読書メモ『これが見納め』
読んだ本
タイトル:これが見納め 絶滅危惧の生きものたちに会いに行く
著者:ダグラス・アダムス マーク・カーワディン
訳者:安原和見
河出書房新社
読書メモ
カカポの生態がかなり奇妙。絶滅していないのが不思議でならない
毎度、空港のあたりでごたごたが起こっていて大変そう
絶滅したと思われていたコーヒーノキの一種が裏庭にあったエピソードはおもしろい。
やかましいヘリコプターの中での成り立っていない会話も秀逸。小説ならカットしている
写真のキャプションまでおもしろいのはさすが。個人的には中国の老紳士の写真とそのキャプションが好き
感想
『銀河ヒッチハイク・ガイド』や『ダーク・ジェントリー』などの著者であるD・アダムスのルポ。彼の小説は、筆致が軽くてストーリーは皮肉とナンセンスであふれています。どちらの小説もとても私好みなので、かなり期待値を高くして本書を読んだのですが、裏切らないおもしろさでした。
ありきたりな感想ですが、絶滅危惧の生きものは想像以上に多く、それらのために活動している人も同じように多いことに驚きました。そして、自分がそれらの事実を今まで気にもしないで生きてきたことにも。
個人的に本書の好きなポイントは、生きものがメイン、という訳ではなくアダムスの旅行記であるところです。旅行慣れしていなさそうなアダムスが宿や移動にうんざりしているような様子は『水曜どうでしょう』の大泉さんを彷彿させます。