【閲覧注意】この医者が異常すぎる!家族に絶望を与える悪魔の医者【我々の父親】
都市ボーイズ 2022/08/25up
こちらの記事は都市ボーイズの動画を編集するにあたり、オサナイが調べた事をまとめた備忘録です。動画の内容とは異なっている部分もありますが、様々な説があるのでどれが正解とかではなく、こういう話もあったよという意味合いで紹介しています。
事の始まり
ジャコバ・バラードは幼少期よりある疑問を抱いていた。
「どうして私は親戚の誰とも似ていないの?」
顔立ちが似ていない、髪や目の色が自分だけ違う。そうした違いはコンプレックスとなり彼女を苦しめた。幾度なく尋ねた自分の出生、「何があって受け止める」そんな想いに母親は答えた。
「あなたは人工授精で生まれた子なの。」
この時ジャコバ10歳。
だが彼女は物事を前向きに捉えた。もしかしたら兄弟がいるかも?そんな期待を胸に不妊治療の医師ドナルド・クラインの元を訪れ詳細を聞こうとするも、当然ながら答えは“NO"。提供者の身元や使われた先は個人情報なので答えるはずもない。
月日は流れ2014年、33歳(35歳?)になったジャコバは幼い頃の「兄弟がいるかも。」という想いから1人2人くらいいるかもと軽い気持ちで異母兄弟を探し始めた。ネットのコミニュティで同じクラインのクリニックに通っていた母親を持つ女性と知り合い彼女のフェイスブックの写真を見て驚愕した。
「この人は私の姉妹だわ!」
さらにこの女性はクラインのクリニックに通っていた母親を持つ別の女性を知っており、その女性には姉がいた。当時流行っていた「23andme」というDNA鑑定サービスを受けてみると、彼女たちは全員腹違いの姉妹であることがわかった。さらに驚くべきことに同様に異母兄弟の可能性がある者が4人もいた。
この時点でジャコバを含め異母兄弟は8人。
家系図作成から浮かび上がるある女性
近親相姦のリスクを高めるので、同じ精子を使うのは3人までとクラインは説明していた。また提供元は医学研修生であるとしていた。結果として少なくとも8人に同じ精子が使われており、彼女らの生年月日は1979〜86年であり8年にまたがる。医学生の研修期間としたら長すぎる。
こうした疑問をもとにさらに調査を進めると、血縁関係は薄いが類似したDNAを持つものが数十人見つかった。彼・彼女らの断片的な情報をもとに巨大な家系図を作っていくと、馴染みのある名前が浮かんできた。
クライン
彼女の名前はクライン。そしてインディアナポリスで医師をしているドナルド・クラインという名前の従兄弟がいるという。奇妙な偶然、というにはあまりに出来すぎた話だが、それでも彼女らはこの時点では「ドナルド・クラインの近親者には精子ドナーがいるのだろう。」そのように考えたという。
事態が大きく動いたのは異母兄弟の1人がドナルド・クラインの血縁者とSNSで繋がった事だろう。彼らのうち孫娘からは「よく分からないので手伝えない。」と協力を断わられたが、クラインの息子は、ジャコバが同じカトリックで彼女が通う教会の司祭を知っているとの理由から協力を申し出る。こうして異母兄弟たちとドナルド・クラインの直接対峙する場が設けられた。
実際に対峙の席についた異母兄弟は6人。当時70代後半となっていたクラインは杖をついてその場にやってきた。9回か10回、自分の精子を使ったことを認めたが、それは新鮮な精子を使う必要があり仕方なくやった事であるとし、後悔していると語った。そして彼の“息子”“娘”たちに名前や現在の職業を尋ねていった。それはまるで品定めをしているかのように感じた。
この会談の後、クラインはジャコバに電話をしている。過去の出来事をジャコバが掘り起こしたせいで、結婚生活が破綻しかけていると苦情を訴えた。クラインの妻は彼の行動が「不倫行為である」と激怒したようだ。
裁判へ
以上の事は明らかに犯罪行為のように思えるが、インディアナ州の法律では医師が患者に自分の精子を使うことを禁じてはいない。よってこれらの行為を法律で裁くことは出来なかった。その為彼らは消費者として苦情を申し立てる以外の方法はできなかった。
苦情申し立ての聞き取り調査の中、クラインは疑惑を否定。この事が調査員に対する偽証となり、この件でクラインは起訴され法廷に立った。
結果、1年の執行猶予付き500ドルの罰金。
2017年の裁判で医師免許を剥奪されるも、実際のところ2009年には引退していた。
クラインの弁護士は、
「この裁判は偽証に対する裁判であり、彼のクリニックで行われた行為に対するものではない。数10年前に行われた事は犯罪ではない。」と、何度も強調したという。
裁判資料によると、50回ほど自分の精子を使って体外受精をしており、それは新鮮な精子を調達できず致し方なくやったことだとしている。
この裁判の時点で判明しているクラインの生物学上の子供は23人にもなっていた。いや、23人しかいなかった。その後も次々と事が明るみになるにつれ、彼の子供は94人にまでのぼっていった。その数はなお増え続けているという。
あとがき
さて、動画内でも触れていましたが動機ですよね。これは本人が行為は認めたものの自白をしていないので、正直謎。ただ白人至上主義、カルト教団というのははやせさんがいうように後付け感があります。確かに被害者の間ではそのように推測されているようですが、1980年代のアメリカだと異人種間結婚の割合は10%にも満たないです。いかに優秀な遺伝子といえど、マイノリティであるハーフの子供をほしがるとも思えません。なのであえて自分の精子を使い白人の子供を増やす意味がありません。
カルト教団に関しては安直すぎかなと。子供を増やし、教団の支持層を広めることで政治に勢力を伸ばそうとする意図があるようですが、であればコンタクトを取ってくるはずです。全ての責任をカルトのせいにしてしまうのは思考を放棄する行為なので私は好みません。
結局有り得そうだなと思うのは、医師としての名声か。
当時大規模な精子バンクがなく、また冷凍した精子を使うのが一般的だったそうで、そんな中新鮮な精子を使うことで受精の確率を上げて名声を得たのがクラインでした。彼の中で「新鮮」の定義が「今まさに出したて」だったのではないでしょうか?
不妊の正確な意味がわからないですが、妊娠しなくて悩んでる女性に100人もの子供を作らせる彼の精子パワーは並大抵ではない気がします。
「不妊の名医」の名声を保つために「新鮮」である事がマストでさらに確率を上げるのが、「彼自身の精子である事」それが一種のジンクスのようになっていったのではないかな、と。どちらにせよ、「治療の準備します。」と隣の部屋で一発抜いてる絵面は相当気持ち悪いです。
まぁでもそんなんよりNTR的な発想じゃねぇの。ってのが実は一番有りうる。
そして「新鮮な精子」という単語がとても引っかかる。鮮魚か。
今回もおもしろかったです。