部員ブログ【#Real Voice】を語る #3
部員ブログのシーズンになりましたね。
ああ、このシーズンが来たなと。もう1年が終わるんだなあと、実感します。
外から見える部員ブログはどんなものかと、更新を毎日楽しみにしている限りです。
今更ですが、当時を色々と振り返ってみて、「そういえば、これってこういうことだったのかなあ」と思うことがあったので、ポチポチとPCをいじっています。
今だに”部員ブログP”ぶっているのか、と冷めた目で見られるかもしれませんが、どうか悪しからず。
過去の実績に縛られているつもりはありませんので。
今回のテーマは、「いいブログとは何か、いいブログを書くには」です。
前置き
#1でも述べたとおり、早稲田大学ア式蹴球部は「テーマを決めない」部員ブログ運用をしています。(今年はもしかしたら違うかもしれない)
これってとても難しいことです。
まっさらな状態から、文章構成を考えなくてはいけません。
私が”部員ブログP”として振る舞っている間、こんなにも難しいことを部員に課し続けていたのは、私が1年生の時に見た原風景に起因します。
これを高レベルでこなせる集団なんだと感じたからです。
当時の4年生の方々が綴る文章に、とても感銘を受けました。
こんなにも何かを言語化する能力が違うのか、と。
特に、主務をやられていた秋葉さんのブログが、他の大学サッカー部の方から多く引用リツイートされていたりするのを見て、
自分たちの発信が外部からの反応を引き出すポテンシャルを有していること、内部だけにとどまらない情報発信の大事さを学びました。
外部からの反響を引き出しているということは、外部の人にとっては何かしらの気付きや発見の場になっていると言えると思いますが、
それだけではなくて、もちろん内部の人間にとっても学び(インプット)の場になります。
テーマを決めなくとも、文字数制限をかけなくとも、ここまで濃密で、内にも外にもインプットを提供できる情報発信ができるのかと。
これが早稲田大学ア式蹴球部の持つ価値なんだと実感しました。
ただ、難しいのは、ここまで大きな反響を生み出せるコンテンツな訳なので、「自分もあの人みたいに反響の大きなブログを書きたい」「リツイートやいいねの数が気になる」といった感覚を部員は抱くことになります。
なので、「いいブログを書くにはどうすればいいんだろう」と悩むんですよね。
読み手からインプットを引き出す文章
いいブログを書くためには文才が必要か?と言われれば、答えはNOだと考えています。
独特な言い回しだとか、表現技法だとか、そんなものは一切必要ありません。
いいブログだなあと思うものの共通点を整理したときに感じたのは、
いかに読み手からインプット(書き手視点)を引き出せるか、だと個人的には結論づけています。
自分がアウトプットしたものに対するインプットです。
平たく言えば、評価やリアクション、フィードバックを引き出せるか。
インプットと言っても、ポジティブなものもあればネガティブなものもあります。
完璧なインプット(例:正確な情報、信憑性100%)でなくてもいいと思います。
どんなものであっても、読み手を一度立ち止まらせて考えさせることができるか、です。
それが評価やリアクション、フィードバックを引き出せるかどうかに直結するので。
前項で述べたことにも繋がりますが、
みんな大好き”バズらせ状態”を逆算して(噛み砕いて)解釈すれば、それは読み手からインプットを引き出す作業だと思うんですよね。
読み手からインプットを引き出すためには?
読み手からインプットを引き出すために必要だと考えていることを端的に言えば、自分が書く文章の中で提供できる情報の量と質です。
プレゼンテーションを例に取りましょう。
発表の内容がとても薄っぺらかったり、よくわからないことや世の中的に自明なことをグダグダ話されると、コメントに詰まりますよね。何をどこから話せばいいかわからなかったり。「So What?」状態。
逆に、自分の知らない新しい情報(難しすぎると逆効果ですが)を丁寧に分かりやすく説明されたら、それに対する深掘りってしやすいと思うんです。「これってつまりこういうことだよね」「逆に、これはどうなっているんだろう?」のような。ワクワク感。
それにちょっと似ていると思います。(伝われ!)
プレゼンが上手な人って、相手に情報を咀嚼させるのが上手です。
解釈の幅を与えているとでも言いましょうか。
長い長い文章と共に、大きな疑問文を投げかけているんだと思います。
「私はこう考えているんだけど、あなたはどう思う?」が隠れているというか。
自分が欲しいコメントを引き出すために、ポイントを整理して説明しています。
これは、ブログを書く上でも同じです。
相手に情報を咀嚼させるために、提供できる情報の量と質を調整し、
そして、それがより伝わりやすいような文章構成を考えるだけです。
壁打ちの重要性
扱う情報の量と質が重要になってくるので、
日々どれだけ頭を使って生きているか、自分の周りで起こっている事象に興味を持てるか、情報収集のアンテナを張れるかが大事になります。
これらは日々のトレーニングで培われる能力なので、付け焼き刃で身に付くものではありません。
さあ文章を書きましょうとなってから急激に成長するものでもないと思います。
キャリア経年と共に、扱える情報量はやはり変わってくるので(私が1年生の時に4年生のブログを読んで感じたのと同様に)、下級生は変に焦る必要はないと思います。
逆に、今の自分にできる限界をありのままに晒しておけば、いずれ振り返った時に「ああ、自分はこれだけ成長できたんだな」って感じられますし。
去年の成定くんみたいに、1年生であれだけの情報量を扱えるのは、いい意味で異常です。(浪人生とはいえ)
扱う情報量を増やせるようにする上でやった方がいいと思うことは、多くの人と喋って、自分の意見や考えをぶつけることです。壁打ちです。
特に、上級生や大人は、それをうまく汲み取って、分かりやすく要約して返してくれます。上級生や大人と話すだけで、自分の考えは整理されることが多いです。
自分の中で閉じたままにしないで素直に意見をぶつけてみることは、とても有効だと思います。
まとめ
これまでに書いてきたことをまとめると、以下のような感じになります。
・読み手から、いかにインプット(書き手視点)=リアクションを引き出せるかを意識することが前提
・読み手に内容を咀嚼させる=解釈の幅を与えられるように、情報の量と質を調整する
・それをわかりやすく伝えるための文章構成を考える
これを当たり前のようにできる人は、情報リテラシー能力がお高めですね。
長々と、偉そうにすみませんでした。
こんなことを書いていて、
果たして自分はどうなのかと、書いていることを実行できているのかと、
ただただ内省するばかりです。