DJ2GO2 Touch の分解と内部解説と改良策
どうも。RYU( @ryu_anifes )です
2024年6月にDJ2GO2 Touch を購入。
アニクラ界隈のVJの半数が利用していると言われている、2020年1月から発売されている定番コントローラーです。
自分はすでにHercules DJControl Starlight を使用しているので、特に購入予定は無かったのだが、今年に入ってから平日にVJをする機会が大幅に増えたため、平日用構成として一つ買うこととしました。
と、同時にこの機種は多くの方が使っている割には、メンテナンス方法や修理方法などの情報があまり無く、「安いから壊れたら買い換えれば良い」と感じている人が多いのもまた事実です。
今回の購入は中古品だったこともあり、内部のメンテナンスを兼ねて解説をしていきたいと思います。
分解方法
工具説明
今回は以下の工具を使用しています。
画像では+0番ドライバーですが、実際には+1番ドライバーが適材です。
スマホ分解ツールに入っていたものは正しい名称はわかりませんが、先端が尖ったものであると便利です。
ツル首ピンセットは上記のツールより先端が尖っているため扱いやすいですが、プラスチックを傷つける可能性があります。
ノブを外す
ピッチフェーダー、横フェーダーは指で外すことも出来るかと思います。
ノブは滑りやすく外しにくいので、根本に分解ツールの先端を差し込むことで浮きやすくなります。
自分が持っているのは太かったので、ツル首ピンセットで外しました。
裏蓋のネジを外す
+1番のドライバーで合計8箇所のネジを外します。
裏蓋を外す
爪が4個所あるので気をつけましょう。
ある程度強引に行っても大丈夫です。
内部のネジを外す
+1番のドライバーで赤丸の合計12箇所のネジを外します。
ネジの種類は裏蓋と共通になっています。
内部(基盤)公開
PLAY、CUE、SYNC、HOT CUE、PFL/CUEのタクトスイッチは共通なので何かあっても交換は出来そう。
各LEDは単色LEDなので個性を出すには交換が必要。
ピッチフェーダー、クロスフェーダーはホコリ侵入防止タイプが利用されている。
MASTER LEVEL、CUE LEVEL、LEVELの4個所のボリュームメーターも共通
ピッチフェーダー
中古購入時、「右のピッチフェダーが動かないことがある」との情報だったが確認した限り特に問題なかったので交換作業は実施せず。
45mmと比較的入手しやすいものではあるが、センターにクリック感があるものは多く出回っていないので入手は比較的困難かも。
クロスフェーダー
破損率が一番高くなりそうなクロスフェーダーは、72mmのデュアルで国内での調達は非常に難しい。
PLAY、CUE、SYNC、HOT CUEボタン
プラモデルかな?と思うほどランナーが細く、タクトスイッチへは赤丸の出っ張りで行う。
柔らかい素材で作られているため、長期的に利用していると効きが悪くなるかと思われる。
斜め押しで曲がってしまうこともありそう。
曲がってしまったり折れた場合は、プラリペアか重曹+接着剤で作るのが良いかもしれません。
プラッター部
GJ2GO2からTouchへの進化部分はプラッター部が静電容量タッチジョグホイールになったことです。
プラッターから基盤に伝えているのが赤枠の部分。
青枠はジョグホイールのセンサーになります。
裏蓋
裏蓋の深さは約2.5mm
基盤と裏蓋の空間
一番空いている所で6.3mm空いていました。
プラッター部の出っ張りの高さは3.8mm
裏蓋の深さが2.5mmなのでぴったりに作られています。
修理のQ&A
フェーダーの効きが悪くなった
ホコリが混入した可能性があるのでエアダスターで掃除してみるのが良いでしょう。
各フェーダーはホコリ侵入防止のため不織布が貼ってあるので、先端ノズルを用いてエアーでホコリを払うのが良いと思います。
ジョグのタッチが効かなくなった。
赤枠の接点の掃除と、接点を少し起こしてあげると良いようです。
また、接点部のネジ締めが緩いと効かなくなる事も確認しました。
(自分で一度起きた)
ゴム足の予備が欲しい
直径10mm 高さ2mmのゴム足が合うようですが、同じものが見つかりませんでした。
透明色になりますがこちらはサイズが同じになります。
個人的には高さ3.5mm以上が現場では使いやすいかと。
改良の提案
軽すぎるので本体を重くしたい
激しいプレイをすると軽さゆえに設置場所からズレてしまう方も多いようです。
重くする方法として、板オモリがあります。
プラッターとプラッターの間、など裏蓋側であれば問題ないかと思います。
カプトンテープを貼って絶縁することを忘れないように。
右横に飛び出てしまうUSBケーブルをどうにかしたい
L字コネクターを使うことで私は解決しています。
右側にUSBコネクタがあるので、マウスを使用している方は一度使われるとスペースが楽になると思います。
DJスタンドを利用時DJ2GO2 Touchが動いて困る
3つの提案があります。
・ゴム足の高さを3.5mm以上にする
DJスタンドの鉄板の厚みが3.3mmの製品が多いので、ゴム足を3.5mmにすることで机に安定して接地されます。
下記の商品は4mmなので良いでしょう。
・板ゴムを貼り付ける
高さ2mm以下の平型ゴムを中心から22cm離して貼り付けることでガタツキを減らすことが出来ます。
DJスタンドの足の幅は有名どころの製品は22cmになっています。
高さを2mm以下にすることで、DJスタンドが無い場所では、ゴム足で接地します。
・マグネットテープを利用する
厚さが2mm以下のものを利用すると良いです。
一部のDJスタンドは磁石がつくので多少荒れたプレイでも安心です。
100円ショップで販売しているもので十分です。
安価でオススメなケースは?
ダイソーで売っている商品がオススメとして良く上がっています。
ダイソーは店舗による在庫の有無と、商品の終売などもありますのでDAISOアプリで探すことをオススメいたします。
・ヘアアイロンケース(引っ掛けタイプ) (220円)
商品番号: 4549131909593
こちらはVJ仲間のながてぃーさんが使っているものです。
こちらの商品はすでに廃盤となっており、店舗在庫限りなようです。
・リボロス 3L331 (330円)
商品番号: 4973911865074
こちらは多くの方が利用しているケースです。
都心部だと取扱店舗が少ない感じです。
(カテゴリーが園芸・ペットで、主に釣具のコーナーにあるので)
私は、DJ2GO2 Touchの他にUSBケーブル、USB HUB、ポータブルルーター、データ用SSDをケースに入れています。
総評
自分自身は、Numark製品は2つ目、小型 DJコントローラーは3つ目ですがDJ2GOシリーズとしては第三世代なので、やっぱり作りは良いし考えられているな~。という感じ。
Party Mixを持っているので、基本的な作りは同じなのですが、静電容量タッチジョグホイールになったことでピッチ合わせが出来るようになりました。
Party Mix IIもタッチジョグホイール対応になったので購入を考えた時期もありました。
iCONのi-DJも持っていますが、「鉄板入っているの?」と思うほど重く、ジョグの反応もあまり良くなかった。
あの時代から比べると本当に良く出来ています。
Hercules DJControl STARLIGHTと比較されがちですがなかなか難しいです。
DJControl Starlightはノブが2つ増えますし、SHIFTボタンも増えるし、PADモードが左右のデッキ別々に出来るので、ループとHOT CUE操作が同時に出来るとかメリットもあるので。