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#Aerosmith の終焉

私の大好きなバンド、エアロスミスが引退を表明した。理由はシンガー、スティーヴン・タイラーの声帯が損傷し、うまく回復に至らなかったこと。2024年9月からは中止したツアーの振替公演と2025年の最終公演へ向けて動き出す。

私の世代とはズレているのだが、年齢の割にはマニアな方だと思うので、この機会に色々書いてみたいと思う。

まず、彼らのキャリアとか経歴みたいなものはあちこちに書いてあるので、敢えて触れない。
私はそれよりも、自分自身が見てきたエアロスミス(特にスティーヴン)について書いてみたいと思う。

まず大前提として、エアロスミスのフロントマンは「あの男」にしか務まらない。代えががきかないのだ。

昔サンタナのアルバムでスティーヴンが”Just Feel Better“という曲を歌っていた。そしてサンタナがテレビ出演する際に、その曲を他のシンガーが歌う機会があったのだが、控えめ言っても違和感しかなかった。

何というか「違う」のだ。

上手いとか下手とかではないし、それを歌っていたシンガーも決して下手だとは思わなかった。だが、決定的に別物なのだ。

当時YouTubeのコメント欄にもそんな書き込みがあったのを思い出す。付け加えておくが、そのシンガーの彼が悪いわけでは全くなく、むしろ彼もやりづらいんではないかと少し気の毒に思った記憶がある。

そういうわけで、他のボーカルを入れて活動するという選択肢は彼らにはないのだろうと思う。
Journeyなどは声質の似ているシンガーを探してうまく行ったが、エアロスミスのそれは想像がつかない。声質だけでなく、見た目やパフォーマンスもスティーヴンじゃないと成立しないような気がする。

実際、彼らくらいのキャリアになると曲をカバーされたりトリビュートアルバムが出たり等するのだが、あまり他の人が歌ったバージョンでいいなと思ったものが思いつかない。おそらくバンドも聴衆も、スティーヴン以外のフロントマンは求めていないのだろう。

そういう意味でも、今回の決断は勇気あるものだったと思う。ドラマーのジョーイは色々あって代役の人がプレイしている(2024年10月時点で今はわからない)が、弦楽器隊はまだまだ演奏し足りないのではないか。それでも引退を決意したのは、物凄い覚悟を感じる。

外タレはフェアウェルツアーをやって、その後平気で復活することが多々あるが、今回のエアロスミスに限っては本当にその可能性は薄いような感じがしている。

限られた声帯の余力で年明けまでツアーを続けることに、若干不安を感じないでもないが、最後までなんとか頑張ってほしいと思う。

ファンとしては、彼がサナピーの湖でのんびり過ごせる日々が訪れることを望む。(←興味がある人は”Does the noise in my head bother you?”という本がおすすめ)

とりあえず今回は以上!


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