#97 冷めるスイッチ
【往復書簡 #97 のやりとり】
①(9/2):くろさわかな〈勢いに任せるなかれ〉
②(9/6):及川恵子〈私の脳、ふざけんなよ〉
③(9/7):泖〈んなわけねぇだろ〉
んなわけねぇだろ
わたしは、けっこうどのような作品であってもその世界にひたれるのですが、どういうわけか、とあるシーンはちょっと我にかえってしまいます。
ドン引きするシーンはあるけれど「冷める」っていうのは、実はあんまりないのです。
そんなわたしが冷めるのは、ヒロインがさらわれるシーンです。韓国ドラマをみていて気がつきました。あ、なんか冷めるわ〜って。
『梨泰院クラス』をみていたときです。主役とヒロインがお互いの大切さに気づき合ったあとに、ヒロインがさらわれます。「まじか〜」って思いました。
『愛の不時着』をみていたときも、ヒロインがさらわれました。そのときも「おいおい〜」って思いました。感動して流していた涙が一気に引っ込んだ。
ヒロインをさらわれて、そのヒロインをヒーローが助けて「ありがとう」「愛してるわ」「もう離れない」みたいな展開がなんか薄っぺらいなと思うのかもしれません。ヒロインがさらわれるまで丁寧にストーリーが進んでいただけに、ちょっと興醒め、みたいな感覚もあるんです。
んなわけねぇだろ、って思っちゃうんです。
ヒーローがあんなタイミングよく助けられるわけねぇだろう。
ヒロインも自分が死ぬかもしれないときに、あれほど犯人に威勢よくできるわけねぇだろう。
いや、あるのかな。
実際にあったらめちゃくちゃこわいですね。
ただ、お互いが「愛する」ことを確認するときに、人をさらうという選択肢をとらないでほしい。おねがいします。
追伸。
おすすめのNetflix作品、最近ぜんぜん見れてないので何も紹介できない……。
くろさわさんと及川さんがおすすめしてくれた作品はすべてマイリストに追加しました!
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