぜ私はこのライブを絶賛しているのかという視点から語らせていただきたい。

シャニマスPとして見たLME

まず初めにいちプロデューサーとして見たときに、LMEがいかに優れているかについて語りたい。

優れたモデリング

まず語るべきはやはり今回使用されたモデルの出来の良さだろう。
私がライブ前に想像していたクオリティをはるかに上回る出来で、驚いたし感動した。
何がどう凄いかというところは正直言葉にできないのでとりあえず見て欲しい、特に動いている姿を見れば言いたいことは理解できると思う。

細部へのこだわり

シャニマスと言えば細部へのこだわりみたいなところがあるが、LMEでもそれは健在。にちかソロステージで曲間に肩で息をするような仕草をみせたり、美琴が倒れる前と後で微妙に表情が違っていたりなど、XRだからこそ表現できる細やかな差異もより実在性を増すよいスパイスになっていた。

七草にちか(かくごのすがた)

緋田美琴の体調不良(失神)

やはり最大の論点はここになるだろう。一旦メタ的な視点は置いておいてプロデューサーとしての視点で語ると、いつかこういう日が来るのではないかと心のどこかで恐れていたことが最悪のタイミングで起こってしまったというのが私の感想だ。
美琴はこれまでのコミュで原因不明の体調不良(主に咳)を抱えている描写があり、それに加え改善傾向にあるとはいえ栄養補給をおろそかにしがちな一面があった。加えてSTEPでも休養日にレッスンを行う描写があったように一種のレッスン依存症とも言える状態にあったことは事実である。
加えてここからは完全に私の妄想になるが、久々に元相方である斑鳩ルカと立つステージであること、現相方である七草にちかの著しい成長を見せていることによって美琴自身も見えないプレッシャーを無意識下で感じていたのではないだろうか?
以上の複合的な要因から過労を引き起こし失神という結果を招いてしまったのではないかと推察する。
正解は執筆時点で明らかにされていないがいずれにせよ、全く有り得ないことが起こったというわけではないことをご理解いただきたい。

メタ視点から見るLME

XRライブそのものについて

正直なことを言うと、私はXRライブを現地に行ってまで見る必要のあるものだと思っていなかった。
理由はいくつかあるがやはり一番大きかったのはXRライブは「完璧」でどこか退屈なものだと認識していたからだ。
XRライブでは収録である都合上我々に提供されるのは「完璧」でありそこに揺らぎは起きない。私はライブにおいてその日その場でしか生まれない熱量、あるいは感動が生まれる瞬間が大好きだ。だからこそ完成された「完璧」なライブには我々の介入する余地がなく、「完璧な永遠」はいっそ退屈であるかのようにすら思えた。はっきり言うと「odd;2」の序盤はその退屈さを感じていた。
しかしそれを破壊した、「完璧」な予定調和を崩してくれたのが今回のLMEだ。美琴が体調不良でステージに立つことを断念した。これだけの演出でこれまでの予定調和は破壊され、その後の一挙手一投足から目が離せなくなった。「odd;2」公演を終えてもその熱は冷めることなく私の脳は完全にLMEに支配された。まさに求めていたその瞬間しか味わえない熱量がそこにはあった。「完璧・永遠」であることが当然ではないと言わんばかりの演出に私は興奮した。同時にシャニマスへの愛を再認識した。こんな演出はシャニマスでしかできない、だからこそ私はシャニマスが好きなのだ。
ライブを終えて私はXRライブへの認識が大きく変わった。あれは現地で見るべきものだしそこに最早退屈さはない。ワクワクとドキドキと少しの不安を抱えてライブを精一杯楽しむことができるだろう。もし次のライブではなんの変化もなく「完璧」なものであったとしても、それが当たり前ではないことを私は知っているから。

緋田美琴について

ここではメタ視点から美琴の失神について語りたい。
私が思うに美琴がステージを降りるというのは演出として素晴らしい一手だった。美琴のいないステージで「シーズ」として立つにちかの姿にはこれまでの努力と研鑽が感じられた。誰よりも美琴を思うルカは視線一つとっても意味があるように感じられた。なにより戻ってきた美琴の歌にはこれまで以上の文脈を感じさせた。たった一手でXRライブの予定調和を破壊し、聞き手であるプロデューサーに様々な思いや込められた感情を想像させることに成功した。さらに前述したように美琴が倒れることはシナリオとしても矛盾しない整合性のとれた展開である。これを神の一手と呼ばずしてなんとするか。確かに賛否両論を呼ぶ展開であるし否定する人がいるのもわからなくはない、がしかしこの世界において万人受けするものなどそもそも存在しない、あるいはそれは毒にも薬にもならない極めて無難なものである。ならば誰かに否定されても誰かにとって強烈に刺さるものを作らんとするシャニマスのやり方は大いに好感が持てると私は感じる。

まとめ

以上のことから私はLMEを絶賛する。この結論は今後誰から何を言われようとも変わることはないだろう。批判や否定するような意見が盛り上がりがちな昨今において、こうした肯定や賞賛の意見が少しでも増えることを私は願っている。
もしLMEについて思ったことがあるならばあなたも是非筆を取ってほしい。
最後にこの最高のライブを作り上げてくださった製作陣の皆様に感謝申し上げます。本当にありがとうございました。次のXRライブも楽しみにしております。


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