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推薦教材(単語帳・熟語帳編~何を使って、いつ・どこまでを?語彙は正義!~)

1.本記事の趣旨

 本記事の趣旨は「私の授業を授業に関することだけでいっぱいにする」ことにあります。
 昨年までは、各学期末や私が必要だと思ったタイミングで、オススメ参考書を授業内でプリントにして配布していたのだが、やはりシンプルにそれでは時間が取られる。なるべく授業では授業に関すること(生徒さんやテキスト)と向かい合いたいので、私がオススメするものはこちらに記載し、必要な方が随時参考にすればよいと思うのだ。
 休み時間に訊きに来てくれる生徒さんも居るが、休み時間はやっぱり僕も休みたいし、生徒さんも休むべきだと思っているのもその理由である。
 また大事なので付言しておくが、まずは目の前の先生や、各生徒さんが通う予備校や塾、高校の方針には従うべきである。以下は「その上で」の話である。(←ここメッチャ重要)




2.推薦教材(単語帳編)

①『システム英単語(5訂版)』
      (駿台文庫,霜康司 刀祢雅彦著)
 所謂シスタンの青色のものです。シスタンは、僕は◆のところが良いなぁと思っています。所謂、コロケーションを学べるのが良いかなと。例えばprovide 名₁と来たら、with 名₂と続く、というあれです。
 単語の語数的にも、出てくる単語的にもシスタンで何も問題はないと思っています。他にも推奨する理由はあるのですが、以下②にてまとめて記載します。


②『英単語ターゲット1900』
  (旺文社,宮川幸久 ターゲット編集部著)
 次はターゲットです。ターゲットとシスタンを推す理由としては、記載されている単語の単語力もそうなのですが、覚える媒体の多さも売りの1つなのかな、と考えています。
 確か僕の記憶が正しければ、ターゲットとシスタンは、既に印字されている単語カードや、書いて覚える生徒さん用のノート、アプリ(←これはターゲットだけかも)などが存在し、多様なニーズに答えやすい形になっていますが、そこが強いなぁと感じたりするわけです。
 他の単語帳も勿論見ましたが、そこまでニーズに応えつつ、かつ、語彙力も十分なものである、となると、やはり老舗のこの2つなのかな、という思いです。


③『速読英単語上級編』(Z会,風早寛著)
 上記①・②を終えた生徒さん(早慶上智や旧帝大志望者)にオススメしているのが本書です。
 正直言うと、僕は「長文中で語彙を覚える」というタイプではなく、例文すら見ていなかった(笑)ので、正直、長文中で覚えるのが1番良い!とは思っていないのですが(合う人には合うよね程度)、記載されている語が、①・②よりも少し高く、網羅するのに良いのかな、と思うのが1つ。しかし、それ以上に本書を推奨する理由として挙げられるのが、別売りでCDを買えること。Listeningや速読の勉強にも繋がるのかな、と思っています。Listeninigの勉強法に関してはまた後日お話します。


④『でる順パス単英検準一級』(旺文社)
 ①・②を終えた生徒さんで、英検準一級を取る予定がある方は、そのまま本書を2冊目の単語帳としても良いのかな、と考えています。英語力、という観点から言うと、今までの経験上、英検準一級に合格した方の多くが、早慶上智層以上に合格していくなぁ、というのが僕の感想です。まぁなので、せっかく英検準一級の勉強をするなら、そのまま本書を受験にも使っていいのでは?というのが私の考えです。ただし、①と②をまずは終えて下さいね。


⑤『システム英単語 メディカル』
           (駿台文庫,霜康司著)
 よく医学部志望者の方に尋ねられるのが、医学部用の単語帳ってやった方が良いですか?というものですが、正直、それは受験校にも依ると思うのと、一応昨年度例えば計10校の医学部の解答速報を担当させてもらった立場から言いますと、意外と医学用語って出ないですよ。なので、まぁ赤本の長文なりを早めに軽くで良いので、問題は解かずに、流し読みしてみて、必要そうなら、2冊目の単語帳として本書を検討してみると良いと思います。
 個人的には、本書は医学部を受かった後の3月などにやるのがベストなのかな?などとも思いますが。




3.推薦教材(熟語帳編)

①『英熟語ターゲット1,000』
           (旺文社,花本金吾著)
 上記2.の②で説明したのと全く同じ理由で、本書をオススメします。凄く良いと思いますよ。やっぱりアプリで確認出来たり、単語カードが売っているのは大きいなと。


②『解体英熟語』(Z会,風早寛著)
 網羅性で言うと、本書もオススメです。確かカードも売っていると思うので、そういう意味でもオススメです。




4.どうやって覚えるべき?

 よくある質問で「どうやって単語覚えれば良いですか?」というものがあります。難しい質問です。ただ、1つ言えることは「見てるだけじゃ覚えられないよ!」ということです。
 例えば、覚えたと思った後に、上から赤シートで隠して、本当に覚えたかどうかを確認するとか、間違えた時に5語分戻る、とか、そういった工夫は必要です。間違えた際に「あぁ~こういう意味だったな~、チェック付けて次!」みたいな学生が多いなぁ~、と感じています。チェック付けとくよりは、間違えた時に5語分戻る、の方が良いのかな、とも感じています。
 以下に、僕が今思いつく覚え方を列挙します。
 ①赤シートで隠して、間違えたら5語分戻る
 ②書いて覚える。
  書いて覚えるなら、英語→日本語→英語…
  例えば、book 本 book 本…という風にするのが良いですよ。
 ③読んで覚える。これも、上記②と同じように行うのが良いでしょうね。
 ④単語カードで覚える。これで覚えるなら①と同じ方法が良いかと。
⑤アプリで覚える。ただ、これに関しては、僕は上記①~④のどれかと兼ね合わせて行うのが良いと思っていて、アプリだけで、というのはまだ厳しいのかな、と自分もターゲットのアプリをやっていて思いました。
出やすい単語というのがシステム上あるなと。またこの語かよ、的な。




5.いつまでにどれぐらい覚えれば良いの?

 勿論、個々人の志望校と現状にも依るのですが、とりあえず、僕がいつもお答えしているものを以下に記載します。かつての生徒さんを鑑みてもこれで良いかな?という感じです。

①早慶上智や医学部中堅以上、旧帝大志望の方
 単語帳は、ターゲットやシスタンに加え、もう1冊覚えるべきだと僕は思っています。つまり、上記2.の①と②を覚え、その後、③や④、➄のどれか1つには手を付けた方が良い、というのが僕の考えです。それを1月末までに終えるつもりで、計算してみて下さい。割り算すれば、おおよその目安が出る筈です。

②GMARCH層や医学部下位層、地方国公立大学志望の方
 受験直前期までに1冊覚えきることが目標です。意外と、1冊ちゃんと全単語覚えたよ、という人は世の中居ません。色々と物語る同級生が居るかもしれない(ターゲットだけじゃ足りないよ~とか)けれど、多分、その人は1冊覚えてもないと思うので、気にしないで下さい。上記2.の①や②をしかと覚えれば、十分に事足りると思います。語彙、という観点ではね

③日東駒専層志望の方
 最低限、受験直前期までに、1500番ぐらいまでは、何を言われても答えられるようにしてください。上記2.①や②のどちらでもその辺りで大丈夫だと思います。その特に1001~1500番ぐらいに記載のある語を覚えると、本当に読めるようになりますよ。なるべく早く頑張ろうね。

④全員へ
 僕は、単語帳や熟語帳は1語句1意義で良いと思っています。つまり、1語につき、1つの意味を覚えれば良いと思っているのです。というのも、1つにつき3つずつも覚えてたら、終わらないっすよ(笑)長文には文があるわけで、そこには文脈や文法が存在するので、1語句1意義で良いので、とにかく知らない語の総数を少なくしてください。
 語彙力は作れる!そして、語彙は正義!です。全単語の意味知ってりゃ極論、文法が多少読めていなくても、読めるから。これはポーランド語を勉強している時にも痛感しました。
 頑張ろうね。




6.おわりに

 大まかに話すために、上記5.で3分割してすみません。しかし、マスへのアドバイスの仕方としては、これぐらいのカテゴライジングは必要かなと思っております。今の僕にできるアドバイスとしては上記ぐらいのものかなぁと思います。
 余力があるときに、次は文法編、そして精読編、長文読解編へと移っていきます。良かったらフォローやSNSでの拡散をお願いします。
 宜しくお願い致します。

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