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令和三年十一月一日 忍野八海浅間神社(おしのはっかいせんげんじんじゃ)/山梨県南都留郡

運動会の代休に「オシノハッカイ」に行くよ、と子供に言われたものの、「オシノハッカイ」が頭の中で文字化されない、何のことか分からない。分からないままナビ検索。「忍野八海」。こう書くのかと納得はしたものの、どんなところかも知らないまま家族でドライブに。(これまでもボニーを伴わない参拝はあったが、今回もしかり。良しとしようと思う。看板に偽りありですが・・)

山梨県忍野村の公式サイトに次のようにある。

「天然記念物である『忍野八海』は、富士山の伏流水に水源を発する湧水池です。
富士信仰の古跡霊場や富士道者の禊ぎの場の歴史や伝説、 富士山域を背景とした風致の優れた水景を保有する『忍野八海』は、世界遺産富士山の構成資産の一部として認定されました。」 

次の二枚の写真は、忍野八海の中心的な観光スポットとなっている青く美しい池「中池」である。非常に透明度が高い。この中池以外にも、八つの湧泉があるのだが、出身の関西ではこのような特異な景観にはお目にかかれないのでいたく感動した。

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「八海」の由来となっているその八つの湧泉だが、数多くある湧泉を八つに限ったのは、「八」を尊ぶ仏教思想に基づく。江戸時代に成立した民衆宗教「富士講」の人々が富士登山の際に八つの湧泉を巡礼した。これを「八海巡り」と呼んだらしい。富士講では忍野八海のことを、元(小)八海、内八海、根元八海、富士外八海などと呼ぶ。古くから富士修験の霊場とされ、行者たちは富士登拝の前に池で禊ぎを行なったとされる。1843年に各池に守護神の「八大竜王」が祀られる巡礼路として整備されたとのこと。

結果として龍神様に関わりのある場所を訪れたこととなったが、またまた八大竜王が分からない。

ウィキペディアによると、「八大竜王は、天龍八部衆に所属する竜族の八王。法華経(序品)に登場し、仏法を守護する。 霊鷲山にて十六羅漢を始め、諸天、諸菩薩と共に、水中の主である八大竜王も幾千万億の眷属の竜達とともに釈迦の教えに耳を傾けた。釈迦は「妙法蓮華経」の第二十五 観世音菩薩普門品に遺されているように「観音菩薩の御働き」を説いた。その結果、「覚り」を超える「阿耨多羅三藐三菩提(あのくたらさんみゃくさんぼだい、原語Anuttara samyaksaMbodhi)、無上正等正覚(むじょうしょうとうしょうがく)」を得て、護法の神となるに至った。」とある。

難陀(なんだ)、跋難陀(うぱなんだ)、沙伽羅(しゃがら)、和脩吉(ばーすき)、徳叉迦(たくさか)、阿那婆達多(あなばだった)、摩那斯(まなしん)、優鉢羅(うはらか)の八体の護法の竜王である。

ご担当は、                                難陀竜王/一番霊場 出口池(でぐちいけ)                 跋難陀竜王/二番霊場 お釜池(おかまけ)                 娑加羅竜王 /三番霊場 底抜池(そこなしいけ)               和脩吉竜王/四番霊場 銚子池(ちょうしいけ)               徳叉迦竜王/五番霊場 湧池(わくいけ)                  阿那婆達多竜王/六番霊場 濁池(にごりいけ)               摩那斯竜王/七番霊場 鏡池(かがみいけ)                 優鉢羅竜王/八番霊場 菖蒲池(しょうぶいけ)


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湧泉もさることながらこの日は富士山もとても美しかった。          フレームのような雲から覗く富士。その雲が湧き出す煙のように変化すると富士山が姿を現した。

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さてさて「浅間神社」である。富士山信仰、木花之佐久夜毘売命(このはなのさくやびめのみこと)を祀る神社であり、静岡、山梨、神奈川などを中心に同名の神社は多数存在する。こちらの浅間神社は、大同二年(807年)に創建されたとされ、木花之咲耶姫命を主祭神に、相殿(複数の神が相並び坐す殿)神として天津日高日子番能邇邇藝尊(あまつひこひこほのににぎのみこと)、大山津見命(おおやまつみのみこと)が加わる。次の写真のこの三神像は、重要文化財に指定されている。

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鮮やかな朱の鳥居である。笠木の下に輪っか(台輪)があるので、明神系の台輪鳥居と言うらしい。

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しっとりした落ち着いた色調の本殿は、「桧皮葺屋根・三間社流れ造り」である。

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次の「熊野三社」は和歌山県の熊野大神を忍野村で拝めるられるよう祭られた社。ご祭神は、家都御子神(けつみみこのかみ)、熊野速玉神(くまのはやたまのかみ)、熊野牟須美神(くまのむすびのかみ)。

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こちらは茨城県の鹿嶋大神である武甕槌神(たけみかづちのかみ)をお祭りしている天狗社。

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諏訪神社は長野県の諏訪大社より勧請された神社。ご祭神は、建御名方命(たけみなかたのみこと)。

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参拝目的でなかったため残念なことに御朱印帳は持たず・・八海の水で擦った墨で書かれた書き置きを頂戴したが、本来は直接書いてくれるらしい。お稲荷さんと、諏訪神社との三つセットであった。

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龍神ボニーとともに、龍神様の神社を巡る 06



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