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部員ブログ【#Real Voice】を語る #2

過去に問い合わせをいただいた項目についてつらつらと書いていこうかと思います。

今回は「順番へのこだわりに」ついて。
ブログを出す順番にはめちゃくちゃこだわっています。


部員ブログは毎年やるべきか?

まず、前提として整理しなければならないポイントがあります。
それは、部員全員が短期間のうちに順々に書くということ。
チームによっては、4年生の卒業ブログという形式を取ったり、声をかけた部員だけに書いてもらう形式を取るところもあります。
また、シーズンを通してブログを出しているチームもあります。
そんな中で、早稲田大学ア式蹴球部は秋が深まるシーズン終盤にかけてドドッと出しています。

「もう書くことないわ!」と言ってくる上級生も毎年もちろんいます。ブログのテーマをチームとして設定していないが故に各々が「何を書こうかな」から思考を始めなければならないので、その意見はとてもとてもよくわかります。
ただ、4年生だけとか、隔年で、とかになってしまうと自分の考えを発信できる機会がものすごく限られてしまいます。
#1でも書いた通り、「書くこと」に主眼を置いたブログ運用ではありません。
自分と向き合うことだったり、自分の考えを伝えて理解してもらうことだったり、周囲からのリアクションを集めて自身の成長に変えることだったり、そういう観点から考えると毎年チャンスがあった方がいいんじゃないかとは思っています。
使い方は人それぞれですし、1万人いるフォロワーさんに見てもらえるわけですから、自分をアピールするために使いたい人にとっては毎年チャンスがあった方がいいよなと。
書いた文章を読んでいると、自分自身の思考の変化や成長をひしひしと感じることができると思うんです。それが4年分あれば「ここで何を積み上げてきたのか」が客観的にもよくわかります。試合に出ないとプレーヤーとしての結果は残せないかもしれないけど、部員ブログならその機会は平等です。全部員にとって、マイルストーン的なものとして十分機能します。

秋になると始めるのにも一応理由はあります。
プロモーションの観点から考えれば、投稿数を短期間に固めずに、持続的にというか長期的にちょっとずつ出していった方がフォロワーさんも離れずにいてくれる気はします。実際、今年は4月からちょこちょこ出していく形式に変えるか迷いました。
ただ、シーズン序盤と終盤とでは思考が全然違います。立ち姿が変わります。試練を乗り越えようとする過程で一皮剥けていきます。最上級生としてチームマネジメントに携わる中でそれは痛感しているので。
シーズン序盤に書く人よりもシーズン終盤に書く人の方がよっぽど核心をついた文章が書けるはずです。なので、シーズン序盤に書く人は書き損というか、本来得られる反応が得られなくなってしまう気がします。書く時期が毎年バラバラだと自分の成長具合を実感しにくくなり、マイルストーンとしての役割を果たしづらくなる恐れもあります。

以上が前提条件の説明です。だいぶ端折りましたが。


学年間のコントラストをはっきりと

前提についておわかりいただけたところで、まずは学年について。
うちは1年→2年→4年→3年の順番でやっています。
高学年からやってもいいとは思うんですけど、高学年の方がインプット量は多いので、自然と核心をついたような文章を書けちゃいます。
そうすると、そこに他の学年がどんどん引っ張られていってしまって本心で書けなくなる恐れがあるので、あえて、難しいのは承知の上で1年生から書いてもらっています。

学年を固めるのも、「学年として」の積み上げがはっきりわかるからです。
コントラストがはっきりと出ます。

4年生で終わらせないのは、4年生は卒業を意識して書いてくる文章が多いので、どうしてもしんみりしちゃうんです。それで終わらせるのはちょっとなあと思いまして。4年生の言葉を受けて、次シーズン最上級生となる3年生が力強く自身の想いや考えを発信することで、次シーズンに向けていい流れを作り出す機会としても使っていただけるといいかなと。


「流れ」と「メリハリ」

次に学年内の順番について。
ここは部員の皆さんからしてみてもよくわからないところだと思います。

適当だけど、時間をかけてちゃんと考えています。
直感的だけど、論理的です。

なので、たまに「ここの順番にしてくれ」みたいなことを言ってくる部員がいるんですけど、自分の直感的にビビッとこなければ応じていません!
(※今年の3年生の順番は自分たちで考えてもらったのでその理論からは除かれます)

去年、あの、あの菊地彩花さんに「私は順番が真ん中だったから、きっと期待されていなかったんだろうな」と言われました。
半分正解で、半分間違いです。

まず正直に言ってしまうと、菊地さんにはあんまり期待していませんでした(1年の時の部員ブログなどから総合的に判断して)。ここは正解です。
ただ、「真ん中だから期待していない」は不正解です。

最初と最後にはいい人(知名度がある、いい文章を書きそう)を置きがちって思われるのは当然だとは思います。
ただ、それでいうと、1年生のトリには選手権得点王で知名度抜群で学業優秀な安斎を置くはずです。そこをあえて神橋をトリにして、安斎を真ん中に置きました。ここには明確な意図があっての配置です。

順番を考えるときに個人的に意識しているのは、「流れ」と「メリハリ」です

最後にいい人を固めて弱火からいきなり火力MAXにするのではなく、程よい火力調節を繰り返しながら熱を繋げていくイメージです。

(2年生以上は)過去に書いた部員ブログの内容といいね数、毎月書いている目標シートの内容、最近の言動・思考の変化、プレーの成長などの情報を材料に、部員一人ひとりの「今」を総合的に判断して、なんとなく「こういう感じの文章が書けそうだな」という予測を立てます。

その上で、最適な「流れ」で「メリハリ」がつくように並びを調整するだけです。その際は、遊び心ももちろん忘れてはいません。

同じような内容を書きそうな人は離して配置したり。
ちゃんとやらなさそうな人の前後には真面目な人を配置してプレッシャーをかけてみたり。
「この人の文章を受けて何かを感じ取って欲しい」という人がいたら、その人の後ろに配置したり。
早慶クラシコの前日は奥田に担当させたり。
久我山4人を一気に並べてみたり。
リリース月にバースデーボーイがいたら誕生日当日にぶつけてみたり。

意図をもっての配置なので、自分の決められた順番から何かメッセージを感じてくれると嬉しいです。

ただ、やはり最初と最後は慎重にはなります。
個人的な期待感が強くなるかもしれません。特にトリに抜擢した人は。

2年の大トリ植村くんから、「なんで俺、1番最後なんスかぁ?(忠実に再現)」と笑いながら聞かれました。
答えは単純明快で、期待の表れです(笑)。

1年時から試合に出て日本代表にも選ばれているので、学年やチームを引っ張る立場になって欲しいし、なってもらわないと困るし、学年やチームを背負う覚悟や責任を芽生えさせて欲しいなと。こんなことを言うのもアレですが、シーズン前から「今年の早稲田のキーマンは植村」だと直感的に思っていました。5ゴール5アシストくらいはしてくれるんじゃないかと思っていたんですけどね。そんな中で苦しんだ前期リーグだったとは思うけど、部員ブログをやると決めた瞬間から2年生のトリは植村で決めていました。彼を中心に、そこに流れを持っていくための配置といってもいいかもしれません。

1年生で同じようなことを直感的に感じたのが神橋でした。なので彼ら2人をトリにした次第です。

先頭も難しくて、学年としての流れを作り出せる人にしないといけません。
内容が重すぎてもいけないし、軽すぎてもいけない。ある程度のいいね数も稼いでもらわないといけない。学年内での立ち位置も重要です。
何でもこなせて、良くも悪くもハズレがない人が最適かもしれません(模範例:倉持)。
北村も平松も、先頭としての役割は果たしてくれたと思います。

4年生の先頭を加藤にしたのにも、もちろんメッセージ性はあります。
今までエースとして早稲田を支え、陽気なキャラクターで常に学年の中心にいた彼も、不運な怪我で長期離脱を余儀なくされました。
そんな彼の言葉を、想いを受け取って、残された4年生で残りのシーズンを力強く戦い抜くんだと。


改めてですが、意図をもっての配置なので、順番から何かを汲み取ってくれると嬉しいです。


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