病院を受診して勉強になった話
今回は診療所、病院を受診して得た学びを書いていく。
片頭痛、鼻中隔湾曲症、睡眠時無呼吸症候群でお悩みの方に何か参考になる情報があれば。受診した病院、クリニックを知りたい方がいればお答えします。
株やその他日常については明日更新する予定。
体調を崩しても学びがあれば良しとして生きていきたい。
1、脳神経内科(クリニック)
月曜日の昼過ぎくらいから頭痛がひどく、会社を早退した。
火曜日の朝になっても改善されなかったため、仕事を休んで近くの脳神経内科を受診することに。
さて、まずは診療にかかる動線の話から。
1、予約の動線
脳神経内科の初診予約は必ず電話でとのことだった。これはある程度のハードルを設け、電話がまともにかけられない層を足切りする意味合いがあるのかもしれない。
診察券はなく、代わりにエムスリー社の「デジスマ診療アプリ」を使用している。
診察券機能(QRコードチェックイン)、キャッシュレスによる自動決済機能
等のオールインワン価格で月額¥15,800らしい。
これでは採算が合わないように思えるが、おそらく同社のクラウド型電子カルテ事業をはじめとした他のサービスとの連携、少し高めのクレジットカード決済手数料(2.95%)等で利益を出すモデルになっているのだと思う。
あとはpaypayみたいにシェアを取ってから考える戦略かもしれない。
ゆくゆくはデジスマ診療アプリ同士で紹介状の情報などを乗せられるようになるのかもしれない。
問題は、患者にアプリをインストールさせて、受付等の手続をさせること。クリニック内でwi-fiが飛んでいるわけではないので、通信量は患者側の負担となるのはハレーションを起こすかもしれない。
2、診察
頭痛が収まらないことを伝えると、採血、MRIの撮影が必要と言われた。きちんと同意を取り付けながら進めていて鮮やかな診察ぶりだった。ここまで高効率で回さないと収益につながらないのだろう。
採血は看護師さんが爆速でやってくださり、MRI撮影を行っているクリニックを紹介され、受診することに。
一つ気になるところとしてはベースアップ評価料を算定していなかったところ。看護師さんも受付の事務スタッフさんも経験を積んでいるように見えるだけ惜しい。取りに行っても良いと思うのだが、なかなか経営上苦しいのだろうか。
2、MRI撮影(クリニック)
八重洲にあるMRI撮影専門のクリニックへ。
受付票を渡し、待合で座って待つことに。
問診に答え、健診着に着替えてMRIを撮影してもらった。
事前に言われていたが、待ち時間が長い・・・
それ以外に特に感想がない。Webで全国各地からの紹介患者を受け入れる仕組みを作っていて、技師さんがフル稼働していて素晴らしいなということくらい。
MRIをはじめとする放射線機器は相当な件数をこなさないと償還がとても難しいため、大きな病院でも投資には消極的になりがちである。
X線、CT撮影機器については新型コロナの補助金を財源に最新機器を購入した病院もあると耳にするが、MRIは流石に聞いたことがない。
逆にMRI撮影を専門としているクリニックの方が最新機器の導入をしやすいという背景があるのだと思う。
ベースアップ評価料はきちんと算定されていて安心した。
受付でお金が払えませんといってごねている人を2人も見かけた。
生活が苦しいのだろうが、これはなかなか病院勤務としてきつい光景である。未収になったら焦げ付きそうだよな・・・
3、睡眠センター(261床病院)
水曜日は睡眠時無呼吸の精査のために睡眠センターを受診することに。
元々は鼻中隔湾曲症の治療のためにクリニックを受診したのがスタートだったが、そこから睡眠時無呼吸が見つかり今に至る。
紹介状を提示して受付。電子カルテが今年の1月に導入された病院ということもあり、特にDXの香りはしない。普通に医事スタッフに受付されて普通に案内された。睡眠センターに受付の事務が二人いたのもびっくり。
私のAHIは27とのことで、すぐにCPAPの導入まではいかないようである。
睡眠時無呼吸の検査を行い、翌日鼻中隔湾曲症の手術を行う枠を入れてもらうことで何とか交渉が成立した。
面白かったのは睡眠時無呼吸の検査の際に受診の契機を必ず聞かれること。多いのは家族、パートナーからの指摘によるものらしいがもちろんそんなものはない。
ただ、なんとなくで受診しただけである。
とりあえず、受診と治療計画(手術)について話して今回は終了。
4、脳神経内科(クリニック)
結果を聞きに受診した。
変わらず頭痛は続いていたため、何か疾患があると良くないと思っていたが・・・
医師「MRIによる所見はないですが、中性脂肪が高いですね」
基準値の5倍以上の中性脂肪の値を見せられて驚愕した。
そんなはずは・・・と言っていたら、次採血するので次回を見ましょうかと言われて執行猶予がついている。
医師「あと、頚椎のジェルになっている部分のすり減りが早いので、今後頚椎症を生じる可能性もあります。姿勢が悪いですね」
口調は丁寧だが、自分の気にしていることをズバズバと言われた。
頭痛の治療法だが、投薬して改善しなければ注射に移行する方法と、いきなり注射を行う方法を提案された。
片頭痛にうんざりしており、もう一度投薬を挟むといったまどろっこしいことができなかったため、いきなり注射を打つことに。
在宅自己注射のキットを手渡され、自己注射の練習を何回か行った。自分もこのような経験をするのだなという気持ちになった。
打った注射はイーライリリー社の「エムガルティ」という薬だ。医師の受け売りだが同分野でシェア1位らしい。
イーライリリーといえば、糖尿病治療薬のイメージが強いが、この分野でも強いのか・・・勉強になった。
治療費が高額になるため、躊躇すると思われるが強気になれる理由としてうちの健康保険組合には「付加給付制度」があり、月の治療費が約3万を超えないのである。
今月はMRI撮影もしているし、注射も含めるとそれなりの還付金が受け取れる。そう思っていた。
後日、「付加給付」はレセプトごとに適用されると知り、膝から崩れ落ちることに。つまりは診療部分の「医科」と院外薬局での処方部分の「調剤」は別に扱われ、還付されると当てにしていた約25,000円が戻ってこないことになる。
よって毎月13,000円ほど頭痛の治療に支払い続けることが確定した。経過次第では半年程度で辞めることもできるようなので、そちらのケースになればよいが・・・
5、おわりに
エムスリー社の「デジスマ診療アプリ」による受診はスムーズだった。
私はリサーチ不足で、クリニック周りの電子カルテシェア1位はメドレーだと思い、散々過去のnoteに書いていたのだが、どうもそうではない可能性が高い。
エムスリー調べではエムスリーが1位だし、メドレー調べではメドレーが1位となっている。なんだこのシェアランキングは・・・
ということで、第三者(だよね?)の日経メディカルのランキングを当noteでは正統なシェアランキングとすることとする。
開業5年以下のクリニックに絞れば、メドレーが1位らしい。(n=16だが)
全部だとダイナミクスという会社らしい。恥ずかしながら初めて聞いた・・・
ちょっとn数が少ないのでどこまで信用できるか知らないが、混戦状態にあってよくわからないことだけはわかる。
医師のネットワークを多く持つ、エムスリーとメドレーによる新規開業医の熾烈な取り合いが起きているのは間違いないようである。
検査を多くするクリニックはBML、投薬管理など薬剤部門が強いクリニックはユヤマの電子カルテが上位に来るのだろうか。
クリニックの電子カルテのみで大きく稼ぐことは難しいと思われるし、新規開業医に広くリーチし独自ネットワークを広く使っているエムスリー、メドレーがこの分野で今後は伸びていきそうな印象を受けている。
おかげさまで注射後1時間ほどで頭痛は軽快し、金曜日には仕事に戻ることができた。まだまだ大変な日々は続くし、頭痛がぶり返さないことを願うばかりである。
ではまた。