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#80 つくっています/泖
【往復書簡 #80 のやりとり】
月曜日(3/28):及川恵子〈変化する一瞬がたまらない〉
水曜日(3/30):泖〈火がついた〉
金曜日(4/1) :くろさわかな
火がついた
去年の6月末、zine『地球万歳』第1号を発行しました。
約1年前に発行したのにも関わらず、いまも営業活動をしています。
しかし。
わたしは営業活動がとても苦手で、「あの本屋さんに置いてもらいたいな〜」と思っていても「でも自分なんかのzineを持っていったって困らせてしまうだろうな」と低く見積もってしまい、なかなか行動に移せませんでした。
営業活動が苦手なわたしは、自分が心血注いで作ったものなのに必要以上に価値を下げるような言葉ばかりしか出てこず、ますます自分のことが嫌になっていました。
そんななか、急な飛び込みだったのにある一軒の本屋さんがzineを5冊も取り扱ってくれることになりまして。
体が地面からちょっと浮いているかもしれない、と思ってしまうほど嬉しかったのです。
売掛金について聞かれ「お店に合わせます」しか伝えられないわたしに、「言ってくれた方が助かります。このzineを作るとき、手間とか労力がかなりかかってると思うんで。1号目で終わってしまうzineもあるけど、2号目も作ってほしいですし」と言ってくれました。
そのお店の方は作り手のことを真剣に考えてくれていて、ありがたいなと思ったのと同時に自分がとても情けなくなりました。
クリエイティブの対価について普段から思うところはあったのに、いざ自分のものとなると価値を下げてしまう。こりゃいかん、と思いました。
このzineにはいろいろな人が関わってくれていたのにも関わらず、そして自分のやりたいこと・伝えたいことを思う存分試せたのにも関わらず、自分から価値を下げるような真似をするとは、なんて愚かなんだろうと。
この癖は、いい加減やめます。
最近も尊敬する人にわたしのzineを誉めてくれた長文のLINEが届き、とても自信がついたところです。
誉めてもらったり、応援してもらったりするのは、どんなことであれとてもうれしい。
よく「わたしなんかがこんな感想言っていいのか分からないのですが…」と言いながら、わたしの作品や仕事を誉めてくれる人がいます。
その人たちに間違いなく言えるのは、「すっごく嬉しいし、今後の励みにもなります。ありがとうございます」です。
それを自分にも改めて言い聞かせ、自分に「なんか」をつける癖をやめて堂々といろいろつくっていこうと思います。
さまざまな嬉しいお言葉や激励をもらい、自信がついた今。
2号目の制作を始めました。
作るモードになると、焦燥感とワクワク感が重なって変な感じがします。
来月から本格的に始動することになるので、また忙しくなりそうです。
追伸。
アンチョビソースって麻薬でも入ってるんですかね。食べ始めると止まらなくなります。