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模試で時間が足りない人へ

1.はじめに

 こんにちは。いかがお過ごしでしょうか?
 僕は昨日、やっと長いようで短いようで、辛く楽しい夏期講習を一足早く終えました。今一度数えてみたところ、奉職先における夏期講習期間中の私のコマ数は266コマだったようで。笑
 有難いのだけれども、自分の勉強時間と更なる品質向上のためにも、来年度は働き方を変えよう。そう決意した夏だった。

さて、そんな夏期講習期間中に僕が何度か耳にした質問がある。それは「模試で時間が足りないのですが、どうしたら良いでしょうか?」というものだ。

 勿論これに対する回答など、生徒1人1人の性格やバックグラウンドを含めてアドバイスすべきなのだろうが、僕の中ではある程度、これに対しては決まった答えがある。本記事ではそこに答えていきたい。


2.共通テスト模試のことを指す場合

①志望校合格のために共通テストが必要か否か考える

 まず相談しに来てくれた学生さんに僕が訊くのが「志望校合格のために共通テストは必要なの?」というものだ。

 僕に相談しに来ている時点で、きっと君は「理想通りの点数や偏差値」を出せていないのだろう。それにも関わらず「共通テストは受けなければならない!」と頑なに信じて「皆が受けるから受ける」と言ったり「滑り止めは共通テストで取っておきたくて」と言ったりする生徒さんは結構多いです。

 僕が上記のような生徒さんに伝えるのは2点で「要らないものを対策する余裕あるの?」というものと「滑り止めのためだけにリスニングの対策等に時間を割いて第一志望の対策は大丈夫なの?」というものだ。

今一度まずは考え直してみよう。それでも共通テストが必要なのであれば、以下が僕からのアドバイスだ。

②志望校合格のために共通テストが必要な場合の問題集

 僕はまず以下のどちらかを使用して対策することをオススメしている。今から言うことにエビデンスはないのだが、普段の模試受講後の生徒さんの声から考えるに、以下に記す4冊のうち上記2冊の方が解きやすいのかな、とは感じている。


③時間制限を取っ払って1回分解いてみる

 上記問題集を手に入れたら、次にアドバイスしているのが、その上記問題集の中に収録されているものを1回分、時間制限を取っ払って解いてみる、というものだ。
 本来80分で解かなければならないものに対して150分かかっても良いし、170分かかっても良い。まずは今の御自身の力なら何点取れるのかを測ってみよう。

④上記③の結果、目標点数に届かなかった場合

 上記③の結果、目標点数に届かなかった場合は、以下の5つのうちのどれかに関する力(多くの場合でそれは単語)が大きく欠けているのだろう。

 [1]単語 
 [2]熟語 
 [3]文法 
 [4]構造把握 
 [5]長文読解におけるケアレスミス

 [5]は個人差があるので、個々の癖や傾向が明らかになった場合、それへの対処法を各々、信頼のおける先生に聞くと良いと思います。

 [1]~[4]である場合は、一旦がむしゃらに解くのはやめて、2週間~1か月ほど、以下に記載のものなどを中心に対策を図るべきです。

 [1]と[2]に関しては、詳しくは以下で。

 [3]はこちらを。

 そして[4]は以下を参照して下さい。


⑤上記③の結果、目標点数に届いた場合

 上記③の結果、目標点数に届いた場合は安心してもらって構いません。というのも、知識は頭に入っている訳ですから、あとは演習を重ねていけば問題ありません。
 例えば170分かかる生徒さんであれば、今週は上記②で紹介した問題集を160分で解いてみるように、僕は指示を出しています。150分かかる生徒さんであればまずは140分で良いでしょう。兎に角、時間を測りながら演習を行い、少しずつ時間設定を短くしていくことが大切です。1週間に1題か2題解いて、時間設定を短くしても解けたなら、翌週は更に短い時間設定にする、など微調整を図りながら、どうにか本番には80分で解けるようにしていきましょう。
 尚、どこかで壁にぶつかった場合(例えば110分の壁をなかなか越えられない等)、一旦上記④で記したような改善策をとるか、その壁より+5分かけて2・3回分解いてみる、乃至は信頼できる英語科の先生に相談しに行く、などの対処法がとれるでしょう。

 以上が共通テスト模試で時間が足りない生徒へのアドバイスです。

 またリスニング対策は以下で論じている通りです。



3.記述模試のことを指す場合

 個人的には記述模試が1番実力を反映すると考えています。従って、時間が足りないことや、取りたい偏差値が取れない、といった問題とは本当に深刻に向き合うべきです。

 「深刻に向き合う」とは何か。それは「すぐに出来るようになる秘策はない」と心得た上で対策を図ることです。

 いつも授業で伝えていますが「受験は18年・19年間の勝負」です。3か月頑張ったぐらいで偏差値が20も30も上がると思わないで下さい。

ただ3か月も頑張ったのであれば、絶対に絶対に偏差値は上がるし、文章は読めるようになります。それが受験の良さだと思うのです。是非一緒に頑張っていきましょう。

 尚、肝心の「対策法」はこれは上記「2.共通テストのことを指す場合」の「④上記③の結果、目標点数に届かなかった場合」に記載のそれと同じです。是非御自身の苦手を解析し、改善してください。

 また「読むのが遅い」という悩みを抱えている人は以下の記事に記載の対策法をとることを推奨します。


4.おわりに

 以上が今の僕に書ける「模試での時間が足りない場合の対処法」でした。「名門大学に行きたい」と言っている子たちは、例えば野球でいうなら「甲子園に出たい」と言っているのと同じだと思います。そんな球児が「ズル」して勝つことを前面に打ち出して、泥だらけになると思いますか?

正攻法で勝負しよう。そして勝とう。共に頑張りましょう。



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