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泥臭く顧客の声を収集して施策に反映させた事例

この記事は、#B2Bマーケアドベントカレンダー2024 4日目の記事です。アドベントカレンダーの記事や感想に関してはXのハッシュタグ「#B2Bマーケアドベント」をご覧ください!

みなさんこんにちは。高単価商品専門マーケティング支援『トビラマーケティング』のリュウジ(@ryuji_writer)です。フリーランスのマーケターとして、BtoB企業のマーケティング支援をしております。

今回の記事のテーマは『顧客の声の収集方法』。よくマーケティングの現場では「顧客の声を聞こう」という話があります。しかし現場に出てみると、「広告の設定を変更しなきゃ」「今月記事を3本書かなきゃ」と目先の仕事に追われてしまい、顧客の声を聞けている企業は多くないと感じます。

私は色々な会社のマーケティング支援をする立場なので、クライアントごとに顧客像が異なります。それでもある程度の結果が出せているのは、毎回泥臭く顧客の声を聞いているからだと思っています。

今回は私が実践している顧客の声の集め方をシェアしていきます。特にマーケティング支援会社の方のお役に立てれば嬉しいです。

顧客の声収集方法1.顧客インタビュー

顧客の声を聞きたい時、1番手っ取り早いのは直接顧客にヒアリングの機会を設けることです。

インタビューをするときは、一緒に顧客インタビューのコンテンツを作ってしまうことをおすすめします。顧客のニーズをヒアリングしつつ、コンテンツも増やせるので一石二鳥ですね。私の場合ホームページ改修時に「顧客インタビューをホームページに追加しましょう」という話をして、顧客インタビューの機会を設けてもらうことが多いです。

顧客インタビューの実践事例:補助金申請支援会社

補助金申請支援会社のマーケティング支援をする際、顧客インタビューを3件実施しました。この時はホームページを丸々リニューアルする必要があったので、リニューアルに合わせてクライアントにアポをとってもらいました。

顧客インタビューを3社実践したのですが、共通していたのは「以前別の補助金申請支援会社を利用していたが、対応が悪いor補助金が通らず切り替えた」という点でした。経営をしていく上で、補助金は有力な選択肢です。ただ有力な選択肢であるが故、補助金申請支援会社は本当にピンキリ。むしろ顧客のことを考えない会社が多く、嫌な思いをした経験をしていることがわかります。

  • これまで100%補助金を通している

  • 顧客の身の丈に合った金額を提案する(悪い会社は成功報酬のため申請金額を高く設定する)

  • 最初から最後まで1人の担当者がサポートしてくれる

  • 顧客が顔出しでインタビューに答えてくれる信頼感

ホームページリニューアルでは「補助金申請支援会社ってよくない会社が多いんじゃないか」という不安を払しょくするため、上記のような内容が伝わる構成・デザインを考え落とし込みました。結果としてリニューアル前と比較して、成約数が5倍になるという成果につながりました。

顧客の声収集方法2.クライアント主催セミナーに参加する

セミナーを主催しているクライアントであれば、参加者としてセミナーに参加してみることをおすすめします。特に対面のセミナーがある場合、顧客の雰囲気を直に感じられる貴重な機会です。

セミナーはそのテーマに関心のある人が出席します。つまり顧客候補として、これからアプローチをかけるべき相手が目の前にいるということ。こんな貴重な機会はないので、ぜひ実践してみましょう。

クライアント主催セミナーに参加した事例:データ分析支援会社

データ分析支援会社からマーケティング支援の依頼を受けたタイミングで、たまたま私の住んでいる名古屋でセミナーを実施することを知りました。これはいい機会だと思い、クライアントに許可をとって参加者としてセミナーに潜り込みます。

セミナーに参加しているのは技術者っぽい方が多く、TableauやPower BIなどデータ分析ツールを使いこなしている様子。データ分析支援会社の方と比べても、むしろ参加者の方が知識はあるんじゃないかと感じました。

それではなぜセミナーに参加しているのか。それはセミナー終了後にわかります。その時のセミナーは、クライアントの社長が書籍を出版した記念で開催されたものでした。セミナー終了後にサイン会をやったのですが、全員嬉しそうにサインをもらっていたんですよね。その時「あぁ顧客はデータ分析の知識を知りたいのではなく、この社長のファンなんだ」と気づきます。

たしかに社長はカリスマ的な雰囲気があり、とても魅力的な方です。それでもサインをもらうためにセミナーに参加するほどの理由は何か考えたとき、1つの仮説にたどり着きます。「参加者の方は技術には強いけど、社内で稟議を通したり予算をとったりという行動が苦手なんじゃないか。だからこそ社長のカリスマ性・行動力に惹かれるのではないか」。このことを社長に聞いてみると、たしかにそうかもしれないという回答が返ってきました。

セミナーに参加したことでターゲットのニーズがわかったので、その後は「データ分析プロジェクトの社内稟議を通す方法」「予算を確保するための根回し術」など実践的なコンテンツ・ホワイトペーパーを作成し配信。結果多くのリード獲得につなげました。

顧客の声収集方法3.インサイドセールスの実施

ホワイトペーパーや会社案内をダウンロードしたリードに対して、架電してアポを取るインサイドセールス。インサイドセールスは他の人に任せたり外注したりもできますが、マーケター自身が実践してみると顧客の声を収集できておすすめです。

インサイドセールスをやってみると1日で10件以上リードと話せます。断られることがほとんどなのですが、なぜ断られたのかを聞いてみるとそこにはたくさんのヒントが眠っています。

インサイドセールスを実施した事例:外国人技能実習生の受け入れ支援機関

企業に外国人技能実習生の受け入れを支援する機関のマーケティングを依頼されたときのお話です。外国人技能実習生を受け入れるのは製造業・食品製造業・建設業などが多いのですが、私自身顧客像があまりイメージできていませんでした。

そこでインサイドセールスを外注するのではなく、自分でやってみるという方法をとってみます。インサイドセールスのトークスクリプトは、仲のいい営業のスペシャリストTAKAさん(@taka_lancer)に作ってもらいました。

実際に架電してお話をしていると断られる理由No1が「外国人技能実習生を採用するかどうか検討中。外国人技能実習生を採用することが決まったら、あらためて話を聞きたい」ということでした。この言葉の裏には、こんなことが見え隠れしています。

  • 外国人とコミュニケーションがうまくとれるのか不安

  • 外国人はまじめに働いてくれるのか不安

当然ですが外国人技能実習生の受け入れを検討している企業は、これまで外国人と働いたことがありません。つまり外国人と働くことに対する不安が大きいんですね。そうなると「ハローワークに求人を出して日本人を採用したほうがいいんじゃないか」という方にどうしても心が流れてしまいます。外国人採用をリスクと捉えてしまうと、リスクが少ないと思っている日本人採用の方を優先してしまうんですね。

ただ外国人技能実習生を採用している企業の話を聞くと「日本語は完璧ではないけど、仕事上のコミュニケーションは問題ない」「真面目に働いてくれて、むしろ日本人より長期間働いてくれる」という声を聞きます。そこから外国人採用に対する壁を取り除くことができれば、外国人技能実習生の受け入れが一気に進む可能性があるという仮説を立てました。

この仮説をもとに「外国人とのコミュニケーション方法」「日本人採用と外国人採用の比較」などのコンテンツを作り、アプローチをかけていきます。

顧客の声を直接聞くことで有効なマーケティング施策にたどり着く

ここまで泥臭く顧客の声を収集し、施策に反映事例を紹介しました。私の場合、顧客とはできれば直接、最悪でも電話やZOOMで会い・話すことを心がけています。そうすることでクライアントも気づいていない顧客のニーズ・インサイトに気づき、有効な施策を展開できます。みなさんもぜひ顧客の声を聞いて、マーケティング施策に役立ててください!

明日のB2Bマーケティングアドベントカレンダーは、グランフェアズの岡崎志保さん(@okazaki__shiho)です。若くて現場をバリバリやっている方なので、どんな記事を書いてくれるか今から楽しみですね!

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