2024知財・情報フェアで「appia-engine」をお披露目してきました


先日、東京ビッグサイトで開催された「2024知財・情報フェア&コンファレンス」(https://pifc.jp/2024/ )に、Smart-IP社(以下SIP社)は主力製品である特許明細書ドラフティングツール「appia-engine」(アッピアエンジン)を持って出展した。

ビックサイト外観
フェアの看板

このイベントは日本最大級の知財イベントとして毎年多くの知財専門家が集まるイベントだ。ちなみに、僕が立ち上げたイベントでもある「すごい知財EXPO」は、知財・情報フェアをオンライン空間に持っていきたいというコンセプトで企画したもの。今回はその様子と、appia-engineに対するリアクションなどを紹介できればと思う。

知財・情報フェア&コンファレンス

出展準備とチームの努力

フェアに向けた準備は非常に大変だった。弊社CROである上池がリーダーとして取りまとめてくれた。本当によくやってくれていて、ブースの設営手配、当日の人員配置、ポスターや当日のセミナーなどの段取りなどを仕切ってくれた。
イベント当日の三日間は湯浅、上池がフルタイムで参加し、他のメンバーもローテーションでサポートしてくれた。ブースの設営から資料作成、セミナー内容の練り直しまで、無限にタスクは増えるし、期限は迫ってくるし、なかなか大変だった(フェアが終わった後は3日程休暇をもらって北海道に静養しにいくくらい)。しかし、チーム全員が一丸となって取り組んだ結果、ブースは来場者の目を引くデザインとなり、多くの人々が興味を持って訪れてくれた。
特にブースのレイアウトがよく、お客様は訪問しやすかったのではないかとおもう。ブースがどこに配置されるかは本当に大事だなと感じた。
上池と設営業者の方が、モニターの配置やカラーリング、パンフレットの配布方法など、予算の制約がある中で、一つ一つのディテールにこだわってくれたことで、来場者からも高評価を得ることができ、できるかぎりappia-engineの魅力を最大限に伝えられるよう工夫してくれていた。

弊社ブース

appia-engineのブース内セミナーの成功

ブース内で行ったセミナーは、毎回廊下まで人がはみ出てしまうほどの大盛況だった。これは予想以上の反響で、セミナーの内容が多くの人々に関心を持たれた証拠でもあった。やはり生成AIへの期待や興味は本当に強くなっていると感じる。

ブース内セミナーは大盛況
大盛況2
大盛況3

特に、発明通信社との共同セミナーは、多くの参加者で賑わい、知財業界内での認知度向上に大きく貢献した。セミナーでは、appia-engineの基本的な機能紹介に加えて、最新の生成AI技術を活用した具体的な活用方法についても詳しく解説した。これにより、参加者からは「こんなツールがあったのか!」という驚きと興味深いという声が多数寄せられた。

発明通信社とのコラボセミナー

セミナーの内容も抽象的な内容は極力排除し、実際の操作画面を中心に紹介したのがよかったのか、参加者がすぐに活用できる具体例を多く盛り込んだことも好評だった。実際の特許明細書のドラフティング過程をデモンストレーションし、appia-engineがどれだけ効率的に作業をサポートできるかを実演した結果、多くの質問やフィードバックをいただくことができた。普段プロダクトを開発している身としても、「この機能がニーズがあるのか」「こういう機能が欲しいのか」など学びが多く、これは非常に有意義な時間・空間だった。

グローバルな関心と今後の展望

今回のフェアでは、韓国や中国をはじめとする海外の知財事務所からも「appia-engineの導入を検討したい」という声を頂戴した。これまで国内市場が中心だったが、海外からの関心が高まっていることは素直にうれしかった。
創業当初から、海外市場へのリーチは視野に入れているが、単独での進出はあまり考えておらず各国における現地パートナーが見つかれば進めたいというスタンスで考えていた。知財情報フェアでそのようなパートナー探しをするつもりはなかったのだが、いくつかの外国事務所から積極的に提案をもらうことができたのは予想外だった。
まだ何か具体的なことが決まっているわけではないが、これから具体的な商談を進め、もしいい条件が整えば、海外市場への展開も真剣に考えていきたい。

知財システム開発受託サービスへの問い合わせの増加

また、弊社の他のサービスである”オーダーメイド知財システム開発受託サービス”への問い合わせも多数頂いた。実は、このサービスも高い評価を得ており、知財業務を深く理解しているPMや開発チームを要するSIP社ならではの強みが認められ、多くの企業や事務所から信頼を得ている。
https://smart-ip.jp/system-development

評判のよい開発受託サービス


プレゼンの反響と具体的な計画

最終日10/4の16時からは「出展社セミナー」としてappia-engineのプレゼンを大会場でやらせてもらった。これは、特定の出展社がブース内ではなく、知財情報フェア専用のプレゼンエリアで、自社サービスのプレゼンや、特定のテーマについての講演ができるというものだ。
我々は、「DXにより変革する知財業務~”appia-engine”による生成AI時代の新たな特許明細書作成方法~」というテーマでプレゼンをした。
事前の申込者数も好評で190名以上に達していたらしい。当日の会場も満席状態だった。最後尾に追加の椅子を用意するほどの反響をいただき、参加者の関心の高さを実感した。
プレゼンでは、appia-engineの実際の使い方や、クレームや、明細書を生成AIでどう作るかの機能紹介を中心に行った。また、来月末には実装予定の、企画書などから発明を複数抽出する「発明抽出AI機能」や、ラフな議事録から発明提案書を作成する「発明提案書生成AI機能」も紹介させてもらった。

出展社プレゼン

プレゼン終わりには余った時間がそれほど多くは無かったのだが、1つだけ質問を受け付けることができた。質問者からは、appia-engineの今後の展開についての質問を頂いた。
僕としては次のような回答をした。つまり、弊社は、今後の展開として3次元方向への進化を検討している。縦方向では発明の管理機能や権利活用機能の強化、横方向として意匠や商標分野への拡張を検討している。具体的には、意匠分野では「弁理士法人匠」という事務所をすでに設立しており、これら実務書の中でためていった知見をもとに、意匠実務ツールの開発にも着手していきたいと思っている。また、商標分野でも、まだまだ実務に対応可能な民主化されたツールが存在していないことから、そのようなツールの開発を目指し、幅広いユーザーに利用してもらえるような製品を提供していきたいと考えている。さらに、奥行への進化として、海外展開が控えている。これは上述の、自社単独で進めるのではなく、現地のパートナー企業との提携を模索中であり、これによりスムーズな市場参入を図るという形で進めたいと考えている。というものだ。

スタッフの頑張りとイベントの意義

イベント期間中、スタッフ一人ひとりが本当に頑張ってくれた。特に、慣れないチラシ配りやブースの運営に対しても、楽しそうに取り組んでくれた姿には感謝の気持ちでいっぱいだ。スタッフの努力のおかげで、ブースは常に整然としており、来場者に対して親切かつ丁寧な対応ができた。
直接お客様と対話することで、何が求められているのか、何が不足しているのか、どこが評価されているのかをリアルに感じることができたのも大きな収穫だ。オンラインでは得られない生の声を聞くことで、製品やサービスの改善点を具体的に把握することができた。また、弊社やメンバーの人柄を知ってもらうことで、今後の信頼関係構築にも繋がると感じた。

振り返りと来年への課題

今回の出展を通じて、多くの学びと反省点が浮き彫りになった。シミュレーション不足から、予算面での準備が不十分だった点や、ブースの規模やモニターの大きさ、スタッフ数、チラシの量など、来年に向けて改善すべき点が明確になった。
来年に向けては、ブースをもっと大きくし、モニターもさらに大きなものを用意したいと思う(お金があれば)。スタッフも増員し、より多くの来場者に対応できるようにもしたい。また、チラシももっと多く用意し、来場者に手に取ってもらえるよう工夫する必要がある。

デザインの重要性と評価

今回のフェアで特に評価が高かったのは、appia-engineのデザインだ。プロのデザイナーを入れているということもあるが、シンプルながらもインストラクションをわかりやすく設計したデザインは、多くの来場者から「見やすい」「使いやすい」といった声をいただいた。デザインが良いことで、製品の魅力がより伝わりやすくなり、結果としてappia-engineの認知度向上に繋がったと感じている。
デザインはただ美しいだけでなく、機能性も兼ね備えていることが重要だ。ツール全体のレイアウトやカラーリングなどが統一感を持ち、来場者が自然と製品に興味を持つような工夫を施した。
どうしても知財業界の各種ツールは、一画面中のボタンが多くなりすぎたり、統一感を失ったレイアウトが目立つ。このあたりも問題提起していきたいと感じた。

知財業界へのメッセージ

今回のフェアを通じて感じたのは、知財業界全体がますます進化し、技術の導入が加速しているということだ。特に生成AIへの期待値は高く、多くの企業や事務所がAIを活用した効率化を目指している。appia-engineもその一環として、知財業務の効率化と質の向上を実現するツールとして貢献していきたい。
Smart-IP社は、知財業務を深く理解した上での開発体制を持つ数少ない企業の一つであり、これが製品の品質やサービスの信頼性に繋がっていると自負している。今後も知財業界のニーズに応え続け、より多くの企業や事務所にappia-engineを届けていくために、チーム一丸となって努力していきたい。

まとめ

「2024知財・情報フェア」への出展は、Smart-IP社にとって飛躍の機会となりそうだ。フェア終了後も多数の問い合わせや、商談機会を頂けた。また、appia-engineの評価や海外からの関心は、我々の製品とサービスの価値を再確認させてくれるものであり、今後の成長への大きな励みになった(スタッフの努力とチームワークのおかげだね。改めてみんなありがとう、お疲れ様でした)。
これからも、知財業界の皆様に愛される製品を提供し続けるために、頑張っていきます。appia-engineの今後の展開にもぜひご期待いただけると嬉しいです。皆様のご支援とご声援に心から感謝するとともに、引き続きの応援をお願いします。


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