腎細胞ガン療養記④:複雑な乙女(?)心
手術まで、あと1週間と少し。
私が受けるロボット支援腹腔鏡手術(通称ダ・ヴィンチ手術)は、開腹しないのでキズあとが小さくてすむこと、回復が早いことが特徴だ。
腎細胞ガンの手術の場合、5、6箇所に1〜2センチ程度の穴を開けて器具を挿入するようだ。
1〜2センチ。
この数値だけ見ると、たしかに小さい。
そのせいか、想像以上に多くの方から、
「腹腔鏡手術なら、キズあとは小さいし良かったね」
と言われる。
でもね。
乙女(?)心は複雑だ。
世間的に見たら、ただの40代半ばのオバさんかもしれない。
誰に見せるわけでもないのだから、別に良いやんと思われるかもしれない。
みんな、励ましの意味もあって言ってくれてるのもわかっている。
それでも。
数カ所のキズあとが増えることを、いささか受け入れられずにいる(子どもの頃に受けた急性虫垂炎のキズあともあるし)。
「キズあとは小さいし良かったね」と言われるたびに、「そうだねー」と笑顔で返しながら、心の中では複雑な気持ちになる。
人から見るとくだらない悩みに見える気がして、なかなか言えない気持ちをここで吐き出してみたけれど。
…この気持ち、誰かわかってもらえますか?