盛岡のクラシック建築散策
10月2日(日曜日)
お目当てだった四畳半タイムマシンブルースの劇場版を映画館で鑑賞した後、久しぶりに盛岡の街を撮り歩きました。メインで使ったカメラとレンズはライカM typ 240とelmarit 28mm、そしてsummicron 50mmです。
天気は秋の快晴で気温は25℃以上あり、日差しも強く帽子を被って出かけました。
盛岡城や官庁街の近くに建つライト写真館の建物、現在は写真館としての営業は終了しているそうです。玄関ドア左横のギリシア風のレリーフが特徴的です。火を焚いたお皿を持っています。玄関奥のステンドグラスもとても素敵な雰囲気を出しています。
ライト写真館の向かい側の佐藤写真館、こちらは現役の写真館のようです。窓の上部のアーチが可愛いです。ここには元々窓ガラスが付いていたのでしょうか?
岩手県公会堂、外観は素焼きのスクラッチタイルに全て覆われた手間のかかった建物です。また内装の建具も当時の和モダンクラシックなデザインでとてもおしゃれで可愛いです。
50mmズミクロンで写した一枚、景観保護地区の裏手の川土手で撮りました。江戸時代から残っている商家の裏手の雰囲気がどことなく京都の路地や金沢の主計町を思わせます。
岩手銀行赤レンガ館、以前来た時は50mmズミクロンしか持っていなかったのですがようやく28mm画角で写すことができました。辰野金吾が関わった煉瓦の建築はデザインに使われるパーツが似通っているので一目で彼の仕事だとわかりやすいですね。様式ごとに小さなパーツを組み合わせていくことで言語を紡いでいくようなものを感じます。
盛岡信用金庫本店、岩手銀行赤レンガ館からすぐ近くにあるクラシック建築です。ギリシアの神殿っぽい雰囲気と大理石の外装が建設時のパワーを感じさせます。
いまだに現役の建物なので機会があれば営業時間中に中を見てみたいですね。
盛岡八幡宮に向かう道すがらで見つけた小原写真館、人魚姫のレリーフがとても素敵ですね。こちらはやっている様子は無さそうでした。
いつも通り取り留めのない写真と感想の列挙となってしまいました。
盛岡の街は古くからある建物が店舗としてかなり長く活用されている場所が多く点在しています。写真館建築然り、銀行建築もとても大切にされています。
他の大都市圏に比べて建物のライフサイクルはかなり長いようで飲食店でも昔からある建物であることを誇りにしているお店も多くあります。仙台の市内を歩き回ってみてもこのような建築にお目にかかることはまずありません。気候や歴史、文化などがこの違いを生み出しているのかもしれません。一見すると華やかさは薄いと感じさせる盛岡の街ですが何度か写真を撮りながら通ううちにこの街の魅力は古いものを大切にして積み上げていくことにあるのではないかと思うようになりました。