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目標に向かって真っすぐに

「鍼を刺す時は、刺す目標の場所に意識を集中して刺しなさい。」

臨床経験も教員経験も長い先生への質問で。
上手に鍼を刺すために、何を心がけるべきかとの問いへの答えです。

鍼灸学校の学生にとって、刺鍼は難しい技術の一つです。

日本で多くの鍼灸師が用いる鍼は、約0.1~0.3mmくらいの太さです。
医療で用いる注射などの針は、0.4mm~1.6mmくらいのようです。

髪の毛が0.08mmくらいとされています。
髪の毛ほどではないですが、
それに近いくらいの細い鍼を用います。

鍼の材質も、ステンレスに加えて、
金や銀が用いられることもあります。
太さや材質によっては、刺鍼により技術が必要となります。

鍼灸マッサージ学校の学生時代。
マッチョな同級生への刺鍼に苦労した記憶があります。
こんな細い鍼で、モリモリの筋肉に立ち向かえと。

そんな折に。
先のような先生の答えがありました。

「鍼が入らない、入らないと考えるから、身体がそういう風に動く。」
「目標の場所にスッと入るイメージを持ってごらん。」
「そうすれば、自ずと身体がそう動くから。」

そのようにやってみると、あら不思議。

マッチョな体にも髪の毛ほどの太さの鍼が
しっかりと入るではないですか。

障害に意識を向けるのではなく。
目標一点を見つめて、動く。
そうすれば、自ずとそこに到達する。

これは、刺鍼だけでなく、
人生のあらゆる場面でいえるのではないかと。
そう思っています。

以前、腰痛に関する記事でも、
意識を集中することが大切と書きました。

人間の身体は、意識を置いた先に対して、
最適な動きをするようにできているようです。

目標に向かって真っすぐに動く。

あなたは、どうでしょうか?

お読みいただき、ありがとうございます。

あなたに龍の祝福のあらんことを。

龍太@龍鍼堂


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