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『ニアゾーン』。2つのエリアから生まれる可能性。
4月21日。
等々力陸上競技場で川崎フロンターレは鹿島アントラーズを迎え入れた。リーグ戦では4試合勝ちなしと何としてでも浮上のきっかけ掴みたかったフロンターレだが蓋を開けてみれば4−1と快勝。得点不足が問題点になっていたがなんとか解消し、宿敵鹿島に勝利を収めた。
今回は試合のレビューを執筆するのではなくこの試合で決まったフロンターレの2ゴールをフォーカスしていきたいと思う。
導入として、読者の皆様は『ニアゾーン』という言葉を耳にしたことがあるだろうか。私自身もつい先日初めて聞いた言葉だった。
『ニアサイド』という言葉は何度も耳にしている。例えば、試合中に「ニアにだせ」や「ニアを狙え」などの指示が飛び交っていることは日常茶飯事だと思う。
ここでニアサイドという言葉を定義する。
・【ゴールとゴールを結ぶ線でフィールドを縦に半分に分け、ボールを持っている選手から近い側】
そしてそのニアサイドとは【反対に遠い側を「ファーサイド」】と言う。
※【】内は引用。引用先はこちら。
英語のnear(近い)・far(遠い)とサッカーをやり始めたばかりの人やサッカーを観始めたばかりの人はこう考えていただければ話が入りやすいはずだ。
話は戻るが今回フォーカスするのは『ニアゾーン』である。
どこでこの言葉を知ったかというと川崎フロンターレの応援番組で中西哲生氏がこの言葉を用いていたからだ。
様々なメディアの記事でもこの『ニアゾーン』は用いられていたので、川崎の試合を見る上ではここ最近で一番注目すべきポイントだったと個人的に解釈している。
ニアゾーンは言葉の説明が難しいので画像で説明させて頂く。
『ニアゾーン』は主にこの青色の部分を指す。
では、今回の川崎のゴールの映像を分析していく。
まずは1点目。
中村からパスをもらった谷口が家長へ縦パスを入れる。家長はここで仕掛けてクロスを入れた。まず、ここでクロスを入れた時点で『ニアゾーン』は制圧できている。この形は川崎の試合を観ている人ならばよく見る得点パターンだろう。
相手よりも一歩先の状況を理解していれば、今回のようなクロスではなく切り替えしてからのシュートも1つの選択枠に入れることができる。
駆け引きが多いスポーツであるためそのような部分に注目するのも面白いだろう。
そして次は4点目。
このゴールは一見、『ニアゾーン』ではないと思われるかもしれないが映像の35秒を観ていただければ一目瞭然。『ニアゾーン』内で完結している。先ほどの1点目とは違い今度は家長が縦パスを入れ大久保が敵の隙を突くという形だ。
このシーンでの大久保の動きだけを見ているとずっと斜めに走り続けている。『ヨシトさん(大久保嘉人)が走ったタイミングでしっかり出せたと思う。』(家長昭博)と受け手と出し手のイメージ共有の大切さを再確認できたのではないだろうか。斜めに走ることで相手ディフェンダーは捕まえにくくなるの。この動きは外す動きの中でも比較的流れのなかで外すことのできる一手だ。
今回の2得点のように『ニアゾーン』を制圧することができれば非常に得点する確率が上がるはずだ。特に川崎は狭い中でも崩す能力を持っている。だからこそ、”そこ”まで持っていく過程をいかに続けられるかになってくる。
連戦はまだ続くが質を落としては何もできなくなってしまう。【質を落とさず何回もトライする力強さ】が連覇に向けて必要になってくるに違いない。
(RYUJI.I)
参照ページ
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