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SFの思い出

11月26日に発売された、Newton最新号(2025年1月号)第1特集「SFは実現可能か」の編集を担当しました。

SFと聞いて真っ先に思い出すのは、小学生の頃読んだ、ジュール・ヴェルヌの『海底ニ万里』。

図書館でたまたまみつけて手に取り、のめり込むように熱中して読みました。面白すぎて止められなくなり、授業中も机の下でこっそり読んでいたら、担任が無言で隣に立ってて、冷や汗をかいた思い出。

SFって、設定が現実離れしてて、異世界に入り込むような魅力がありますよね。

SFといえば、小説だけじゃなくて映画もありますね。

ここ数年で印象的だったSF映画は『シン・ウルトラマン』。

子供の頃にウルトラマンが大好きだった自分としては、「絶対に見逃せない」と思い、映画館に見に行きました。そうしたら、予想外にSF映画として仕上がってて、いい意味でびっくりしました。

子供の頃は考えもしなかったけど、たしかにウルトラマンって、地球にやたら異星人が攻めてくるし、そもそもウルトラマン自体が、光の国からやってきた地球外生命体。スペシウム光線も、「スペシウム」という原子番号133の架空の原子が含まれている、っていう設定だったらしいです。映画を見てから調べて知りました。たしかにこれはSFだ。

映画の中身は、物理学者の橋本幸士先生が監修されただけあって、しっかり科学的要素が盛り込まれてて、見応えがありました。「プランクブレーン」は、Newtonで働いてなければ絶対にわからなかったと思います(笑)

前置きが長くなりましたが、記事の話に戻ると、今回はライターの尾崎太一さんに執筆をお願いし、SFの夢の技術や世界観が実現可能かを考察しました。

今回はとにかく打ち合わせが楽しくて、尾崎さんからも色々とアイデアを出していただき、記事にもたくさん盛りこんでいただきました。

尾崎さんだけでなく、監修を引き受けてくださった先生方にもたくさんアドバイスをいただき、誰が読んでもワクワクするような内容の記事になったのではないかと思います。

朝日新聞ポッドキャストに呼んでいただき、特集について喋ったので、気になった方はぜひ。


ポッドキャストでも話したし、記事をつくりながら改めて感じたことは、人間の「想像力」と「夢」の大切さ。

前述のジュール・ヴェルヌは「人間が想像できることは必ず実現できる」というかっこいい言葉を残しています。実際『海底二万里』で描かれた潜水艦は、のちの時代に実現したし、ロボットや携帯電話、月面着陸もかつてはSF作品の中で描かれたこと。まだ実現していないSF技術も、そのうち本当に実現してしまうのではないかと期待させられる、いい言葉です。

研究者って、一般的には「論理的」なイメージがあるかもしれませんが、実は「想像力」がすごく求められる職業だと思います。自分が今まで出会った研究者の方々は、みんな壮大な「夢」を本気で語ってました。「想像力」があるから「夢」が生まれるし、「夢」があるから苦労が苦労でなくなる。日々を全力で頑張り続けられる。

自分の人生を振り返ってみると、これまで色々ないい出会いに恵まれて、憧れて、夢をみて、ここまで走り続けられているのだなと思いました。科学や研究の魅力をわかりやすく伝えることで、読者の方々が夢を持って前向きに生きることができるようなコンテンツを作っていきたいと、気持ちを新たにしました。


最新号はAmazonでも買えます。気になった方はぜひ。

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