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拝啓、ライカが嫌いな方へ

こんにちは、最近NoteやSNSとかでライカへの批判的なコメントやあんなののどこが良いのかわからん!!という意見を見かけたので自分なりにそれらの意見についてなんとなく整理しつつ自分の思うところをざっくりと書いて見たいと思います。これは決して喧嘩腰で批判しようとかバトルがしたいのではなくお茶を飲みながらゆっくり写真の話をしましょうよという感覚で書いているのでのんびりとお付き合い頂けたら嬉しいです。

まずちょっとだけ自己紹介させてもらうと自分はメーカーで事務職のお仕事をしている人間で高校生の時に写真を始めて20年くらい好き勝手に下手くそな写真を細々と撮り続けています。2021年の年末くらいに中古のライカM typ240を買って今ものんびりと使い続けています。

ライカ批判あるある

 まず結構見かけるのは値段が高い!!あんなのハイブランドだろ!!という意見です。私も写真を始めた高校生の時はなんであんな高いカメラがこの世にあるのか理解できませんでした。そして使っている人も大体はお金持ちのおじさんが多かったような気がします。多分ライカ批判のうち、大体7割くらいはこれじゃないかなと思います。私自身も同じ側の人間だったので気持ちはなんとなくわかります。
 次に時々見かける意見ですが、ライカを使っているYoutuberやインフルエンサー、SNSでイキっているお金持ちが大嫌い!!というものです。これはインターネット特有なのかわからないですがよくわからない他人がネットで優越感に浸っているのが嫌いというものだと思います。個人的な体感だけどこれは2割くらいかな?と思います。
 最後にガチプロの方による、どう考えても機材としての性能やできることから考えて仕事で使うものとしてメリットを見出すことができない!というものです。これはガチプロの中でかなり少数ですがいらっしゃいます。素敵な作品をいっぱい発表していらっしゃるのでやはり影響力は大きくそれに賛同するアマチュアカメラマンの方もいっぱいお見かけします。

僕個人の中で大別するとライカ批判はこの三つに分類できるのではないかと思います。これらの嫌いがハイブリッド化した謎の怨念みたいなものを時々見かけることもありますが、これらの意見について一つずる僕なりに整理してみたいと思います。

値段が高い!!あんなのハイブランドだろ!!

これは私自身も昔思っていたことでした。フルマニュアルのデジカメでお値段が異様に高いという意味です。ライカ使いのYoutubeではドイツの人件費が例に上がるケースが多いのですがこれについて納得のいく説明に出会えない人も結構多いんじゃないかと思います。僕自身が一番納得いきそうな説明としておすすめの動画がカメラ部TVのダイさんによる説明です。いきなり解説を丸投げですが見るとメーカーの設計者の視点から考察した高コスト体質と製品への価格転嫁についてはなるほどとなりました。

そもそもの企業規模が小さな会社がニッチなものづくりをやると部材の調達価格に跳ね返ってきてしまう。大規模なものづくりで一個当たりの原価をできる限り下げている国内メーカーのカメラの方がむしろかなりありがたい存在なのではないか?と、個人的には思わされる話でした。
もちろん値段のは背景を知った上でやっぱり高くて手が出ないよ!という意見についてはこれだけ円安になっていろんな物の値段が上がってしまった状況なので私も同意見です。かくいう私自身も昔かなり安い値段で見つけて買ったので…
これで大体7割5部くらいの方の違和感はなんとなくだけど解消できたはず…


ライカを使っているYouTuberやインフルエンサー、SNSでイキっているお金持ちが大嫌い!!

これは正直なところ人の相性の問題なのでどうしようもない気がします。でもぶっちゃけて言うと高価なアイテムをゲットしてネットにあげている人は案外ローンで4年間とかかけて買っているケースが結構多いように思います。世の中のライカ使いで意外と借金まみれという人も場合によってはいたりします。
他にもライカを買った人が写真についてあれやこれや語って嫌われているのはなんとなく見かける光景なのですが、私自身????となりながら聞いてたり読み飛ばしたりすることは結構ある気がします。
 カメラや写真についての向き合い方は人それぞれなので好きになれない人がいるのは当然のことなんだと思います。ある意味、そんな違和感を自分なりに言語化していくと自分が写真やカメラについて思っていることや求めていることがクリアになっていくんじゃないかと思います。
 そして自分が嫌いな人が使っているからこのカメラが嫌い!と言う考えで機材を弾いてしまうのはライカに限らず他のものでももったいないと思うのでこればかりはご自身で体験して自分の考えを作って欲しいと言うのが正直な意見です。


機材としての性能やできることから考えて仕事で使うものとしてメリットを見出すことができない!

これはプロのフォトグラファの方の意見で見かけるケースなのですが、ちょっと変な例え話をさせてもらうと、個人タクシーのドライバーの方が仕事道具としてカーナビもエアコンもないマニュアルトランスミッションのスポーツカーを選ぶか?いやそんな愚かなことはしないだろう!!という話になると思います。
一瞬でも大事な瞬間を逃したくないプロの方ならばAFや画質など機能がてんこ盛りの最新のカメラを用意して仕事に臨むはずです。マニュアルフォーカスで露出もほぼマニュアルみたいなM型ライカを使う理由がないのは当然です。
じゃあM型を選ぶってどいうことなんだろうか?って考えた時に、あえて不便なことを自分でやってそれを楽しむことを目的にしている人が買うんじゃないかと私は思います。便利なオートマのハイブリッド車が全盛期の時代に燃費の悪いマニュアルトランスミッションのスポーツカーが存在しているのは一つ一つの操作を楽しみにしているマニアックなドライバーのためです。簡単に言ってしまうと仕事用のカメラと趣味用のカメラは全く別物だと思います。不思議なことにこの二つは全く同じカメラ屋さん並んでいるので、ついついそのことに気づきにくくなってしまいます。
※一部の詳しい方々からはライカSLというプロ向けカメラについてはどうなのよというツッコミが入りそうですが私自身は触ったことがないのでこの場では説明できないというのが正直なところです。商業用の撮影機材については適材適所を選んでいただければこのような議論は発生しないというのが個人的な意見です。

最後に

私はM型ライカを触っても20代の頃は全く良いと思えなかったのですが、色々とカメラを触り飽きた時にふとマップカメラの店頭で試写したら何故か欲しくなりました。理由はよくわからないのですが、ある時になって突然自分がそれが良いと思って欲しくなる時が来るという感じでした。すごく変な説明かもしれませんが自分の感性が求める時が来たらそれが買い時なのかもしれません。
今は、兄の家の甥っ子と両親、友達、恋人とおしゃべりしながらライカのカメラでカシャカシャと失敗しながら撮った写真が愛おしいです。僕にはあまりうまく良さを説明できないのですが、ライカじゃなくても良いからカメラで大事な写真を残す人が一人でも増えて欲しいと思っています。

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