形ないものを売るということ。

今は全くやってないのだけれど、以前舞台演劇の世界に身を投じていた時期があった、実に懐かしい。
あの頃久方ぶりの友人に公演の宣伝を送って「久々の連絡がそれかよ、がっかりしたわ」と言われたのが思い出されます、我武者羅でしたねー、形振り構っていられなかったんですね、当時の俺。
あの時の人、元気かな?俺をとあるビジネスに誘ったことは忘れないよ、まぁお互い様ということで一つ。

確かに顧客を持って、自身が何かしらをやる時に来てくれるというのは嬉しいもので、本当はわざわざお知らせせずとも告知だけ見て行くのが一番いいんだろうなーとか思ったりもしていますが。
ただ、そこはノルマという言葉が自分の背中を突っつくわけです、役者も大変ですよ、ホント、まぁ好きでやってることなんだから人を呼ぶのにもあの手この手を尽くせって話だし、自分もその立場にまたなることがあれば考えなきゃなって思う次第なのですが。

さて、有難いもんで舞台の公演のお知らせというかを、DMとかで頂戴することがあります、いいんです、その行為自体は全然いいんです、頑張ってるんだなーって思うし、興味が湧けば観に行くキッカケにもなる、送ってきてくれていいんです。
ただ、その内容が実に無機質で、Theテンプレって感じ、頭の名前だけ変えました感満載なんですよ。

〇〇さん、こんにちは。
今度こういうお芝居の公演があります、ぜひ見に来てください。
以下、公演詳細と予約用のメールアドレス。

マジでこんな感じ、正直がっかり。
誰とは言わないし特定もしない、だってそれで送ってくる人マジで多いんだもの、何年経っても変わらない、こういう感じで送ってくるものに関しては既読スルーです。
ただでさえ色々な物が値上がりしているこのご時世、形のない、当日になるまで何が出てくるかわからない世界にお金を投じるっていうのは、割とマジで覚悟がいるわけで。
それを見る度に切なくなるんですよね、それを送る時間があるなら劇団の広報担当にお願いしてメーリングリスト作ったりして送ってくれた方がまだいい、役者は作品を作るのに全力投球できるし、そんな無機質なもの送られても、その人から送る意味って奴がないやんって感じるし、時間勿体ないよ。
こっちが見たいって思うギミックを数多仕掛けてほしいなー、ドキドキさせておくれ、告知送ってくれる時点で楽しみにさせておくれって。
それだけ形のない、見えないものを売るって大変なんだと思う、ホント。

友人と話していて。
「そのメールで何%の人がお客さんとしてきたのか、統計知りたいですよね」なんて話をしていて、マジでそう思った。
そもそも統計なんて取ってないかもだろうし、顧客リストなんて作ったりしてないかもだし、やってたらごめんなさい。
もしよかったらその手で案内送ってる人、教えてください、割とマジでそういうの気になります、変な意味じゃなく、効率よく且つ魅力的な宣伝方法を思いつくって面白いなと感じたので、飯でも食べながら考えてみたいなーって。

自分も形ないものを売る立場になった時は。
楽しく頭を捻って考えていきたいもんだと思った次第。

遅くなりましたが新年あけましておめでとうございます。
年末年始、仕事漬けだったもので、漸くの休み。
妻とダーツ投げ始めをしたくて待っている、激込みのネカフェからお届けしました。

あー、早く空かないかなー。

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