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NikonZf × ライカレンズ

永遠の見果てぬ夢

NikonZfに手持ちのライカレンズを取り付けてテスト撮影に出掛けてきました。
ライカ以外のフルサイズミラーレス機とライカレンズを組み合わせてライカっぽく写真を撮る遊びは古くから人類の夢として静かに流行ってきた遊びでした。草創期はマイクロフォーサーズ、黎明期は富士のXシリーズやソニーのアルファシリーズにマウントアダプタ経由でM型用のレンズを取り付ける時代から流行りが一気に加速して花開いたように感じます。
現在では、主要メーカーからフルサイズミラーレスが出揃ったことで華々しくMマウント遊びを楽しめるようになりました。

そんな中で誰もが思うことは、ライカのレンズを手持ちのボディに取り付ければそれはもうライカなのではないか?という問いです。

個人的な結論を言うとライカ以外はライカじゃない。M型とライカレンズが合わさって初めてライカの写真ができる。というロマンのない考え方に辿り着きました。

特にマウントアダプタ遊びで大きく影響しそうな点としては、センサー前にあるカバーガラスという光学ガラスの厚みです。これはセンサーを保護するためのガラスです。ライカの場合、カバーガラスは約1mm以下の厚みがあると言われています。
現行のミラーレスになってから各メーカーのカバーガラスの厚みは、ニコンは1.1mm、キヤノンは1.6mm、ソニー2mm程度と言われており純正レンズはこれらのカバーガラスの厚みを考慮した設計になっていますが、マウントアダプタではこれらのことはあまり考慮されていないケースがほとんどですので、レンズから入ってきた光がカバーガラスで屈折することで収差や色にじみが発生すると言われています。

↑※参照した資料

そして、何よりもセンサーの組み合わせも発色を制御するプログラムも違えばそれは別物です。どんなに頑張ってもライカにはなれない。そしてもちろんその逆も然りです。

しかしです!!せっかくなのでライカに似た何かを作って遊びたい!!!
やはりロマンを追い求めたい!!

ライカのカバーガラスが薄いことから主要メーカーの中でも特に薄いNikonはオールドレンズを試す母艦として近年一部の愛好家から注目されているようです。
今回私もNikonユーザーになり、そしてZfというクラシックテイストが似合うカメラを手に入れましたので早速試していきたいと思います。


Nikon Zf + Leica Elmarit 28mm F2.8 Asph.
超かっこいい。

最初はElmarit28mmです。
ライカっぽいテイストを意識してピクチャーコントロールにはニュートラルを適用し、コントラストと精細感をちょっと強めにして発色は抑え目にしています。
シャドウを落としてアクティブDライティングをオフにしています。どうでしょうか。
エルマリートの抜けの良さとパキッとしたコントラスト、精細さはニコンのボディでも健在です。周辺部の写りには若干の甘さを感じますがそれでもライカで撮った写真に劣るという印象は感じませんでした。隅々まで隙はないという感じです。

自分自身で機材を選んで撮っているので意識している影響もありますが、ライカのレンズらしさは別のボディに載っても健在のようです。ハイライトとシャドウの落差をばさっと作る感じが個人的な好みにヒットします。


Nikon Zf + Leica Summicron 50mm F2.0

続いては、ライカのズミクロン50mmF2.0です。
こちらは30年以上前に光学設計されたものが現行で活躍しています。被球面レンズを搭載していない設計が特徴です。個人的には逆光のフレアやゴーストがこのレンズの持ち味であり弱点だと思っています。今回はわざとフレアとゴーストを発生させました。というのもM型ボディに取り付けて撮影した場合に、フレアやゴーストは一切見ることはできません。撮った後になって入っていることに気付きます。そのことを忘れているとレンズやカメラが壊れたのかと一瞬焦ることになります。

ミラーレス機でリアルタイムにフレアやゴーストを確認することができるため出したくない場合や使いたい場合に適正な分量を使うことができます。
特にライカのカメラでは暴れる光という感じの印象で出現しますが、ニコンでは暴れるフレアをかなりいなして取り扱ってくれるように見えます。

順光で撮った山の斜面。ハイコントラストでバキバキに画面に張り付いています。日差しに照らされたものを撮るときは、やはりズミクロンで撮るのが一番見栄えがします。


最後はレンズを問わずに夕暮れ時を写してみました。


元から2本ともライカのカメラで撮ることを想定して設計されているためマウントアダプタとの組み合わせが心配でしたが普通に使うことも撮ることも問題なくできました。むしろ期待を上回る性能だったように感じます。
ライカのレンズは本当にコンパクトで持ち出しやすいなと感じます。ただちょっと以上にお高い値段なのでラフに鞄に放り込めないのが悩ましいところです。
また、機会を見つけてレンズについて考えながら色々と写真を撮ってみたいと思います。それではまた〜。

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