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Pixel8で感じる1/1.3インチセンサーで完成されたと感じるスマホカメラ


Pixel8で撮った水道水

正直スマホでの撮影のハードウェア性能についてはほぼ完成だと感じる。
4年前のスマホの標準センサーサイズが1/2.55センサーサイズと考えれば
現在のハイエンドスマホによく見られる1/1.3インチセンサーサイズは超進化と言っても過言ではないだろう。

スマホというハードウェアに1インチセンサーは携帯性を犠牲にしだす領域というのも感じる。
Xiaomiなどでは1インチセンサーをトップハイエンドスマホに搭載しているが、AQUOSに関してはR7ではIMX989を採用していたが、Proモデルと差別化した「R8」以降は1/1.55インチセンサー搭載に留めている。
(ここで留意してほしいのはトップハイエンドに関してはコンパクトさ使い心地よりスペックでのゴリ押しが高い印象があるので今後は1インチセンサー以降を採用することには変わりないと考えられる)

なぜ各社ハイエンド端末のセンサーサイズを1インチにしないのか


分厚すぎるカメラ部分

1インチにすることによるコスト増加もあるが、それ以上に1インチセンサーを駆使する実用的なレンズをスマホに収めることが難しいことが一因と考えられる。
例えば、AQUOS R7で1インチセンサーデビューを果たしたのだが、1インチをフル活用できる画角は超広角となっており、いわゆるスマホの広角レベルにクロップした場合はおおよそ1/1.3~1.5インチ程度の恩恵にとどまるだろう(それでもまぁ高画質だし 接写でのボケ感や全体的な明るさの恩恵はあるかもしれないが…)
1インチセンサーの名機高級コンデジのSONY RX100シリーズはコンパクトさることながら、優秀なレンズや画角ズームを搭載していたが
スマホと比べると当たり前だが、分厚い。
いくら技術革新が続くとはいえ、1インチセンサーをスマートフォンに載せるというのはかなりの苦労がつきまとう。
超広角の画角、スマホでなんとか耐えうる高屈折のレンズの開発など、いろんな条件をつきまとうので、1インチをある程度の画角で収めるとそれはデジカメなんよってレンズの厚みが発生してしまう。
そういった塩梅から、スマホの見た目を従来との変化を抑えつつ、出来るだけ高画質の限界を突き詰めるのに1/1.3~1.5インチが最良なのだろうと思う。

1/1.3インチサイズのセンサーから見えるカメラの進化

PixelはもともとPixel5ぐらいまでは大型センサーの暴力的な画質向上より、ソフトウェア処理の優秀さでカメラハードウェアの優秀さを推していた。
それはPixel最大のライバルと言えるiPhoneでも似たような流れであった。
センサーサイズは長らく1/2.5インチあたりが横ばいだったと記憶している。
そんなカメラ業界に突如、変化が起きたのが HuaweiのP20 Proである。当時世界最大1/1.78センサーサイズのレンズを搭載するという流れが生まれ、スマートフォンの画質=スマホブランド ではなく
使うセンサーが何なのかという考え方が広く広まるきっかけになったと思われる。
Pixelが巨大センサーを採用するタイミングはPixel6あたりまで緩やかだが、iPhoneはiPhone12 Pro Maxあたりからその界隈に足を踏み入れることとなる。
その後は13、14と積み重ねるごとにセンサーサイズは巨大化していき、現状はProシリーズの1/1.3サイズに落ち着いている。
Pixelは6シリーズからaシリーズを除く9まで広角レンズは1/1.3インチのセンサー採用で歯止めを決めている。

もう広角レンズに期待するな。これからは超広角、望遠の時代だ

正直言うと、広角レンズの進化は止まっている。
厳密に言えば、ソフトウェアやレンズの改良などやることはあるかもしれないが、センサー側の超進化が無い限りは 目に見えて衝撃を受ける進化というのは感じづらい領域だろう。
どちらかというと、望遠と超広角レンズのセンサーの微細な巨大化と メインカメラレンズの画質の差が減っていくことぐらいしか無いのである。
昔からカメラファンはスマートフォンの望遠と超広角はおもちゃやオマケと言ってきてた。
確かにハードウェア上でのズームは効果があることが多いが、メインレンズと比べるとセンサーサイズが小さくソフトウェアの処理でも限界があるような画質劣化が結構見られた。
ただ、年月を重ねることに しれっとスマホの全体的なカメラレンズの肥大化の恩恵を受けて カメラ画質は改善に進んできた。
超広角、望遠ともに、数年前ではメインレンズで使われていたセンサーサイズを採用し始めているのだ。
もはや昔薄型デジカメとか言われていたサイバーショットなどを彷彿とさせる、カメラの存在感を際立たせる(開き直った)スマホが出てきてしまった始末だ。
分厚さはある程度理性は効いているものの、XY軸に関しては完全に理性が死んでいるので、Z軸がだめならXY軸を使いまくればいいじゃ~んってスマホメーカーは動き出したのだ。それがPixelのサイクロプス的なデザイン、iPhoneのタピオカレンズ、Xiaomi Ultraシリーズなど。
理性はとっくに消えた。 Z軸を増やしたら流石に「カメラじゃん」と一般人に指摘されるのでギリギリの「薄さ」を保つことで「薄いからスマホだよね」と言い聞かせるチキンレースになっているのである。ひとつのレンズを高画質するより、それぞれの用途のレンズを高画質にすれば あんまり分厚くせずカメラ全体の画質を底上げ出来るんじゃね? ていうのが今のハイエンドスマホの風潮と言って間違いないだろう

じゃあレンズ剥き出さない時代のスマホに憧れがあるのか?


レンズが向き出てないハイエンドスマホ(今もあるはあるがニッチすぎるので割愛)
遡れば iPhone5s(SE)、Xperia Z5 Galaxy S10(S20なども出てないといえば出ていない…が出ている)など遡ればある。
だが突如、iPhone 6を皮切りに、にょきっと出てきたんだ
それを不満に言う人達はたくさん出てきた(ジョブズだったらキレてるとかイタコ芸を切り出す人も)

ただ、それらもカメラの画質のためということ。iPhone5sなども当時のスマートフォンと比べるとトップクラスに画質は良かった。だが、今のスマートフォンと撮影して見比べると解像感や夜間撮影やメモ用との文書撮影でもくっきりと違いを感じることが出来る。
その次代に逆行してもいいのなら、世間がそれを望むのであれば メーカーはコスト削減にも繋がるので喜んで引っ込めてくるだろう。
ただし、今の人達の大半は思った以上にカメラの画質を重要視している
もう戻れないのである。
価格コムでよくみる「性能落としていいから、カメラレンズ引っ込めろ サイズ小さくしてくれ バッテリー持ちだけを特化してくれ 安くしてくれ」
これらを求める客は、メーカーにとっては敵なのである。

敵すぎる。だって、上のようなスマホあるんですよ。AQUOS WISH3って言うんですけどね。Xperia Aceって言うんですけどね。
これらのレビューを見てみると「性能低すぎて使い物にならない。史上最低のスマホ カメラの画質が悪すぎる タッチパネルの挙動がおかしい」
ほれみてみ~~~~~。

結局スマホってのはどこか妥協点があるんですよ。高性能化すると、弱点が出てくる。その弱点を消し去ったスマホってのはメーカーも出したがらないし、弱点を消し去るコストが見合わないのである。だって半年後には新製品の情報が出回るから一気に過去の産物と化すのである
(それで苦しんでいるのがGalaxy Sシリーズだろう)
これでいいんだよは、成長を止めた人間の脊髄反射の言葉だろう。

来年出ると予想される iPhone Air?これがスマホの未来に一石投じることとなるのか

正直言うと、普段のカメラ撮影では標準レンズだけで8~9割は事が足りる。
超広角はたまにくっそ役に立つ時がある(狭い店内で壁際で向かいのショーケースを広く写したいとき)
望遠は、動物園の遠くのパンダをちょっときれいに映す等
それ以外は本当、標準レンズだけで事足りる。だってその2つのレンズより明らかに画質も安定しているので、被写体に近づけばきれいに取れるし、もう少し広く撮りたいのなら、後ろに下がって撮ればいいだけだからである。
(もちろん超広角のダイナミックな画角を望む人もいるかもしれない)

なので、引き算の美学をお得意としてきたAppleが薄型iPhoneを投入するとき、多少のカメラ性能を抑えつつもスタイリッシュなiPhoneをリリースする可能性は否定できない。
その時、今まで通りの1/1.3インチセンサーサイズを取り入れた単眼 スマートフォンを出すとなれば確実にディグダカメラとなるだろう。
下手すれば黒乳●と言われて、関係ない某声優のメンタルの強さが再評価される謎のスレが5chに立つだろう。
だが、カメラを犠牲に、引っ込めてそれがスタイリッシュに決め込んでいるのであれば、埋没系●首スマホと言われて、某声優が傷つくことは無いだろうと考えられる。
…じゃなくて スタイリッシュな平らなスマートフォンが戻ってきてそれが受けたとすれば、中国系企業、韓国企業 日本企業もまたスマホの形を再定義していき、改めてカメラ性能の再定義を行っていくかもしれないし、しないかもしれない。
未来は読めん! まじで! 

結論:スマホのカメラはほぼ完成。ここ数年で変わるとすれば見た目、ソフトウェア処理だけ

ハードウェアの進化はほぼ天井に来ていると思うので、ここから先に変わるものがあるとすれば、カメラの画質というより 色使いや AIによる写真の加工技術が進化するということがほとんど。
RAW撮影して自分で加工していくような強者であれば、もう現状のPixelやiPhoneのPROシリーズを買えば正直どうとでもなる。
スマホの超画質の進化を期待するよりかは、数倍の重量のフルサイズの一眼レフカメラと恐ろしいぐらい高いレンズを用途に分けて用意するほうが、圧倒的に画質やケースにおける画質のフィードバックが大きいだろう。
ソフトウェアの処理は馬鹿にできないので、Google先生とかApple博士の進化に期待しておこう。
それより、カメラっていうほど必要かな。
自分は空を撮るぐらいしか使ってないや。曇って好きなんで。

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