飛行機の羽の先に付いてるコレを初心者でも分かるように解説してみた
さて、前回は伊丹にやってくる飛行機の機種を見分ける方法を解説しました。
その中で、翼の先についている部品について少し触れましたね。
とりあえず「燃費向上のためについている」ということは説明しました。
じゃぁ何でこれが燃費の向上になるのか・・・
今回は、その解説をできるだけ分かるように説明してみようと思います。
正直言うと、無理ゲーに近い。(-_-;)
飛行機が飛ぶ理屈
なんであの部品があれば燃費が良くなるのか、それを解説する前に知っておくべき事があります。
それは飛行機がなぜ飛ぶのか。
ここが分かってないと、説明ができません。
細かい物理の話は置いといて
空気は気圧が高い所から低い所へ流れることは、何となく分かるかと思います。
風船で遊んだことがあるなら・・・
水と一緒で、高い所から低い所へ流れます。
ただし、空気は水よりも動きが速いので、その力は水よりも強いと思ってください。
で、翼の下と上では、空気圧に差が生まれているのです。
翼の形に沿って空気が流れてしまう、その性質
そして、距離が上の方が長くなるので、速く動いてしまうのです。
細かいことを説明しだすと、ややこしい物理の話になるので省略します。
ようは・・・大げさに言うと
下は空気がドロドロと流れて
上は空気がサラサラと流れてる状態
そんなイメージを持てばいいかなと思います。
だから翼の下は空気圧が高くなって、上側は低くなる。
空気は高い所から低い所へ移動する力が働くので、浮き上がるのです。
翼の先に「くりん」が付いてないと、こうなる
このように、羽の端っこは浮き上がる力が働くはずが・・・
逃げ道が近くにあるので、羽の下から上に向かって空気が流れてしまいます。
これが浮き上がる力のロスとなってしまうのです。
翼の端では、このような空気の流れが発生するために「翼端渦」というものが発生します。
ちなみに飛行機が飛んだ後方には、この渦が残ってしまい、気流が乱れるので飛行機はある程度の間隔をあけないといけないのです。
特に大きな飛行機は渦が大きくなるので、大きな飛行機のあとに小さな飛行機が飛ぶときは、より注意しないといけません。
で、浮き上がる力をロスしてしまうから、羽の先に小さな部品がついているのです。
ボーイング787には、付いてません。
翼の先っちょが細くなってます。でも効果は同じようなもの。
右がボーイング787です。
787の翼の先っちょは、まるでツバメの羽の先のようになってます。
このように面積が小さくなると、その先のあたりの浮力のロスは無視できますね。
そもそも浮き上がる力が小さいから。
というのも、翼は機体に対して必要な面積が決まっているのです。
それは物理の偉い人が計算で出してます。
計算式は省きます。
速度が上がれば浮き上がる力が大きくなる
翼の面積が広いほど、浮力が上がる
とりあえず、この2つが分かれば大丈夫。
つまり、B787みたいに先っちょが細い翼は、先の部分だけ見ると実は浮き上がる力がほとんど働いてないってこと。
働いてないってことは、渦ができにくい(ロスが生まれない)ということ。
まぁその分、余計に重くはなってますが、浮力のロスは抑えられているのです。
この辺はバランスですね。(´・ω・`)
上手くバランスを取ると、燃費がいくらか良くなります。
では、ついでに飛行機が飛ぶ仕組みについて、もうちょい深く説明します。
翼が傾くと、こうなる
今度は風に対して斜めに翼を当ててみます。
すると、翼の下により多くの風(空気)が当たり、より押し上げる力が働きます。
実際にやってみると分かるのですが・・・
車に乗り、時速60kmくらいで走っている時に窓から手を出し、翼のような手の形にしてみてください。
離陸する時のように進行方向を上に向けると、風が当たって自然と手が浮き上がる感覚がします。
まぁ、より空気が当たることによる力も働いているんですが。
じゃぁ飛行機が地面から浮き上がる時は、頭を上げているのかというと・・・そういう訳じゃないのです。
離陸時はケツを下げている
結論からいいますと、飛行機はお尻を上げたり下げたりして、頭を下げたり上げたりしてます。
飛行機の重心は中央にあります。
シーソーをイメージしてもらうと分かるかと思いますが
片方を上下に動かすと、反対側も上下に動きますね。
そうやって飛行機の頭を上げたり、下げたりしてます。
どうやってケツを上下に動かしてるのかというと・・・
エレベーターと言われる部分を上下に動かしてます。
ここでさっきの「翼を斜めにすると、どうなんねん?」がポイント。
エレベーターが下に向くと・・・
ケツが浮き上がりますね。
では、逆にエレベーターが上に向くと、ケツが下がりますね。
そうやって飛行機は上下に動くのです。
ちなみにラダーは左右に動いて、曲がるときなどに活躍します。
ただし空中で曲がるときはラダーだけではキレイに曲がれません。
また、離陸する時や着陸する時もラダーはピコピコ動いてます。横風に耐える為に。
飛行機って大きくて、重いように思いますが
浮くために、見た目に反して軽く作ってます。
ですので、結構風にあおられるので、まっすく飛ぶためにはラダーを使ったり、ちょっと斜めに向けて飛んでます。
今回はこの辺で以上にしておきます。
「いや、ここ分からん」
「これについて教えて!」
「お前の解説、間違ってるわ」
などありましたら、コメントください。