再開発で消滅しそうなストリートビュー
ストリートビューには「タイムマシン」機能があり、過去に撮影された画像をさかのぼって見ることができる。しかし、これは道が実在している場合に限られる。再開発によって道そのものが消滅してしまうと、過去のストリートビューも同時に削除されてしまうことがあるのだ。
たとえば、八重洲一丁目では近年の再開発によって道路が姿を消した。
かつて自分も近くの路地は撮影していたが、まさかメインの道までも消滅するとは思わず、ここの画像がもう見られないのは悔やまれるところである。
一方、同じく再開発で道が消えたにもかかわらず、トレッカー(Googleが歩行者など向けに用いる撮影装置)で撮影された画像が、地図上では道が存在しないにもかかわらず残っているケースもある。これらも執筆時点では閲覧可能だが、今後はどうなるかわからない。
「ザ・パークハウス西新宿タワー60」が建つ前にあった道はすでに消滅しており、これより先の道の画像は削除されている。
(noteではうまく埋め込みできないので以下のリンクから)
立石のある路地も現在は画像こそ残っているが、青線が消滅している状況である。(ここも埋め込もうとしたらなぜかユーザー撮影の画像に飛んでしまうのでリンクからどうぞ。)
呑んべ横丁前のストリートビューも同様で、青線が見当たらない。こうした路地は再開発とともに、いつかストリートビューごと消えてしまうかもしれない。
ここは今のところ閲覧できる。
こうした路地は再開発とともに、いつかストリートビューごと消えてしまうかもしれない。
倉敷のとある路地は再開発によって地図上からは消えて久しいが、ストリートビューの画像はまだ残されている。トレッカーで撮影されたものは比較的削除されにくいのだろうか。
港区麻布十番駅近くの三田一丁目にあった古い民家周辺も、つい最近まで青線が残っていたはずが、今見ると消えてしまっている。ただし画像自体は今のところ閲覧できるようだ。
残念なことに、以下の道に関してはすでに過去のストリートビューが失われていた。前後移動するとわずかに2018年の画像が残っている部分があるものの、大半は最新の2024年撮影分しか見ることができない。自分は消える可能性を考慮して2018年のリンクをブックマークしていたが、現在クリックしても2024年の画像に飛んでしまうため、やはり過去のストリートビューは削除されたのだろう。
月島の路地は今のところ青線が残っているが、いずれは消えるかもしれない。
同様に、自由が丘の路地も消滅の危機にあり、ストリートビューがいつまで見られるかはわからない。
再開発前の麻布台に関しては、中途半端に以前の画像が残っているようだ。ちなみにApple MapのLook Aroundでは、まだ再開発前の麻布台が見られる。
また、千里丘駅横の路地も再開発で消滅したため、今後ストリートビューが削除される可能性がある。一方で倉敷の事例のように、しばらく残り続ける場合も考えられる。
では、商業施設の場合はどうなるのか。スペースワールドのように閉園して久しい施設でも、ストリートビューが長期間残っているケースがある。
ヴィーナスフォート
としまえん
梅三小路
福岡天神イムズ
茨木市のダムに沈んだ道
今回さまざまな事例を見て感じたのは、東京のストリートビューは比較的早く消える傾向があるということだ。一方、トレッカーで撮影された場所や閉鎖された商業施設の画像は、意外と長く残りやすいように思われる。今後も再開発や道路の消滅によって、過去のストリートビューがどこまで見られるかは予断を許さない状況である。